「一年、二年後こうなれるようにと言う具体的な目標を立てて、日々を行動する事が大事」|トロントのカリスマ美容師 Hiroさん×料理人 山中 隆佑さん 対談【中編】

山中さん(左)とヒロさん(右)

トロントのワーホリ時代に料理の世界で生きていこうと決めた山中さん。前回はヒロさんとの出会いやワーホリ生活に迫った。第二回となる今回は日本帰国後に料理の修行に入った山中さんのその後の歩みや実際に海外で働いてきたそれぞれの心境に迫っていきたい。

海外を舞台に働く2人

ヒロ: 元々、海外志向があったリュウスケ君は日本での修行後は、どこに拠点を移したの?

山中: イギリスに拠点を移し世界的に有名な「NOBU」のロンドン店で働きました。ロンドンで一番人気とあって規模も大きく、様々な国から来た料理人たちと共に仕事をしていました。やはりこの時も英語というものはとても大事になってきましたね。第一言語が英語じゃない私にとって、料理という共通項を通し英語を使うことで言葉の壁を越え一つのチームとして働くことができました。

ヒロ: そうだよね。やはり英語をどう使えるかで、意思疎通など含めていろいろと大きく変わってくるしね。

山中: はい。もし本当に海外で道を開いていきたいのであれば、英語は重要だと思います。

ヒロ: それにしても世界的にも有名な「NOBU」のお店を20代にしてオペレーションしていたなんてすごいね!今だから言えるかもしれないけれど、20代で海外を舞台にしていた自分をどのように思う?

山中: 自己を過大評価するというよりむしろ、自信があったわけではなかったです。人間として自信がないからこそ、料理と英語、そして日々どんなオファーが来ても対応できるように準備をしています。賄いからメニューを考えたり、実際にこれをお客さんに提供するにはどんな工夫が必要なのか。

 そして一年、二年後こうなれるようにと言う具体的な目標を立てて、日々を行動する事が大事なのかと思います。

山中: どんな世界にも言えると思いますが、将来に向けての目標とそれに向けての日々の過ごし方は重要だと私は思います。

ヒロ: そうだよね。 いつでも動けるように普段から準備することは大切だよね。僕が若い時も、そんな感じだったかな。ただ僕の20代の頃は、若さ特有の情熱、体力、スピードもあるけど、同じく無知の頑固さ、不器用さや、視野の狭さもあって、当時は日本人との間で逆カルチャーショックや誤解なども多かったかも(苦笑)。

山中: 当時、私も日本人コミュニティに入るのを遠慮してました。若気の至りですかね(笑)。ツンツンしていた自分のいるのかな?って思います。でも、だからこそ英語が大事なんだなって感じました。英語が話せることで、沢山の人と話せるじゃないですか。友達も増えますし。

ヒロ: それと、日本の業界での経歴が長くないからこそ、カナダのローカル相手に挑戦し続けるってことが本当に大事だったと思う。

山中: そうですね。ここに来て毎日、大きい仕事を出来ていることには感謝しています。料理長として、スタッフへの感謝やリスペクトは忘れずに常日頃仕事をしています。そして楽しくみんなとやれる事が一番いいですね。

山中: ちなみにヒロさんが実際に独立した時は、どうでしたか?

ヒロ: 独立したのは自信があったからではなくて、自由のためにやりたい。 好きなことをより好きなようにやりたい。そんな思いから独立を決めたよね。

 今でも覚えてるけど、共同経営の仲間達には、初ミーティングで、〝この独立は夢や自由のためにやる、お金のためじゃない〟って言って、確認したんだ。

ヒロ: 僕はいつもトロントが大好きって言っているけど、リュウスケ君にとってトロントの魅力ってなに?

山中: ワーホリ後にロンドンに住んでいた時に、トロントっていいなって再確認しました。ニューヨークやロンドンに比べても人が温かいですね。みんなが助け合うこの街が好きですね。

ヒロ: そうだね。 本当にマルチカルチャーで、みんなを受け入れてくれるところが良いよね。ここにいたら世界をより平等に見える気がする。 様々な国の出身者たちが一つの国を作り上げてるわけで、まだまだ、大きい可能性があるし面白い国だよね。 ニュヨークやロンドンみたいな世界的な大都市とは違って、まだまだ、発展中の都市って感じからね。

山中: 移民で成り立ってるこの国で、更にみんなが協力しあっているから好きですね。

ヒロ: まだまだ若い国、都市だからこそ、可能性は無限大だよね。 是非とも、より多くの次世代の方々にも、その恩恵を一緒に体験してもらいたいね!

(聞き手・文章構成TORJA編集部)

山中 隆佑さん

 Godspeed Breweryヘッドシェフ。愛知県名古屋市出身。
– 2005年〜2006年、トロントに滞在。
その後、日本に戻り、割烹料理店で働く。
– 2009年〜2010年、イギリス•ロンドンのNOBUに勤務。
– 2011年よりトロントに戻り、Ascari Enoteca、Momofukuを経て現職。

Hiroさん

 名古屋出身。日本国内のサロン数店舗を経て渡加。NYの有名サロンやVidal Sassoonの就職チャンスを断り、世界中に展開するサロンTONI&GUY(トロント店)へ就職。ワーホリ時代から著名人の担当や撮影等も経験し、一躍トップスタイリストへ。その後、日本帰国や中米滞在を経て、再びトロントのTONI&GUYへ復帰し、北米TOP10も受賞。2011年にsalon bespokeをオープン。今もサロン勤務を中心に、著名人のヘア担当やセミナー講師としても活躍中。世界的ファッション誌“ELLE(カナダ版)”にも取材された。

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