カナダから最大約十三時間の直行便で「台湾」へ! | H.I.S.オススメ オトナの旅

 日本人に人気の海外旅行先のひとつに、台湾がある。羽田空港から飛行機にして約四時間の距離という手頃さから、年代を問わず根強いリピーター層がある。首都・台北は美食とノスタルジー溢れる景観で特に知られているが、実はそのイメージも少しずつ進化している。本来持つ古きよき街の魅力がアートとリノベーションで生まれ変わりつつある、それが現代の台北だ。今回はその進化の一部を紹介したい。

 カナダから台湾へ出発するなら、エバー航空がお薦めだ。バンクーバーとトロントから台北まで、最大約十三時間の直行便が毎日就航しているため、大阪や九州方面へ向かう人の乗継便としてもアクセスしやすい。また機内のサービスも良好で、充実したエンターテインメント設備もポイントが高い。台湾でなじみ深いサンリオとのコラボレーションも話題で、機内限定販売のグッズなどはサンリオファンにとって見逃せない。

 ところで台北は亜熱帯気候に属しているため、年間を通して湿度が高く、温暖な気温に恵まれている。周りを山に囲まれた盆地は夏の三十五度超えはもちろんのこと、冬も十度を下回らない。

 街中心部の規模は東京・山手線の中に収まる程度で、そこに五色の地下鉄と充実した路線バス、格安のタクシーなどが発達しているため、交通の便に困ることはない。路上の標識や公共機関のアナウンスにも日本語の旧字体によく似た漢字と英語、時には日本語も用いられており、日本人観光客にはありがたい。

 更に台湾は親日国であることも有名だ。彼らの民族分布は約十六の原住民と客家系民族、閩南系民族、戦後に大陸からやってきた外省人と多様だが、人々の気質は一様におおらかで親しみやすい。昭和のご近所付き合いを思い出させるような人のよさが、きっとこの街に溢れる懐かしさの所以だ。

 台北の芸術といえば、まず故宮博物館は外せないスポットだ。現政権の国民党が一九四六年の国共内戦の際、政府から持ち出した古代中国の芸術品の数々を納めている事で知られている。昨年には台湾南西部の嘉義に南院もオープンした。ちなみに故宮博物館本館は台北駅から地下鉄とバスを乗り継いで一時間ほど、南院なら台湾新幹線を利用して一時間半前後で行ける。時間があれば両院を併せて中国美術史に深く接してみるのもいいだろう。

 また市内で気軽に参観できる博物館としては、台北駅から目と鼻の先にある国立台湾博物館もお勧めしたい。日本植民地時代に作られたギリシャ風建築の建物は内装も荘厳で、それだけでも一見の価値はある。更にここでは原住民の装飾文化の展示を見られることも特徴だ。台湾土着の美と近代のそれとを比べることで、この国で発展した芸術の変遷を想うのも一興ではないだろうか。


 古きよき芸術品に限らず、もちろん現代アートも盛んに発信されている。共に市内東部に位置する華山一九一四文創園区や松山文創園区などは、日本統治時代の倉庫がリノベーションされてできた公共施設として、日々大勢の人で賑わっている。その建物の中では個人アーティスト向けに展示・販売スペースが提供され、訪れる人々が気軽に現代アートに触れられることで評判だ。また施設内には拓けた屋外展示スペースもあり、奇抜なオブジェが展示されていれば絶好の写真スポットとなること請合いである。


 台北が夏の盛りを迎える前に是非訪れるべき所と言えば、市内北部に位置する円山花博美術公園がある。ここは現代アートを多く所蔵する台北市立美術館の袂に広がる公園であり、特筆すべきはその前衛的な建築美やモニュメントの数々だろう。近未来を予感させるような感性の作品を屋内・屋外両方で楽しめるため、お子様連れのご家族にも楽しんで芸術に親しんでもらえることだと思う。


 古いものを尊重しつつ、新しいものと共存することで進化していく。それは台北が国際的な都市になった理由のひとつだと思う。カナダに住まう方々にも、是非《美(フォルモサ)》の名を冠する島・台湾の今を見てもらいたい。