Immigration law is all about someone’s life 44回

Implied Status

今月は知っておくと役に立つ移民法の法律用語についてお話致します。日々お客様より頂く質問の中でも特に多くみられるものがビザの延長申請に関するご質問です。CICのコールセンターに電話してもオペレーターになかなか繋がらないので、自分のステータスがどうなっているか分からず毎日不安で寝れません、というお客様も過去にいらっしゃいました。

■ ビザに関するよくあるご質問

一番多く見られる内容が、「今カナダに滞在中です。ビザを延長申請したのですが、失効日までに次のビザが届きませんでした。私は違法滞在なのでしょうか?カナダを出国しなければなりませんか?」というものです。結論から先に申し上げれば、カナダからご出国される必要は全くございません。ご自身が有効なビザでカナダに滞在中、すなわちビザの失効日前にカナダ国内にて次のビザ、或いは現在のビザを延長申請した場合には、失効日後も合法的にカナダに滞在することが可能です。失効日後のご自身のステータスを移民法でImplied Statusと表現します。

Implied StatusはCICより次のビザが発行されるまで、或いは次のビザに対するRefusalレターが発行されるまでの期間を指します。

■ Implied Status中にできること、できないこと

これもまた大切なことですので知っておくと役に立つかと思います。ビザを延長申請した場合、Implied Status中は「以前のビザが継続して有効である状態」とお考え下さい。従ってStudy Permitを延長申請した場合には以前のStudy Permitの条件の下(例・学校指定がある場合にはその学校でのみ)、就学が可能です。Work Permitを延長申請した場合には同じく以前のWork Permitの条件の下(例・雇用主指定がある場合にはその雇用主の下でのみ)、就労が可能です。

但し注意が必要なケースもございます。ビジターとして現在カナダに滞在しており、失効日前にStudy Permit或いはWork Permitを国外申請した場合には、Implied Status扱いにはなりません。カナダ国内にいながら、国外にあるカナダ政府のVisa PostにStudy PermitやWork Permitなどを申請される方は、くれぐれも申請のタイミングにお気をつけ下さい。ビジターとしてのステータス失効日前に国外に申請したビザの結果が出ない場合には、別途国内にてビジターの延長申請を行う必要があるとお考え下さい(合法的な滞在資格を保持するため)。またこの期間中、たとえ次のビザを国外のVisa Postに申請済みであったとしても、Implied Status(ビジター)としてカナダに滞在しているため、就学・就労は次のビザが届くまではできません。

その他のシナリオとして、Working Holiday Visaの失効日前にビジター申請をした場合、失効日後は合法的に滞在することは可能ですが、就労はできません。従ってWorking Holiday Visaの失効日後に就労することは違法となります。

更にImplied Status中にカナダを出国した場合には、それと同時にImplied Statusを失うこととなりますのでご注意下さい。

■ Implied Statusであるという証拠

では具体的にご自身がImplied Statusであるということを第三者(雇用主・学校など)に証明するにはどうしたらいいのでしょうか。これに関しましては、二通りの方法がございます。紙で延長申請した場合には、アルバータ州、VegrevilleにあるCICがご自身の書類を受領したというクーリエの配達証明、ご署名済みの申請書のコピー、申請料支払いの領収書がその証拠となります。オンラインで申請した場合には、CICが発行するConfirmation of Submissionがその証拠となります。 Implied Statusについてはカナダ人の方でも知らない方が多いため、必要であれば前述の証拠書類に加えてCICのWebsiteなどを引用するなどして、ご自身はあくまでもカナダに合法的に滞在している、ということを証明されるといいかもしれません。Implied Status中の合法的な就労についてはSIN番号を発行しているService CanadaのWebsite等でも記述があります。

■ それでもやはり

Implied Statusとなることは悪いことではありませんが、ビザの延長申請は早め早めに計画・行動されることをお勧め致します。CICのWebsiteには1ヶ月前までには申請すること、とありますが、1ヶ月とは言わず2、3ヶ月前に申請することを私はお勧め致します。カナダでの滞在を有意義なものにするためにも、ビザの失効日にはくれぐれもお気をつけ下さい。


aya-kawakita川喜多 綾
カナダ政府公認移民コンサルタント
Aya K. Immigration Services Inc.代表
移民法以外にも様々な法律を学んだ後、有名移民弁護士事務所にて実務を学ぶ。移民コンサルタントとしての国家資格取得後、2009年に起 業。お客様とご相談しながら、ビザや移民取得に向けたプランを提案。個人のみならず、大手日系法人のクライアントも多い。
Website: www.ayak.ca
Email: aya@ayak.ca
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