「赤毛のアン」演じたお二人にインタビュー

世界中で愛され続けるカナダを代表する児童文学書
「赤毛のアン」インタビュー
主役のアンを演じたElla Ballentineさん
アンの養母となるマリラ役のSara Botsfordさん

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作者・Lucy Maud Montgomeryの孫娘・Kate Macdonald Butlerが総合プロデューサーを務め、新たに作られた特別2時間ドラマ「赤毛のアン」。監督にはJohn Kent Harrisonを迎え、脚本はSusan Coyneが手掛けた。これまでに幾度も映像化されてきた同作品で今回新たにアン役を務めたElla Ballentineさんとマリラ役を務めたSara Botsfordさん。過去作品との違いや演じることの難しさなど制作や作品に関するお話を伺った。

■ これまでに何度も映像化されてきた“Anne of Green Gables”ですが、今作の特徴を教えてください。

Sara:今作も、よく知られているストーリー・世界観を踏襲していますが、従来の作品より少し現実的に物語が描かれているところが特徴です。例えばミュージカルなどではアンが大志にあふれた作品であることが多いです。今作でも白い壁に緑の切妻屋根の家などが、アンの目にはまるで魔法の世界のように映りますが、実際にはペンキの剥げた古い農場で、修理しなければならないものが至るところにあります。また非常に貧しいのでせっせと働かなければなりません。そのようなギャップもきちんと映し出し、更に他ではあまり描かれたことのない、アンが孤児院にいた過去についても触れられています。

■ お気に入りのシーンを教えてください。

Ella:どのシーンも好きなので選ぶのが難しいですが、ふと思い浮かぶのは、マリラとマシュー、そしてアンが初めて一緒に朝食を食べるシーンです。当時を忠実に再現したセットの中で素敵な衣装を着て、とても美しいシーンでした。朝食は特別豪華だったわけではなく、シンプルにパンやジャムを頬張っていました。また、私たちの会話がとてもドラマチックだったのも印象的です。アンは二人の家から追い出されたくはないですし、マシューとマリラはどうしたものかと顔を見合わせていました。静かでシンプルなシーンに見えるかもしれませんが、いろいろな思いや考えが交わされているシーンです。
Sara:たくさん楽しいシーンがありましたし、映画の後半になればよりドラマチックなシーンも増え好きなシーンも多いですが、私はアンが初めて農場にやってきたシーンが本当に好きです。マリラは男の子が来ると思っているのですが、実際は女の子がそこにいるのですから、本当に面白いシーンだと思います。また後半でアンが汽車に乗り旅立とうとするのですが、その場面になってマリラはアンに旅立って欲しくない、家族の一員になってほしいと呼び止めるとろこはとてもドラマチックだと思います。

■ これまでに様々な方がアンやマリラを演じてきましたが、今回新たに演じる上で大変だったことはありますか?

Sara:監督には、台本に注意を払うようにと言われました。他のバージョンではなく、それぞれがイニシアチブをとって、作品に対する自分の解釈を表現しました。もちろん、赤毛のアンについて知らないわけではないので、マリラというキャラクターについても知っていることもありましたが、それらに捉われないように気をつけました。なので私はこの脚本に集中し、そのページを読んで自分が思ったように演じ、また、共演者との呼吸を大切にするように意識しました。
Ella:いつもみんなで協力していましたので、特別大変なことはありませんでした。監督は特定のビジョンを持っていましたが、私たちのことを正すことはありませんでした。監督や共演者の人たちとそれぞれのシーンについてきちんと話し合い、意見を出し合い納得した上で創り上げるように努めていました。

■ 自分と自分の役柄に共通するところは何だと思いますか?

Ella:アンと私は似ているところがたくさんあると思います。おしゃべりなところや、にこにこしているところ、生意気なところなど。それから、アンはカスバート家で暮らしたいと言ってみんなを説得します。最終的には彼女はみんなから愛されてそこに住み続けることができます。そういう、説得力のあるところやみんなに好かれるところは似ているかなと思います。
Sara:マリラも私もとても強い女性ですし、威張っていて、難しい部分があるのも似ていると思います。また、断定的で、重労働を恐れず、責任感があるところも私と近いですね。けれど彼女ほど普段からいつも難しいわけではないですし、最近真面目な役が多かったですが私の方がユーモアがあって面白いと思います。

■ SaraさんとEllaさん、お互いにどのような印象を持たれていますか?

