ビジネスに影響する様々な法律について学ぶ ジェトロ日系企業向けビジネスセミナー開催@ジェトロ・トロント事務所

左から酒井拓司所長、ジョー・コンテ氏、アンディー・バローラ氏、スミス希美氏


7月27日、ジェトロ・トロント事務所では、トロントを中心としたGTAエリアに進出する日系企業に向けてのビジネスセミナーを開催した。今回のセミナーは「コストと恥を回避するために〜カナダアンチスパム法の要点とあなたのビジネスに影響するプライバシー法〜」と題され、3年の移行期間を経て今年の7月1日より本施行されているカナダアンチスパム法(CASL)と、ビジネスに密接に関係しているプライバシー関連法の2つについてレクチャーが行われることとなった。セミナー講師にはPallett Valo LLPのパートナー弁護士であるジョー・コンテ氏とアンディー・バローラ氏が招かれた。

はじめに今回のセミナーで司会進行を務めたジェトロ・トロント事務所酒井拓司所長より挨拶が行われ、今日この場で得られた知識や情報は是非とも同じ職場の方々にも共有していただき、今後役立てていただきたいと述べた。そしていよいよコンテ氏によるカナダアンチスパム法についてのレクチャーがスタート。カナダアンチスパム法では商用電子メッセージ(CEM)が送信されるにあたって満たすべき事項や、様々な規定が定められている。

セミナーの様子


禁止されている主な行為は、受信者の合意を欠き、なおかつメッセージの形式や内容が一定の要件を満たさない商用電子メッセージの送信などである。万が一その法律に違反してしまった際の会社が負うべき責任や刑罰とは非常に負担が大きく、行政上の罰金では最大1000万ドルの罰金が科せられることもあるのだという。コンテ氏はそもそもの商用電子メッセージの定義や内容に関するところから詳しく説明を行い、また最近の違反事例などを紹介した上で、我々が得られる教訓、法を遵守していくために今から行うべきことなどを明確に述べた。

続いて、バローラ氏によるプライバシー関連法についてレクチャーが行われ、序盤ではプライバシーに関する法律の基礎として、連邦レベルでの適用法、オンタリオ州レベルでの適用法の2つについて説明がなされた。またプライバシーに関する問題は企業と顧客間で起こりうるだけでなく、雇用主と従業員間といった雇用関係においても決して忘れられてはならないものであることが述べられ、ビジネスとプライバシーの関係がいかに密接であり重要なものであるかということが再認識させられることとなった。結びにはプライバシー問題のための企業への提言も紹介され、参加者たちは一つ一つ真剣に耳を傾けていた。

左:アンディー・バローラ氏 右:ジョー・コンテ氏


レクチャー後に設けられた質疑応答では様々な角度からの質問が飛び交うこととなり、セミナー終了後も積極的に講師らに質問をする参加者らの姿も見られ、ビジネスを行う上での法律問題に対する関心の高さが伺えた。セミナー閉会の挨拶を務めたスミス希美氏からは、集まった参加者への感謝の言葉が述べられ、セミナー内容が今後の業務を行う上で有用な情報となるよう願っているとした。今回のセミナーによって、カナダで活躍する日系企業の法律への関心や意識度がさらに高められ、企業ごとのビジネスが今後もより促進されていくことを期待する。