コメディ劇団Second Cityトロント劇場に欠かせない音楽の仕掛け人 Musical Director|トロントのカリスマ美容師 Hiroさん×Ayaka Kinugawaさん | 対談【前編】

トロントにある“Second City”というコメディ劇団はご存知だろうか。元々はシカゴで始まったこの劇団ではビル・マーレイやエイミー・ポーラー等をはじめとした数々の有名俳優やコメディアンを輩出してきた。彼らの即興劇で重要となるのは劇に花を添える音楽だ。その音楽を担当する人は劇場でMusical Director(MD)と呼ばれている。今回はSecond Cityトロント劇場でMDを務めるAyaka Kinugawaさん。今月から三編に渡り友人であるHiroさんがAyakaさんを迎え、カナダに渡るまでのことやお仕事、そして今後の展望について語り合っていただいた。

Hiro:はっきりと思い出せないのですが、僕達、いつ頃出会ったんでしたっけ?(笑)。

Aya:共通の知り合いが多いからよくわからなくなりますよね(笑)。たしか異業種交流会があって、その二次会で隣に座ったことがきっかけで初めてお話したような気がします。

Hiro:そうでしたね!Ayakaさんは、パっと見たときに普通の日本人の女の子だから、ワーホリか留学生ですって言われてもわからないっていうのが第一印象でしたね。でも、話してみるとこっちでしっかりと地に足をつけて活躍されているのがわかり、とても面白い方だなあって思いましたね。

Aya:ありがとうございます(笑)。

Hiro:逆に、僕の第一印象ってどうでした?

Aya:髪の毛とかもすごくキマっていたので最初は「チャラい男がいるな」って感じでした(笑)。でも、お話すればするほど、「こんなにいい人がいるのか」って思うようになりましたね。チャリティー活動も積極的にしていて、その人を助けたいっていう想いは本当に尊敬しますね。

Hiro:やっぱり、チャラかったですか(笑)。僕自身が美容師として、本当に色々な方々と出会い、凄く多くの事を学ばせていただいたと思っているので、今後は自分自身の成長だけでなく、周囲や次世代に恩返しもすると決めたんです。
 そういえば、Ayakaさんは最初はBC州に住んでいたんですよね?

Aya:そうなんです。大学では最初クラシックのコースに入ったのですが、その学校がジャズに力を入れている大学だったので最終的にはダブルメジャーを選択しました。

Hiro:そもそも音楽の道へ進もうと思ったきっかけは、何だったんですか?

Aya:ピアノは子供の頃からやっていたんですけど、練習よりも外で遊ぶことの方が好きなスポーツ少女でした。それが高校2、3年生になって進路を決めるとき、大学には行きたかったけど、どの分野に進むかという部分ですごく迷ったんです。当時は女子高生なのにメイクとかファッションにお金を使うのではなく、レコード収集にお金を掛けるのが好きなタイプだったこともあって音楽の勉強がしたいな、それなら音大かな、という気持ちがありました。それをピアノの先生に話したら、「そんな軽い気持ちでは音大には行けない」と言われ、もしも目指すのであれば先生を変えてくれ、とも言われたので先生を変えて、音大を目指すことにしました。でもそんな状態から音大受験を目指したので、浪人しない限りトップの大学に入ることは難しいという状況だったんです。そんな大きな名前の音大にいけるわけでもないなら、レコード収集にハマっていたこともあったので「音楽を英語で理解できたらいいなあ」と思ってカナダに留学をすることにしました。大学を卒業する頃には、ここまで来たら音楽しかできないのかな、と思って自然と音楽の道に進むことになりました。

Ayakaさんの自宅スタジオ


Hiro:ある意味、趣味が高じてカナダ留学を決めたんですね。卒業してから、しばらくはBC州の方でお仕事をされていたんですか?

Aya:当時はバンクーバー・アイランドという島に住んでいたのですが、大きな街ではなかったので島の音楽家はみんな知り合いという状態でした。卒業後はすぐにピアノの先生になる仕事等が来て、当時はお金がもらえるならなんでもするぞ、という感じでバーやウェディング、ミュージカル等色々なところでピアノのお仕事をしていました。大学の方でも合唱団の伴奏者やジャズボーカルアンサンブルの伴奏だとか本当に色々なお仕事をしていくうちにこの小さい町でやれることはやりきったかな、という気持ちになってきたんです。この先ずっとカナダに住み続けることを考えたとき、当時やっていた仕事をずっと続けて、行く行くは家を買って、犬を飼って、子供ができて…という現地での一般的な生活が、当時の私にはまだ違うかなと思い、トロントに来ました。

Hiro:その「やりきった」という気持ちは卒業してから何年目ぐらいで感じましたか?

Aya:2011年頃だったので、卒業してから大体2、3年くらいですね。

Hiro:バンクーバーに引っ越すことは考えなかったんですか?

Aya:それも考えたのですが、それまでもバンクーバーで仕事をしたこともあり、それじゃあまり変わらないと思い、トロントにしました。

Hiro:実際にバンクーバー島からトロントに出てくると、お仕事での違いっていうのは感じましたか?

Aya:感じましたね。バンクーバー島に住んでいた時は音楽家としてやっていましたが、今はMDとして劇場で働いています。MDとしての生活が始まってからはバーやウェディング、バンドで弾くっていうこともあまりしなくなりました。
(聞き手・文章構成 TORJA編集部)


Ayaka Kinugawaさん

 山梨県出身。Vancouver Island University音楽学部 Jazz科卒。2012年トロントへ拠点を移し、コメディ劇場 The Second CityにてMusical Director として舞台製作やパフォーマンスを担当する。またインプロ(即興劇)講師としてSecond City Training Centreでのミュージカルインプロクラスや企業向けのインプロワークショップ、吉本興業所属芸人へのミュージカルインプロ指導を行う。

セカンドシティHP:Secondcity.com
自身作曲HP:hooksonic.com


Hiroさん

名古屋出身。日本国内のサロン数店舗を経て渡加。若い頃から憧れた、NYの有名サロンやVidal Sassoonからの誘いを断り、世界中に展開するサロンTONI&GUY(トロント店)へ就職。1年目から著名人の担当や撮影等も経験し、一躍トップスタイリストへ。その後、日本帰国や中米滞在を経て、再び、トロントのTONI&GUYへ復帰。クリエイティブディレクターとして活躍し、北米TOP10も受賞。2011年にsalon bespokeをオープン。今現在も、サロンワークを中心に著名人のヘア担当やセミナー講師としても活躍中。

salon bespoke

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