Sara:Ellaはとても素晴らしいです。彼女は本能的に、自分のやりたいこと、やるべきことがわかっていますし、同世代だけでなく他のどの役者と比べても、素晴らしい才能を持っていると思います。とても説得力がありチャーミングで魅力的ですね。
Ella:撮影現場でSaraを見るのはとても興味深かったです。撮影現場では、私が一番年下だったので、何をすべきか、どこにいるべきかわからない時もありましたが、Saraはいつも私を気遣ってくれましたし、彼女は私のお手本でした。彼女が座って監督と話しているところや、スタッフとの打ち合わせや相談の仕方、セット撮影での立ち回りなど本当にいろいろなことを学ぶことができました。

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■ 撮影はどこで行われたのですか?作り込まれた衣装やセットですが、何か印象に残っていることはありますか?

Sara:撮影は全てオンタリオ州のミルトンで行いました。撮影に使われたのは本当に何の変哲もない農家ですし、作中ではペンキが剥げている部分もあるような古い建物です。それは長い廊下がとても印象的な建物で、様々な場所、角度から撮影できるレイアウトが良かったですね。それにとてもシンプルなのですが美術の人が一工夫、二工夫してとても細やかに用意されていました。
Ella:ドレスを着ることが好きなので、私にとって衣装は全て楽しんで着ることができました。特にアン用に用意してもらったドレスはカスタムフィットなので私にぴったりでしたし、衣装担当の方が何枚ものレイヤーを用意してくれていて、どのシーンでも驚くほど自然に着こなせました。この撮影のために赤く染めた髪が映える緑色のドレスがお気に入りです。

■ 今作への出演を経て、次に挑戦してみたいことはありますか?

Ella:何をするのも好きですなので、いろいろなことに挑戦したいです。ただ、特に好きなジャンルは劇場なので、Anne of Green Gablesのミュージカルができたらいいなと思います。
Sara:私は、同じプロデューサーの作品で、アメリカに行って困難に巻き込まれるイギリスの少女のことを描いた”Let it rise”という作品に参加していて、その撮影が始まったところです。演じることも好きですが他にも自分で監督をしたりと様々なことに挑戦しているので今後も広く活動していきたいですね。

■ TORJAの読者にメッセージをお願いします。

Sara:とてもよく撮れていると思うので、楽しんでもらえると思います。原作を忠実に再現しながら今作ならではの表現で新しい赤毛のアンができました。
Ella:2月15日のファミリーデーが初放映日でした。見逃してしまった方は次回5月29日に放映されるので是非見てください。


Sara Botsford
テレビドラマや映画で活躍する人気女優。代表作はジェミニ賞(Best Performance by an Actress)を受賞したテレビシリーズ「E.N.G(Ann Hildebrand役)」他にも「Tremors 4: The Legend Begins」や「The Fog」がある。現在は監督業や制作など活動の場を広げている。


Ella Ballentine
トロント出身、現在弱冠14歳で人気上昇中の女優。テレビドラマや映画のみならず、舞台など幅広いメディアで活躍している。昨年映画「Standoff」で初主演を演じ、今年は「赤毛のアン(アン役)」に加え映画「There Are Monsters(Lizzy役)」や映画「Milton’s Secret(Anna役)」など数多くの公開作品を控えている。


Lucy Maud Montgomery’s Anne of Green Gables
Lucy Maud Montgomery作「赤毛のアン」は1908年に出版されて以来、カナダを代表する児童文学書として世代や国を問わず、50億冊以上を超える売り上げを記録している。プリンスエドワード島を舞台に孤児院から引き取られたアンを中心とした物語。本来男の子を希望していたマシューとマリラの元に手違いで現れた女の子アン。二人はアンを孤児院に送り返そうと議論するが、アンは二人の元に残るため必死で家事や農作業を手伝う。またアンが通う学校では親友のダイアナや勉学でのライバルとなるいじめっ子のギルバートとの出会いが描かれ、それぞれが成長していく日々が描かれる。
次回放映日 5月29日@7pm ET/PT