【食材を探る・牛】Ontario Wagyuオーナー Brian Knoxさん インタビュー

トロント有名レストランに和牛を提供し続けるOntario Wagyuオーナー

和牛の奥深い味わいに魅せられて自身の牧場を和牛牧場へとかえたBrian Knoxさん。純血和牛を元に、これまでの肉牛牧場としての経験を生かしトロントニアンが求める味わいを和牛で追求している。そんなBrainさんに和牛の魅力や他の牛との違い、そしてカナダでの可能性などについて語ってもらった。

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カナダで和牛牧場を始めるに至った和牛の魅力はなんですか?

私たち家族は1991年から今のロケーションで牧場を営んでいます。始めから肉牛を育てており、当時の血統はヘレフォード種やアンガス牛が主でした。たまたまカナダ西部で飼育された和牛を食べる機会があり、肉質の違いや霜降りが作り出す味の違いにとても興味を持ち、和牛というブランド牛について調べました。和牛には何種類か違う血統があるようですが、どの種も平均して育てやすいサイズで、少し小さめな仔牛を産むのが特徴的です。

和牛の母牛は他のどの牛と比較しても基本的に自分たちできちんと仔牛を産むことができますし、更に面倒見の良い母牛である傾向が非常に高いので飼育もしやすいと判断し、和牛を自分たちの牧場で育てることを決めました。一番始めの群れは、もともと交流のあったカナダ西部の牧場から購入しました。

和牛とアンガス牛、またその他牛肉との違いなどについて教えてください。

和牛というのは黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4品種のことを指し、現在ではそれらを元に交配を繰り返し、様々な品種の和牛があります。私たちの牧場で育てている和牛は黒毛和種を元にした和牛で、すでに純血種に近いクオリティーですが、更に秋吉和牛と交配をすることでより和牛の特徴を引き出せるような工夫をしています。

カナダを代表するアンガス牛は130年以上前から飼育されており、DNAテストも行いながらその血統とブランドが守られています。どちらも柔らかい肉質が特徴的ですが、和牛の方がみなさんもご存じの霜降りが入っており、アンガス牛の方は赤身とサシの入った部分のバランスが取れているのが違いだといえるでしょう。

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カナダで和牛を育てる難しさや何か特別気にかけていることなどありますか?

アンガス牛に比べ、和牛はその肉質が最適な霜降り状態になるまで長い飼育期間が必要で、生産工程でよりコストがかかるため、それが価格に影響を与えています。ですが、特別飼育が難しいということはありません。私たちの和牛はオンタリオ産だということに誇りを持っており、特にトロントを中心とした都市で好まれる肉質・霜降り具合を目指して和牛を飼育しており、平均28ヶ月で出荷され、Canoeを始めトロントの有名レストランや高品質なお肉を扱う精肉店に卸しています。

今後の和牛の可能性についてどう思われますか?また、これまでにトロントを始め、カナダ市場での和牛のイメージなどに変化はありますか?

元々カナダでも和牛の一種である神戸牛がまず一般に知られるようになり、日本食の普及とともに和牛の認知度や人気も上がってきていると思います。また、今年の2月には日本の農林水産省主催で日本食に関するセミナーが開かれ、私たちも和牛に関するセミナーに参加しましたが、非常に興味深かったです。

実際に精肉店やレストランに営業に行った際、みなさんある程度の知識を持つようになり、大抵話が弾んで長時間滞在してしまったりと興味関心の高まりも感じるので今後まだまだ市場は開拓できると思っています。

TORJA読者にカナダ産和牛の楽しみ方についてコメントをお願いします。

私たちはトロントからたった2時間しか離れていません。地元産のお肉なので新鮮な内に楽しんでもらいたいですね。ただ、生肉の扱いには十分注意して、しっかりと調理してください。私たちの和牛の販売方法は各部位のお肉ごとではなく、牛一頭または半頭毎に販売しているので、購入後はお近くの精肉店でお好みで捌いてもらってください。


Ontario Wagyu

ontariowagyu.ca
トロントから約2時間離れたSouthern Bruce Countyに位置する和牛牧場。300エーカーの土地を有し、内200エーカーで自ら飼料を生産し、こだわりの飼料と丁寧な飼育で極上の霜降り和牛を生産している。卸し先はCanoeを始めトロント有名レストランや高品質精肉店など。

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