「太秦ライムライト」山本千尋さんインタビュー

11月26日来加決定!「太秦ライムライト」ヒロイン、山本千尋さんインタビュー
モントリオールのファンタジア国際映画祭で、最優秀作品賞のシュバル・ノワール賞と日本人初の最優秀主演男優賞を受賞、またニューヨークで開催された「ニューヨーク・アジア・フィルム・フェスティバル」で最優秀観客賞、オランダの「カメラジャパン・フェスティバル」でも観客賞を受賞するなど、日本国内はもちろん海外の映画祭でも大きな話題となっている「太秦ライムライト」。
山本千尋(やまもと ちひろ)さん

山本千尋(やまもと ちひろ)さん

11月26日に開催される毎月恒例のJCCC映画鑑賞会では、主演の福本清三さん、ヒロインの山本千尋さん、そして落合賢監督がQ&Aセッションを開催する。TORJA編集部ではインディアナポリスで開催されているハートランド映画祭を訪れた山本千尋さんにインタビューを敢行。同映画の見所から山本さん自身の映画への思い入れなどを聞いた。


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3歳から太極拳を学び、2012年、16歳の時にマカオで開催された第4回世界ジュニア武術選手権大会で金メダルを獲得するなど、武術家としても活躍する山本さんですが、今までの経験が今回の殺陣などの演技に役に立ちましたか?

太極拳は個々が演舞を披露し、演技点、跳躍などの技術点、総合的な表現力を加味した採点競技なのですが、殺陣では、自分が刀を振るい目の前には相手がいます。太極拳も誰かと戦っていることをイメージしているので、殺気をこめた気の持ち方や呼吸、間合い、スピードなど武術の経験は大きく役に立ったと思います。

モントリオールの他、ニューヨークやオランダでも数々の映画賞を獲得しています。本日もインディアナポリスの映画祭に出典と海外での反応も非常に好感と思いますが、観客の皆さんはどのような感想を持たれていますか?

海外の方はヒーローものに非常に興味があるのか、大変魅入っている印象を受けました。喜んでくれたりするシーンは日本も海外も共通のところも多々ありましたが、例えばカツラだったり時代劇の雰囲気のようなものだったり、殺陣のシーンの斬られるアクションなどは時に笑い声があるなど、“笑い”の観点では海外ならではだなぁと思いました。

映画では山本さんの魅力がどのように表現されていますか?

映画の中の役はかけだしの新人女優が夢にむかって頑張るのですが、まさに今の自分も新人女優として階段を昇り始めたばかりで、自分を重ね合わせるように素の私がでています。私は将来ハリウッドの世界でアクション女優として大成したいのですが、そのためにリバーハリウッドという養成所で英語のセリフや英語での演技レッスンなどを受けていて、夢を叶えるため、努力をしている最中です。その未熟な私が福本さんを始めとする多くのベテランの俳優の方々や時代劇の伝統を背負ってきたスタッフの方々に支えられ、また活かされて演技をさせていただいたおかげだと思います。

Q&Aセッションが行われる当日は、日系文化会館という場所柄、日本人だけでなく、日系カナディアンの方々や日本のカルチャーなどに興味をもつ方々もたくさん訪れると思います。どのような点に共感してもらいたいですか?

太秦という場所は、かつて日本のハリウッドと呼ばれるくらい時代劇の映画撮影所が集まるメッカだったのですが、時代の流れとともに時代劇の撮影も減り、またその知名度も低くなりました。私の同年代の方々も太秦のことを知らない人は多いと思います。しかし私はこの映画の撮影を通して、時代劇というものは日本のエンターテイメントの世界の伝統だと思いました。時代劇のもつ素晴らしさを日本の若い人達にも広めていきたいと思いましたし、殺陣のシーンの俳優の方々の間合いや呼吸や、特に5万回斬られた男として知られるプロの斬られ役でもある主演の福本さんのエビぞりシーンなど、この映画のもつ魅力を世界の方々にもたくさん知っていただきたいです。

山本さんは現在18歳ということですが、カナダにはワーキングホリデー制度などを利用して同世代の方々が日本を離れ、それぞれ目標を持って頑張っています。ともに夢を追いかける者としてメッセージをください。

私は小さい頃から太極拳を学び、世間一般ではマイナーな武術の世界にいて、その知名度の低さから時にはつらい思いやさみしい思いを感じたこともあります。今は女優という道で駆け出したばかりですが、夢を追いかけることは絶対に楽しいことだと思いますし、かっこいいことだと思います。みなさんも夢を追いかけて、ともに頑張りましょう。

山本千尋(やまもと ちひろ)
1996年8月生まれ。兵庫県神戸市出身。3歳から太極拳を学び、2012年「第4回世界ジュニア武術選手権大会」、「槍術」で金メダル、「剣術」「長拳」ではそれぞれ銀メダルを獲得。『太秦ライムライト』で映画初出演。2015年春全国公開予定の『新撰組オブ・ザ・デット』でヒロイン役として出演する。ウエストコースト所属
映画あらすじ(公式ホームページより)

uzumasa-limelightかつて「日本のハリウッド」と呼ばれた京都・太秦。香美山(福山清三)は、太秦の日映撮影所に所属する斬られ役一筋の大部屋俳優。大御所の時代劇スター尾上(松方弘樹)の時代劇も打ち切られ、出番がない日々が続く中、香美山は、駆け出しの女優・さつき(山本千尋)と出会う。さつきは香美山に殺陣の指導を請うが、「女優さんに立ち回りの役はありまへんで」と言い断る香美山だったが、さつきの熱意に負け、やがて二人はともに殺陣の稽古をする師弟関係となる。
香美山の稽古の甲斐もあり、時代劇でさつきはチャンスをつかみ、スター女優の階段を昇るべく、東京に旅立った。
時が経ち、さつきが主演を演じる大作時代劇の撮影が撮影所で行われることになるが、香美山の姿もなく、お世話になって人が皆引退してしまったことを知り、いつしか大切なものを見失っていたことに気づく。
体調を崩して引退して故郷で余生を送っていた香美山のもとを、さつきは訪れて復帰を懇願する。かたくなに復帰を拒否する香美山にさつきは稽古を申し込む。
一ヶ月後・・・香美山は撮影所にいた。最期に尾上と刀を交わすために。
そして、最愛の弟子さつきに斬られるために・・・。

JCCC映画鑑賞会
11月26日(水) 夜7時から
チケット: JCCC会員 $10 一般 $12
上映時間:104分
チケット購入情報などはJCCCのウェブサイトを参照のこと。 jccc.on.ca