Soccer Elite | オリンピック選手もサポートするカナダ公認マッサージ・セラピストが教える身体と健康【第60回】

 サッカー選手と、いつものような会話でコンディショニングスタート。

「今日はどんな感じ?」
「いや〜、先週やってもらってからヤバイっす。」
「何がヤバイの?」
「垂直跳びの滞空時間が半端無い!ボールが良く見えたり、体のポジションを立て直すのには助かるけど、ヘディングするタイミング、感覚が合わない。」
「基本的にはいいことなんでしょ?」
「ハイ、あとは、感覚合わせるだけなんで。」

 現在トロントを離れて活躍するサッカー選手。2026サッカーワールドカップも視野に入れている。数年前のサッカー選手としての伸び期に、最後に残った課題が、「ゴール前の決定力の無さ」と「外国人選手との高さの競り合いに負ける」であったことからすると、なんとも頼もしい「ヤバイっす!」なのです。今年からはチームの中心選手として結果が求められるポジションにつく。以前は日本人選手ということもありアグレッシブ感に欠けた。しかし各国の選手とプレーしてみると、日本人プレーヤーのグループディフェンスと全く違って、ボールに向かってガツガツ来るので意識が変わったという。自分のボディーサイズから考えて、今更体を鍛えて相手にコンタクトしていこうとは考えていない。より柔軟性を活かして相手をかわすと気負いはない。

 すると、突然「ダンスが踊れる様になりたい!」という意表をつくリクエスト。どういう意味かと問うと、外国人選手は、やたらと踊り出すシーンが多く、それを見ていて自分の動きは上半身棒立ちでチームメイトの様に腰をスムーズに振れないことに気づいたという。「原因は腰の硬さにあるのでは?ここを改善すれば自分のプレーはもっと伸びるのでは?」という自己分析。「日本のコーチだったら、走る姿勢が良いと言われて終わりかも?」とも。真髄をつく鋭い分析力だと思います。

 一見、「しょうもない事」を言ってくれたおかげで、今回見つけた「サイドキックのモーションが遅い」という問題点の解決策が見つかりました。すなわち、腰の動きが悪いので股関節を開いて、サイドキックでボールを蹴る足の位置を目的方向に合わせることが出来ない。股関節が動かない分、上半身を一緒に開いて足の位置を合わせるので2モーションになりサイドキックのモーションが遅くなるという問題点を、ダンスが踊れる様な腰にした事で、下半身の動きにキレと幅が出て、サイドキックのスピードと精度、パワーがアップさせたのです。本人のコンディショニングの意識の高さが良い結果を生み出した例です。

 サッカーが上手くなるにはコーチの言うことを聞いているだけではダメで、自分なりの技術解釈が必要なのだと思います。コンディショニングにはスタンダードはなく、個人に合わせて対応するべきものなので、得た情報を上手く自分流にすり替えるのは、スマートなヤバイ作戦と言えます。

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