園長先生!気付けば息子も大きくなりました…第43回

「タイムマネージメント」

21年前に誕生した「池端ナーサリー・スクール」。その園長であり創設者の池端友佳理さんのそばにはいつも日系三世のご主人・マークさんと現在23歳で大学在住中の健人くんがいた。母親であり、教育者であり、また国際結婚移民をした友佳理さんとその家族の笑いあり、涙ありの人生をシリーズで振り返ります。



私は常日頃から公私ともに非常に忙しい生活を送っております。ナーサリー以外にも写真館の仕事をしたり、主人のケータリングも手伝います。週末も関係なく仕事です。自分でいうのも変ですが、本当によく働きます(笑)。でも、よく遊び、趣味も大いに楽しみます。家族や夫婦、友人達との時間やボランティア活動も大切にします。多くの方から「どうしたらそんな時間があるの〜!?」と、よく驚かれます。

時間は“あるもの”ではなく、“作るもの”だと私は考えています。どう頑張っても人には24時間という限られた時間しかありません。それをどのように満足のいく時間に活用するかは自分次第です。

なーんて、偉そうにいってみましたが、実は昔の私は時間の使い方が本当に下手でした。仕事をし始めた頃はワークホーリックでした。もちろん、家計の事もありましたし、自分の持つ夢を追うという意味でも、とにかく24時間丸1週間、休みなしでがむしゃらに働きました。

健人が小さい間は、自分の趣味なんてものはもちろん、自分の体の事も考えず(まだ若かったですから)、寝ても起きても仕事の事、その合間に健人のお稽古事などをいれ、無理をし続けていた気がします。しかし、健人が成長するに連れ、健人のしていたアイスホッケーや空手などの試合を観に行くとそれが楽しみで、お稽古の時間をたくさん作るようになりました。健人の日本語学校の宿題なども大変だったけれど、彼の日本語の発達ぶりが楽しみで何とか日本語に触れさせる機会も工夫して増やしました。家族との時間はもちろん掛け替えのない時間であり、それがあるから仕事への活力も高まって来ます。ボランティア活動も、周りの人達との関わりが楽しくて、人脈も作れてまたこれも仕事へ還元されますから、仕事上にも随分役立ちました。どれもこれも、「時間がないからできない」のではなく、自分が楽しみ、自分のためになると思えば時間というものは何とでもなる(作れる)ものであり、自分の努力次第、と分かったのでした。私自身が仕事と子供(家庭)を持ち、生きて行く上で学んだ一番大切な事が、時間の管理、つまりタイムマネージメントという事だったのかも知れません。

健人が成長してしまった今では夫婦だけで過ごすのも欠かせない貴重な時間です。週末も仕事の多い私たちは、朝から夕方まで仕事をしていても夜は映画を観に行ったり、レストランに食事に行ったりします。明けても暮れても仕事だけの人生にならない様、楽しみを必ず入れる様にしています。プラス、もちろん健人とガールフレンドが私たちの輪の中に入って来たり、仲の良い友人を誘ってどこかに行ったり、パーティーしたり、親戚との集まりも設けたり、…夫婦だけでなく周りとの時間も作ってその関係を大切にする事によって、家族や周りとの信頼関係や絆が深まるのを実感出来るのも充実した人生作りへ繋がっていくものなのだと思っています。

それから、とても大事なのは自分の時間でしょう。一人でジムに行ったり、ジョギングしたりするのも大好きです。また、私は夜でも必ずコンピューターに向かって仕事をしますが、同時にその画面の傍らにソーシャルネットワークのページも開いて、日本の母や友人、またカナダの友人達の近況を見たり、自分の日々の状況も知らせたりするのにフル活用しています。昔では考えられなかったこのテクノロジーの発達!長く会っていなくてもまるでそばにいつもいるかの様な身近な感覚になります。この繋がりは、遠くに住んでいても仕事ばかりしてても、疎外感を感じる事なく人生を満喫出来る、私の大切な“自分の時間”の一つです。

こうして、貴重な時間を大切に大切に使っていると、寝る時間は確かにすごく短いのですが、その眠っている時間までもぐっすり熟睡出来ていて有効に使える気がしています。

毎日忙しくて忙しくて…忙しく出来るのは幸せな事だと思います。忙しい時の方が暇な時よりも時間を大切にするし、有効に使おうと努力します。子供が小さな時は子供の世話だけでいっぱいいっぱい、それで良いんです。子供の成長とともに工夫するすべを身に付けられます。世の中、時間に猶予がある人だってたくさんいるのです。私だって、明日何が起こるか分かりません。だからこそ、『今、この時を一生懸命に、悔いのない様に生きる』。これが私の座右の銘…といった所でしょうか。


池端友佳理 ー 京都出身。大阪の大学看護科を経て同大学病院の産婦人科で看護師として経験後、1990年に渡加。伴侶は日系カナダ人三世。一人息子(大学生)の母。1993年に自宅で池端ナーサリー託児所を開設。1999年日系文化会館内に池端ナーサリースクールを設立。園長を勤める傍ら、カナダ唯一の産後乳房マッサージ師として活躍中。