Lana in Tokyo #25
東京で日本語を勉強中のLanaが日本語で伝えたいメッセージ。
みなさんはトロントの地下鉄によく乗りますか?
今年の冬休み、ほぼ2年振りにトロントの地下鉄に乗り、すごい久しぶりということもありちょっと楽しみにしていました。その時、かわいいカップルが私の前に座っていました。チョコレートケーキを一緒に食べていて、彼は彼女のほっぺにちょっとキスをしました。左には、携帯で大声でおしゃべりしていた女の子もいました。そして、ある男性が、犬と車内を通り抜けました。
「わー。こんな感じだったっけ。」
と思いました。
私は、電車オタクではないです。 オタクだと思わないですが、 電車という乗り物はとても好きです。なので、今回は電車について考えさせていただきたいと思います。
日本では、電車というのは移動手段だけではなく、文化財としても重要だと考えられています。新幹線から見える富士山の景色、ラッシュ時のサラリーマンの大群、知らない人に自分の肩が枕に使われることなど、こういうイメージは日本のユニークなことだと思われますね。しかし、私が東京で生活をしたら、『電車』というものが、それより深い意味であるものになりました。
東京だけでも、500以上の駅があって、それぞれはまた違う雰囲気で探索を楽しめます。非常に多くの地域があって、降車すると今まで見たことのない世界に着くような気がしました。そこにいる人々は宇宙人のように、地域による人々の態度や街の外観がそれぞれちょっと違います。渋谷の予測不可能なナイトライフの中心部、おしゃれで落ち着いた代官山、山に囲まれている古風で絵から抜け出たように美しい駅…。
日本人にとって電車に乗ることは日常生活のごく普通なことですが、私にとっては出かける前は、宇宙旅行の準備をするように荷造りをして、宇宙連絡船に乗るかのようにわくわくしながら、今日はどこに行こうか毎日楽しみでした。ちょっと変かもしれませんが、最初は本当にそう思っていました。なぜかと言うと、一人でしたし、街を全く知らなかったし、それまでは想像するしかありませんでした。
東京生活にすこし慣れた今の私は、何よりも駅の中にあるステーションアートが一番好きです。ほとんどの人は、見ないで立ち去ります。ただ、たまに立ち止まり、しばらく見つめる人を見たことがあります。私もそのうちの一人です。その作品は、各駅にすごい個性をもたらすので見応えがあります。
そういえば、トロントの駅でゆっくりステーションアートを楽しむことはないかもしれません…。もし、今度TTCに乗る時すてきな何かを見つけられれば幸いです。
ところで、トロントの駅内のミュージシャンは毎年オーディションすることで選ばれていること、ご存知でしたか?
Lana Tran
トロント生まれのカナダ人。
トロントと日本の文化にとても興味があり、現在は東京で日本語の勉強をしながら、雑誌モデルで活動中。
Blog : banlana.tumblr.com