日本からの訪問者への真心 | 銀杏・木村オーナーシェフのカナダストーリー Vol.14

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今年6月に改装を終え、しかし今なおも歴史を刻んでいく銀杏レストランの物語はまだまだ続く。今回はその中でも特徴のある内の一つ、旅行会社との連携についてお話ししよう。

Vol.14 日本からの訪問者への真心

冬季オリンピック開催地だったバンクーバー、“赤毛のアン”の物語で一躍有名となったプリンス・エドワード島、紅葉の美しいケベック州やアルゴンキンパークなど、日本人観光客から人気が高いカナダ。そんなカナダでのツアー会社から、イートインやお弁当の配達などを担っているのも、銀杏レストランの特色の一つだ。1996年にInternational Plaza Hotel(現Delta Hotel)へ移転した銀杏レストランは、120席に増席したこともあり、ツアーの受け入れを決めたのだそうだ。

「1996年からJTB、阪急、JAL-PAC、日本旅行と小会社さんたちと連携を取り出しました。以前のロケーションではツアー用の弁当やイートインはできませんでしたが、それがここのホテルでキャパシティーが増えたことをきっかけに受け入れることにしました。飛行場に近いホテルの中で、大きな駐車場や綺麗なトイレがあったりして、ツアー会社やお客さんにとって、とても良かったのだと思います。他のレストランでもやっていたみたいですが、人数や時間制限があり、やはり難しいようでしたね。」と木村さんは語ってくれた。

手作りで出来立ての日本食を食べられるということは、旅行の疲労が高まり、環境のストレスもある旅行者にとって安心する場を提供している。メニューもサラダ、冷やっこ、弁当、お味噌汁、といった実にシンプルなものだが、それらは海外に来ている旅行者の心を潤しているのだろう。

「旅行している方々からは“久しぶりに日本食を食べた。”と喜ばれることが多いです。1週間から10日間海外ツアーに参加している人たちは日本食を食べる機会があまりないのでしょう。そんなお客さんからの声もあって、そのメニューはここ10年ほど変更していないのです。とてもシンプルなメニューですが日本食がとても喜ばれますね。」と長年旅行者を身近で見てきた木村さんは話す。

年間約3千〜4千人のツアー団体を受け入れている銀杏レストラン。嬉しい悲鳴ではあるが、忙しくなってしまうと一般のお客さんや常連さんが、落ち着かなくなってしまうため、そのバランスを舵取ることは難しい。それでも続けている理由はお客さんの笑顔があるからに他ならないのだろう。


「うちのお弁当は、日本の駅弁と比べても、味にしても種類にしても多いと思いますし、みなさん喜んで食べていただいています。読者の皆さんにもぜひ一度試してもらいたいですね。」と木村さんは笑顔で語ってくれた。

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