YO – Sprit of Asia

YO – Sprit of Asia トロントデビュー@Small World Asian Music Series
4月17日@Small World Music Centre

タブラを演奏する滑らかで複雑な手の動きとは違い、 演奏中も終始笑顔のTyさん

タブラを演奏する滑らかで複雑な手の動きとは違い、
演奏中も終始笑顔のTyさん

メロディーやコードなど 幅広い役割を果たす小山さん

メロディーやコードなど
幅広い役割を果たす小山さん

最後の曲「倫舌」を躍動感一杯で披露する3人

最後の曲「倫舌」を躍動感一杯で披露する3人

歌声のような滑らかな音色を奏でる小湊さんの尺八

歌声のような滑らかな音色を奏でる小湊さんの尺八

今年で13回目を迎えるSmall World Asian Music Seriesは毎年4,5月の週末にカナダ国内外問わず、アジア人アーティストを招待しコンサートが行われている。今年のプログラムでは4月2日の「Ajinan」を皮切りに5月31日の「Fanna-Fi-Allah」まで毎週末特別ゲストのパフォーマンスを見ることができる。

去る4月17日には日本から招待されたYO – Sprit of Asiaがトロントデビューを果たした。このグループは三味線の小山豊さん、尺八の小湊昭尚さん、インドの打楽器であるタブラ奏者のTy Burhoeさんの3人で構成されている。それぞれが個人でも日本国内外で広く活躍している音楽家でYOとして国外ツアーに出るのは2013年以来だ。

開演し司会者の挨拶後、温かい拍手に迎えられた3人が登場。軽やかでアップテンポな1曲目「KARMA」と対照的に少しゆっくりとした2曲目「ROMA」を披露し、会場は一瞬でYOの魅力に取り込まれた。三味線、尺八、タブラとそれぞれが日本とインドの伝統楽器であるにもかかわらず、生み出される音楽はどこか懐かしく、でも予想を良い意味で裏切る新しさがあった。

Tyさんは来場者に感謝を述べるとともにより多くの時間を演奏に使いたいと挨拶は簡単にまとめ、3、4曲目を披露した。白昼夢と名付けられた新オリジナル曲は3人をよく知る小湊さんの生徒の作曲で3人のために作られた曲だ。三味線と尺八両方がメロディーを担当し、音階のあるタブラのユニークな音がこの曲をとても特別なものにしていた。

途中小湊さん、小山さんそれぞれが英語で挨拶を行った。小湊さんは簡単な自己紹介の後に彼が使用している尺八を紹介した。簡単な歴史と楽器の成り立ち、顎の角度を変えることで音程をコントロールする尺八のユニークな一面で会場の笑いを誘った。挨拶の最後にはご自身の出身地福島県民謡「相馬流れ山」を披露した。また、小山さんの挨拶でも簡単な自己紹介のあとに三味線の歴史と成り立ちを紹介した。終始自分の英語が来場者に伝わっているのかを気にかけながらも、熱い会場の後押しで最後まで続け「じょんから節」を披露した。

休憩なしの90分は瞬く間に過ぎ、この日は小湊さんと小山さんの民謡ソロを含む全12曲が披露された。それぞれが伝統技法で奏でる音色は軽やかでアップテンポな曲、少しゆっくりとしたムーディーな曲、ジャンルもジャズやブルース、ラテンなど幅広く観客を大いに楽しませた。

最後の曲「倫舌」の前にはTyさんが小山さんが用いている三味線の新しい奏法を紹介した。本来なら撥を使って奏でられるのだが、ギターと同じように指で三味線を奏でている。とても一時間以上演奏し続けているとは思えないほどエネルギーに満ちた曲で、3人は終始笑顔でまるでジャズのセッションのようにお互いの呼吸を感じながら演奏していた。幅広い年齢層、人種の人が参加していたにもかかわらず、伝統を最先端のパフォーマンスに昇華したYOの音色に全員が心を打たれたようだった。翌日以降も続く残りの北米ツアー成功を祈るとともに、またトロントで3人に会える日が楽しみだ。

Ty Burhoe

Ty Burhoe

小山豊さん

小山豊さん

小湊昭尚さん

小湊昭尚さん


*Small World Asian Music Seriesは5月末まで行われています。
興味がある人は是非下記ウェブサイトをご確認ください。
smallworldmusic.com/asian-music-series