CHALLENGE – 林 弘和さん

challenge-hirokazu-hayashi-01苦労の独立を果たしたトップ美容師が苦節の時代を乗り越え自分を見つめ直した末に辿り着いた新たなチャレンジとは… 林 弘和さん

Hiroさんの愛称でトロントの美容業界をリードする林さん。世界的に有名なTONI&GUYから仲間とともに独立し、様々な苦労を乗り越えた時に自分を見つめ直したという。その時に得た感謝の気持ちやお世話になった思いをHiroさんならではの方法で伝え始めている。


■ TORJAでも連載いただきましたが、苦労の独立から数年が経ちました。振り返ってみるといかがですか?

恐ろしい程、アッという間でした(苦笑)。コラムでも赤裸々に連載しましたが、不動産の被害が大部分を占めます。解決までに3年もかかり、特に最初1年は眠れない日も多々あり、悪夢のような日々でした。本能的に思い出したくないのか、自分の記憶もちょっと断片的な気がします。そして、サロンオープン前後でこんなに弁護士さんにお世話になる事になるとは夢にも思いませんでした(笑)。

そもそも、前サロンのTONI&GUYでは北米エリア支店全店で従業員契約書にサインをしていたので、私達が独立する際は会社への報告前に、その契約書対策の相談をしに念の為、別々の弁護士さんに2件相談に行きました。北米らしい契約社会を知る良い経験になりました。

TONI&GUY時代は現地人のお客様が圧倒的に多かったので、有名サロンの後ろ盾が無くなってしまった自分達のサロンに、どれ位のお客様が来て下さるかが本当に不安でした。有り難い事に、結果的には多くの方々にご来店して頂けたのですが、先述したような不動産で大変な時期も、お客様にお会い出来るだけで「一人じゃないんだ」と自分に言い聞かせながら、精神的な大きな支えになった事は間違いありません。本当にお客様一人一人に対する感謝の気持ちです。
※編集部注: Hiroさんの独立奮闘記はこちらから読めます。
torja.ca/lifestyleliving/salon-bespoke-hiro-01/

2011年salon bespokeオープニングパーティー時、共同経営者仲間とテープカット

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美容業界誌大手「re-questQJ」セイファート社 代表取締役社長とのミーティング

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■ 美容師としての長年トロントで活躍されていますが、ご自身の新たな試みとして、他サロンでのセミナーや、日本の大学での特別講義、懇談会など積極的に多方面に活動されていますね?

元々、トロントに来た1年目から他サロンの日本人美容師さんと個人的な交流はあり、日系サロン数件で何十人と集まったパーティーや、チャリティーイベント等を主催したこともありました。現在は世界を意識した日本の美容業界への恩返しもしたいので、今までに培った経験や繋がりなどから、自分の知識や経験を必要としてくれるところでシェアが出来ればと思っています。昔から日本人美容師のクオリティは世界中でもっと認められるべきだと信じて、そして願っています。

また、日本の大学のゼミ等では美容や経営とはあまり関係なく、今後より加速するであろうグローバル化やボーダーレス等の話を、体験談や個人的見解を交えながらお話させて頂きました。学生さんも真剣な眼差しで聞いてくださり、授業後に頂けたお礼の言葉や反響のメールなどはすごく嬉しかったですし、私自身も彼らからとても良いエネルギーをもらいました。自分が若かった頃を思い出す原点回帰にもなり、自身の成長の新たな形になった事は間違いないです。

■ どうしてそのような活動に精を出そうと思ったのですか?

日本のさらなるグローバル化を願い、少しでも役に立ちたいのです。そう思った理由は本当に個人的な感情からです。不動産問題が解決した頃に自分の現状を見つめ直しました。その際に、まだまだ発展途上の私ですが、大好きな美容をともに困難を乗り越えた家族のような仲間逹と一緒に作り上げたサロンで、自分の大切なお客様や友人のために出来る。今の自分が、いつ、誰と、どこで、何を、誰のためにという事が全て自分の好きなように出来ている事に対して、自分は「周囲の方々に支えられ続けて本当に有り難い。幸せ者だな」と気付きました。だけど、僕の大ピンチを助けてくれた恩人や、大影響を与えた尊敬する方々は、モノやお金などの直接的な恩返しを望みません。そこで、この感謝から湧き出る恩返しをしたいという気持ちを、誰に向けて行くべきかと熟慮したら、自然に自分の原点である日本とトロント、そして美容業界に微力ではありますが、少しずつ恩返しをしていこうという考えに辿り着きました。

いつの日か、もし余裕が出来たら自分のスペイン語留学でお世話になった第三の故郷であるグアテマラや中南米にも恩返しをしたいですね。

東京のサロンで外国人モデルを使ったセミナーを開催

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立命館大学の某ゼミで講義を担当

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■ 今年および今後5年間くらいのHiroさんのチャレンジを教えてください。

今後も、オーナー的なマネージメント業よりは、美容師や講師のような1プレーヤーとして、より多くの人と出会い、より多くの人をハッピーにしたいですね! 「己の更なる成長と共に、原点への恩返し」が、チャレンジなのだと思います!!


林弘和さん(はやし ひろかず)
日本でサロン数店舗を経た後、ワーホリでTONI&GUYトロント店に就職。1年目から著名人担当等と活躍し、北米TOP10も受賞。2011年 salon bespokeをオープン。現在もサロンワークを中心に、講師としても活躍中。

salon bespoke
Tel:647-346-8468
130 Cumberland St. 2nd floor / salonbespoke.ca
PV: “Hiro salon bespoke”と動画検索

チャレンジし続ける日本人たち
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