第2回 何か一つでも 得意分野があれば臆せず アウトプットしよう!|トロントの多様性をクリエイティブに楽しむ


 自分がどの様にトロントのクリエイティブコミュニティに参加していったのかを今月はお話したいと思います。私はトロントに来た当時は英語をほぼ話せませんでした。英語が流暢でしたら、もちろんジョブインタビューの交渉も出来るとは思いますが、想像以上にカナダのクリエイティブ業界はシビアですし、その仕事の経験と英語力がないと、なかなか迎えてくれることは難しいです。私の場合は来て1ヶ月も経たないうちに、当時賃貸で住んでいたハウスオーナーからレコードミュージックレーベルの紹介を受け、私のトロントでのキャリアが本格的に始まる事になります。

 何故私がトロントに来て1ヶ月も経たない間にそんな事になったのか。それは自分が持っているスキルを余す所無くとにかく使った結果が、最終的に自分が目指したい道への入り口となったからです。私はカナダの音楽業界に少しでも携わりたいという思いが来加当初からありましたが、結果的にその業界に近付く一歩は、私が趣味でやっていたカメラの仕事がキッカケとなります。

 音楽レーベルを紹介いただいたハウスオーナーの友人の結婚式がちょうどあり、偶然にも私のバックに一眼レフカメラが入っているのを見つけたオーナーから「是非、友人の結婚式で写真を撮って欲しい」とお願いされた事が大きなスタートとなりました。私はプロのカメラマンでは無かったのですが、写真を撮る事は好きでしたし、一通り一眼レフの使い方は独学と友人のプロカメラマンから聞いていたので、自信を持って「やります!」と答えました。この一連のやり取りが無ければ、ハウスオーナーからレコードミュージックレーベルの紹介は無かったでしょうし、私のスキル(スキルは他人が評価するもので、総じて日本人のクリエイティブスキルはとても高いと私は思います)を発揮する勇気が無ければこんなに事態は早く動かなかったと思います。

 トロントに来てからはまずはアウトプットを意識すること、まずは動いてみることから何事も始まるのだとこの経験から学びました。次回は、レコードミュージックレーベルでのインターンの話を書きたいと思います。


加藤 豊紀

 Creators’ Lounge Inc.代表、Japan Expo Canada Inc. (Japan Festival Canada) ディレクター、Toronto.Tokyoプロデューサー 。2012年に警察官から、クリエイターの表現の場を創るために世界へ。トロントを拠点に事業を展開する。Twitterアカウント: twitter.com/GOODMUSICTOM