第20回 リールアジアン国際映画祭開催 アジア系監督の注目作品!
1997年から始まったカナダ最大のアジア国際映画祭が、今年で記念すべき第20回目を迎えた。2010年からはトロント市内各所に留まらず、リッチモンドも会場に加わり、年々規模を増している。上映作品は日本、韓国、台湾、中国などをはじめ10ヶ国以上から集まり、今年は多くの女性監督や北米で活躍しているアジア系監督の作品が多く上映される点にも注目したい。全上映作品のチケットはreelasian.comにて販売中。また当日券は上演時間前であれば購入可能。先月紹介した日本映画に加え、TORJA編集部の注目映画リストを参考に、計画的に映画祭を回ろう。
トロント各所 11月8日〜19日 リッチモンド各所 11月19日 reelasian.com
チケットインフォメーション:
レギュラープライス $15(メンバー$12)、学生・シニア$13
注目作品プライス $25(メンバー$22)、学生・シニア$23
※シニアは65歳以上。学生・シニア共に要ID。
監督:遠藤尚太郎
上映:11月11日(金)午後6時15分
@TIFF Bell Lightbox Cinema 2
現在豊洲への移転が予定されている東京都中央卸売市場築地市場。日本の食文化を80年以上支え続けたこの場所を多くの職人たちは“世界一ではない、世界唯一”だと語る。同作品では築地で働く人々を始め、名だたる名店の料理人から、文化人、評論家など食に関わる人々総勢150名にインタビューを敢行。それぞれの視点で語られる築地から世界も注目する日本の魚食文化に迫る。
LOST DAUGHTER
監督:Chen Yu-Jie
上映:11月12日(土)午後7時00分
@AGO Jackman Hall
台湾ベテラン俳優陣が起用されたChen Yu-Jie監督注目の長編デビュー作。長く中国で働く台湾人シェンは、台湾に旅行中だった娘リアンの死の知らせと共に台湾へ戻ることになる。警察が死亡の原因を探る内、容疑者に挙がったのは前妻との娘シン。シェンはシンから詳しく話を聞こうと試みるが長く疎遠だった関係は中々修復できない…。様々な秘密が交錯するファミリードラマは息をつく間もない?!
SEOUL STATION
監督:Yeon Sang-ho
上映:11月12日(土)午後9時30分
@AGO Jackman Hall
今年5月に韓国で公開され大成功したゾンビ映画“Train to Busan”の続編として、同じくYeon監督がメガホンをとった長編アニメーション。傷ついた男が地下駅構内で倒れるが、横を通り過ぎる人たちは彼をホームレスだと決めつけ、誰も助けの手を差しのべない。気がつけば男はゾンビとして復活し、周りの人を襲い始め、被害はソウル全体へと広がっていく…。
THE LAST PRINCESS
監督:Hur Jin-ho
上映:11月15日(火)午後6時15分
@TIFF Bell Lightbox Cinema 3
1925年韓国の朝鮮王朝最後の姫Yi Deokhyeを中心に史実を交えて作られたフィクション。王朝最後の姫Yi Deokhyeは13歳の時の日本への移動を余儀なくされる。日本へ移った後も韓国へ戻ることを想い続けるDeokhyeは日本軍に属した古い友人Kimに出会う。実際は韓国独立運動を支持しているKimの協力のもと、Deokhyeは日本脱出を試みる…。
REACH FOR THE SKY
監督:Steven Dhoedt、
Choi Wooyoung
上映:11月14日(月)午後3時45分
@TIFF Bell Lightbox Cinema 3
毎年11月に行われる大學修學能力試驗Suneungを題材にしたドキュメンタリー。日本と違い、大學修學能力試驗の結果次第で試験を受けられる大学、そして高校卒業後の人生までを決めると言われている重要なテストだ。そのテストを目前に生徒たちがどれほどのプレッシャーと戦い、エリートへの道を掴むのか、その実態に迫る。
その他注目『日本映画』
MY DAD & MR ITO (お父さんと伊藤さん)
監督:タナダユキ
上映:11月10日(木)午後7時
@日系文化会館
キレイごとだけで済まされない娘と父親の関係を中心に、家族という存在を、鋭くも温かな視点で描く。今の時代を生きる、新たな“家族”の物語。
MIXED MATCH
監督:Jeff Chiba Sterns
日時:11月15日(火)午後7時
@日系文化会館
ハーフやクォーターといった混血人種の存在がどのように医療に関わり、現代社会が抱える問題を浮き彫りしていくドキュメンタリー作品。