【TIFF19】トロント国際映画祭の楽しみ方を紹介!

 ここまで、映画大好きの私の視点でご紹介してきましたが、読者のみなさんの中には、「そんなに映画に詳しくないけど、せっかくトロントに来たからTIFFを楽しみたい」とか、「英語を勉強するためにトロントに来たけど、まだ字幕なしで映画を見るのは難しすぎる」という方もいらっしゃると思います。そんなみなさんでも、こんな感じならきっとTIFFが楽しめる!という方法をご紹介します。

 まずは、ボックスオフィスで上映スケジュールをチェックしましょう。もし、好きな俳優の映画の初回上映があって、上映前後の数時間の都合がつくようなら、「レッドカーペット待ち」や「出待ち」がおすすめです。

●レッドカーペットの俳優を見てみよう

 TIFFでは、数多くのプレミア上映に大勢の監督・俳優・プロデューサー等のゲストが登場します。プレミア会場となる上映劇場の入口にはレッドカーペットがあり、運が良ければハリウッドスターと一緒に記念撮影ができたり、サインがもらえたりします。字幕なしで映画を見るのは難しいという方は、レッドカーペットでの監督や俳優との交流を狙ってみてはいかがでしょうか。ただし、サインを求めてたくさんのファンが詰めかけますので、長時間並ぶ覚悟が必要です。

 プレミア上映のメイン会場となるRoy Thomson Hallなどは、まずレッドカーペット付近のエリアに入る整理券をもらうために並ばないといけません。ようやくレッドカーペット付近のエリアに入ることができたと思ったら、さらにその中で良い場所を取るために並ぶというか、場所が空くのを待つことになり、根気が必要です。それでも、スター俳優と会話ができたりサインがもらえたりしたときの喜びは、何にも代えがたいものがあります。

●上映後の出待ちをしてみよう

 上映終了時間頃に劇場裏手で出待ちをすると、意外と俳優さんを間近で見られて、運が良ければサインをもらえる場合があります。出待ちの場所は、Roy Thomson Hall以外なら、劇場を一周して探せばだいたいわかります。ボランティアスタッフが、通路を空けるように案内していたり、黒塗りの車が待っていたりします。

 なお、TIFFのボランティアスタッフの指示に従い、あくまでもルールや節度を守って出待ちをしましょう。

今年、注目のこの人!

『Knives Out』の豪華俳優陣

 次に、注目の俳優は…というか、注目の作品になってしまうのですが、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)のライアン・ジョンソン監督による『Knives Out』が、豪華キャストで期待大です。

 富豪の小説家が殺され、大勢の容疑者はみんな怪しい!というミステリーで、この容疑者たちと刑事とが、なんとも豪華な俳優ぞろい。ダニエル・クレイグ、トニ・コレット、ジェイミー・リー・カーティス、アナ・デ・アルマス、クリス・エヴァンス、ドン・ジョンソン、マイケル・シャノン、クリストファー・プラマー等々。このオールスターキャストとライアン・ジョンソン監督が一同に会するプレミア上映は、果たしてチケットが取れるだろうか?と心配になる豪華さです。

スティーヴン・ソダーバーグ監督

 今年のTIFFで私が一番注目しているのは、『The Laundromat』のスティーヴン・ソダーバーグ監督です。20年来の大ファンだという個人的な事情もありますが、それはさておき。デビュー作『セックスと嘘とビデオテープ』(1989)の内省的な心理サスペンスでいきなりカンヌ国際映画祭パルムドールを史上最年少受賞し、『エリン・ブロコビッチ』(2000)や『トラフィック』(2000)などの社会派作品でアカデミー監督賞にダブルノミネートされたかと思えば、『オーシャンズ11』(2001)に始まる痛快の強盗もの三部作で大ヒットを飛ばす、ジャンルを超越した監督です。

 2013年にいったん監督引退宣言をしたものの、肩の力の抜けたオーシャンズみたいな『ローガン・ラッキー』(2017)で監督復帰を果たしました。過去のTIFFでは、引退宣言前の『インフォーマント!』(2009)や『チェ/28歳の革命』『チェ/39歳 別れの手紙』(2008)といった社会派作品が上映されています。パナマ文書の流出事件が題材の今作は一体どんな映画になっているのか、上映後のQ&Aセッションも含めて楽しみです。

Midnight Madnessのニコラス・ケイジ!

 今年のMidnight Madness部門で上映されるのが、ニコラス・ケイジ主演のSFホラーでH・P・ラヴクラフトの短編小説が原作の『Color Out of Space』。いつの頃からでしょうかね?ニコラス・ケイジがこの手の映画に鬼のように出演し始めて、時には製作もするようになったのは。そのひとつの到達点が『マンディ/地獄のロード・ウォリアー』(2018)だったように私は思っているわけですが。

 そんなニコラス・ケイジが、満を持して今年のMidnight Madnessに登場です。しかも『Color Out of Space』は『マンディ』の製作者陣による製作だとか。Ryerson Theatreでの真夜中の熱狂上映が、もう一体どうなるのやら、楽しみで仕方ありません。

ブライス・ダラス・ハワード&ロン・ハワード父娘

 今年のドキュメンタリー部門では、女優のブライス・ダラス・ハワードが初の長編監督を務める『Dads』が上映されます。これが、実父ロン・ハワード監督も登場する「父親」を主題としたドキュメンタリー。以前から、ロン・ハワード監督が娘のブライス・ダラス・ハワードの映画を撮る日は来るのか?などと話題になっていましたが、親子合作は娘が監督する父親のドキュメンタリー映画になったというのが今作。映画本編も楽しみですが、上映後のQ&Aセッションは父娘で登場するんだろうか?という点でも楽しみです。

(注)この記事の一部は、著者が自身のTwitterアカウント(@twitMIEX)に投稿した内容を改稿して作成しています。
Photo license: Courtesy of TIFF

みえ

 大阪在住の映画好き。好きな監督の日本未公開作見たさに日本語字幕なしの輸入DVDを見始めたのが約20年前。さらに、未公開の最新作見たさに約10年前からトロント国際映画祭に行くようになり、映画三昧の今に至る。