園長先生!気付けば息子も大きくなりました…第62回

第六十二回 「リオ・夏のオリンピック 2016」

23年前に誕生した「池端ナーサリー・スクール」。その園長であり創設者の池端友佳理さんのそばにはいつも日系三世のご主人・マークさんと現在24歳の健人くんがいた。母親であり、教育者であり、また国際結婚移民をした友佳理さんとその家族の笑いあり、涙ありの人生をシリーズで振り返ります。


今、私がこの原稿を執筆している現在、オリンピックの真っただ中。スポーツが大好きな私もうちの家族も時間が合えば必死に色々な競技を観ています。もちろん、日本とカナダの両国を応援出来るのは、楽しみも興奮も感動も全て2倍でラッキーだな、といつも思います。どれもこれも観たいのですが、仕事中は観られませんし、時間的にも限られた競技になってしまうのですが、今回個人的に特に注目して観ていたのは、カナダでは最年少水泳選手ペニー・オクレシアク選手とオリンピック新記録を大更新したアメリカのマイケル・フェルプス水泳選手。次々とメダルを獲得し、まさに驚きの連続でした。また、ジャマイカの陸上競技短距離選手のウサイン・ボルト選手とカナダ人のアンドレ・デ・グラッセ選手の爽快な走り。

日本はレスリングの吉田沙保里選手の金メダル4連覇なるかに大きな期待をかけていました。結果、決勝で負けて銀メダルと言う事で残念だったものの、素晴らしい闘いでした。そして、私の友人のご家族が出場されている事から必死に観続けた卓球。男女どちらもメダルを獲得、しかも男子においては日本初の男子シングル銅メダル、団体戦では銀メダルと言う快挙を成し遂げました。正直、女子は知名度も高く話題にも良くなりますが、男子はほとんど耳にした事がありませんでした。しかし、これでメディアにも取り上げられ、知名度も高まる事でしょう。次回の日本オリンピックへの自信にも繋がり、金メダルもこれで夢ではなくなりました!

それにしても、さすが柔道とレスリングは日本強かった!!バドミントンも予想通り金だったけれど、見たかったなぁ。と、ハイライトは数えきれず。余韻に浸ってしまいます。

さて、今回つくづく思ったのが、このオリンピックに出場した全ての選手達があの場に辿り着けたのにはもちろん選手本人の人並みならぬ地道な努力と精神力の賜物だとは当然の事ですが、その背景には必ず、選手達の両親や家族、そして仲間達と言う掛け替えのないサポートがあってこそ、と言う事でした。

特に子供の頃などは両親の対応が子供の才能を伸ばす全ての鍵と言っても過言ではありません。その競技をするために両親は常に同伴者となり、競技中はもちろん、練習も小さな頃からずっと欠かさず見続けていたに違いありません。子供が才能と言う芽を出し、注目を浴び、スターとなって回りを驚かせたり有頂天になって喜んだりした事もたくさんあるでしょう。しかし、どんなスポーツも良い時ばかりではありませんから、挫折を繰り返し、涙を飲んで苦境を乗り越えなければならない事や、回りからの妬みやひがみに依って嫌な思いをした事だってたくさんあったでしょう。大きな大きなプレッシャーに押しつぶされそうになったり、止めてしまったらどんなに楽だろう、って思う事だってあったはず。

私の息子健人も小さな頃から、アイスホッケーやサッカー、柔道・空手、セーリングやテニスやゴルフ等々と、なんだか広く浅く色々なスポーツをして来ました。最終的にはコンペティティブなアイスホッケーを高校時代までずっと続けていましたが、それだけでもワクワクドキドキ、楽しくエキサイティングな思いをたくさんする反面、私達親が胃の痛くなる様な思いも経験しました。これが、オリンピックレベルの選手達が競い合う中での環境となるのですから、想像を絶するものでしょう。選手の家族はどんな状況の中でも、アンコンディショナル・ラブで選手の事を守り、支え続けてくれたのでしょう。一試合一試合どれをとってもドラマですが、家族は選手の人生と言う長いドラマをずっと見て来たのです。

メダルを獲得した選手の誇らしげな表情を観客席から涙ながらに見守る家族の姿を見ると私までまるで我が子がメダルを穫ったかのように泣いてしまうのです。選手も家族も丸ごと、大尊敬です。

今年も感動をありがとう!!そしてまた、もうすでに未来に向かって目標が定まっているはず。特に日本人選手達にとっては、2020年は特別なオリンピックになるのですから。頑張れ、ニッポン!!

さて、今からパラリンピックだな。


池端友佳理ー 京都出身。大阪の大学看護科を経て同大学病院の産婦人科で看護師として経験後、1990年に渡加。伴侶は日系カナダ人三世。一人息子(大学生)の母。1993年に自宅で池端ナーサリー託児所を開設。1999年日系文化会館内に池端ナーサリースクールを設立。園長を勤める傍ら、カナダ唯一の産後乳房マッサージ師として活躍中。