【食材を探る・豚】カナダポークの魅力と物流の仕組みについて担当部署に聞いてみた

輸出の半分以上は日本へ!?

カナダは豚肉製品において世界第3位の輸出国。その中でも日本は輸出金額でトップに位置し、カナダにとって日本は重要な市場であり繋がりが強い。近年日本でますます注目の集まるカナダポークの人気の秘密や魅力、物流の仕組み、日本市場の可能性などをカナダポークの日本支社でディレクターを務める野村さんに話を伺った。

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カナダポークと国産の違い、また他国のポークとの違いを教えていただけますか?

豚が飼育される地域によって飼料の内容が異なりますがカナダポークと国産は非常に類似点が多く似通った肉質になります。共通点として基本的に大ヨークシャー、ランドレース、デュロックの三元豚が主な品種、肥育期間、出荷重量、そしてコーンに加えて大麦、小麦などの麦類を使用する点などが挙げられます。

現在、チルドポークを日本に供給している国はアメリカ、カナダ、メキシコですが特にアメリカはコーン、大豆主体の為、脂肪の融点が低く柔らかいが締まりの緩い肉質になります。ヨーロッパから冷凍のポークも入っていますが加工品原料などが主体であまりテーブルミートには向きません。

日本でのカナダポークのイメージについて教えてください。実勢に消費者が抱いているであろうイメージと御社が描いているイメージにズレなどはあるのでしょうか?

日本人に取ってカナダはとても良いイメージの国である事が調査でも立証されています。この5年間でカナダチルドポークの輸入量は5万4千トンから12万1千トンと2倍に増加し、カナダポークを取り扱うリテイラーが増え、カナダポークの良さの認知も増加しています。しかしまだ、日本人には漠然とした国産信仰(国産が一番良い、安心等)が根強くこれを今後払拭して行く必要があります。

近年カナダポークが日本でますます人気になっている理由はなんだと思いますか?

国産と同様な品質の高さ、コストパフォーマンスの高さ、味の良さ、カナダポーク産業の真摯な食品安全の取り組みが日本市場で評価され、売り場が増え、消費者にも徐々に認知をされつつある事にあると思います。

2010年にカナダポーク日本事務所が設立されましたが、多くの輸出国の中から日本が選ばれた決め手はなんですか?これからの市場の可能性などについても教えてください。

カナダポーク業界に取って日本は最重要市場である事から日本事務所が設立されました。先ほど述べた過去5年間での大きな増加を果たす事が出来ましたが、まだ、これからも数量が伸びて行く可能性は充分あるとみています。

現在も全国のたくさんのスーパーマーケットがアメリカのチルドポークからカナダ産に切り替える検討をしています。販売が伸びている事でインポーターやディストリビューターのカナダポークに対する販売や取り扱いのモチベーションも高く、現在、為替もカナダに良い方向に作用しています。

カナダポークが出荷されてから日本のスーパーなどの売り場に届くまで、平均でどのくらいの時間がかかりますか?何か特別な工夫などあるのでしょうか?

屠畜、加工からスーパーの売り場までは25〜30日程度掛かります。加工工場の衛生管理の高さ、パッキング包材、技術の進化などによって現在、53日〜57日の品質保持期限を設けて居ます。ポイントはバクテリアコントロールや衛生管理にですね。

日本のカナダ産豚肉輸入量のグラフについて、2012年まではチルドより冷凍の割合が多かったのに比べ、2013年からはチルドの方が圧倒的に多くなったのは何故ですか?

TPPなどの国際的な貿易の仕組みが変わろうとしている時代に入って来ていますが、日本政府が採用している差額関税制度の悪用など、グレイゾーンをキッチリと整備する必要が迫られ、取り扱いに対して徹底的に厳しい制度の見直しが大きな原因であると思います。それと同時に特に品質が高くテーブルミート向きの北米ポーク中心に加工しやすく品質も安定しているチルドポークの需要が増えているとも考えられます。

読者へコメントをお願いします。

カナダポーク業界は世界でも最高水準の食品安全システムを持ち、高品質ポークを生産しています。日本においてはこれからVCPロゴ(カナダポークの品質保証マーク)を軸に消費者にももっとカナダポークは他の豚肉供給国の品種とは一線を画すポークである事を伝えていきたいと思います。

現在の日本における輸入チルドポーク市場のシェアを伸ばしていける余地があると考えています。ウェブサイトのレシピを参考に皆さんも美味しいカナダポークを色々な調理で楽しんでいただきたいと思います。


カナダポーク・インターナショナ

英語:canadapork.com
日本語:canadapork.com/japan
カナダポーク・インターナショナル(CPI)は1991年に設立されたカナダ産の豚肉輸出プロモーション機関である。豚肉生産から包装出荷業まで幅広く担当している。マーケティングやプロモーションなどを通じて全世界各市場向けの貿易促進支援、マーケットアクセス、マーケティングなどが主な業務。