パークレンジャーや救助隊の指導も行うサバイバー・ガイ David Aramaさん インタビュー

プロフェッショナルに聞く!アウトドアを安全に満喫するための心得

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待ちに待ったアウトドアシーズン到来!カナダの大自然を楽しく安全に満喫するために、出かける前に知っておかなければならないことについてアウトドアのスペシャリストであるDavid Aramaさんにお話を伺ってきました。

ご自身のことを「サバイバー・ガイ」と定義しておられますが、由来について教えてください。

私は自身の会社であるWSC Survival School Inc.を通して大人や若者を対象にOutdoor Pursuitsコース、ワイルドネスキャンプなどを35年以上にも渡り教えてきました。他にもサバイバルのリアルを描いたテレビ番組やアウトドア展示会での講演、災害が起こった際にメディアニュースに出演したりすることなどから、自然や災害から生き抜く術を教示する者として自身のことを「サバイバー・ガイ」と定義づけています。

アウトドアの魅力について教えてください。

実は私はトロント育ちで、人生の20年間を都会で過ごしました。まだ私が10代の頃、自然の中で生活したり探検したりするアウトドアに興味を持ちました。それから都心では経験しえない冒険や挑戦、美しい景色や新鮮な空気、静謐さなどにどんどん魅了され、今では年間の多くをオンタリオのクエーデビル近郊にある350エーカーにも及ぶ大自然に囲まれた別荘と、コーリンにあるマーブルレイクロッジ(釣りや狩りなどのアウトドアに特化したゲストハウス)で過ごしています。

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アウトドアへ出かける際の事前準備の重要性とは?

これまでに3千人以上もの10代の若者をサバイバルカヌー旅行で引率し、また多くの自然保護官や公園監視員、軍事捜索・救助に携わる人々を訓練してきましたが、彼らを見ていてここ10余年で気づいたことがあります。最近の人々はテクノロジーやソーシャルメディアに頼りがちであると共に自然離れが起きており、そのためかほとんどの人がアウトドア中どころか、家やコテージ、車中にも道に迷った際の備えを何もしていないのです。カナダでは毎年1万2千人以上もの人が行方不明と報告されています。

アウトドアに出かける際に、まずは身近な人にアウトドアへ出かけること、行き先、予想される帰宅時間などを伝えておきましょう。これだけで、行方不明者の数はぐっと減るはずです。またオンタリオでは例年30人近い人がATVやスノーモービル乗車中、ボート中に溺死していますが、これもそのほとんどがライフジャケットを着るという基本的なことを守ってさえいれば生き延びることができたでしょう。アウトドアは元気に帰宅すればこそ楽しいのです。きちんと目的に沿った事前準備をすることで、心からアウトドアを楽しむことができますよ。

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具体的な事前準備について教えてください。

私の経験則と捜索救助要領、他専門家などからの意見をふまえ、以下を提案します。

  • アウトドアに出かける前の最新天気予報のチェック。
  • 車が正常に作動するか、また有事の際の緊急サポートの確認。
  • 携帯と信号増幅器、追跡装置、PLB(人工衛星を使った個人救難信号発信機)、衛生携帯など信頼のおける通信手段の確保。
  • 信頼できるナビゲーションギア、地図とコンパス、小型GPSなどの持参。
  • 避難、火おこし、水と食糧、合図を送るために必要なアイテムを含むサバイバルグッズと応急処置セットの持参。
  • アウトドアに適した服装:ぴったりとしていない着脱しやすい服装。上着はゴアテックスのようなアウトドアに耐えうるものが好ましい。
カナダの本当の山奥では携帯や車のナビゲーションを信じない方がいいと強く訴えるデイビッドさん。 一人一人にアウトドアでの安全確保を呼びかける

カナダの本当の山奥では携帯や車のナビゲーションを信じない方がいいと強く訴えるデイビッドさん。 一人一人にアウトドアでの安全確保を呼びかける

アウトドア中に気をつけるべきことはありますか?

  • ハイキングやキャンプをする際はテント内や周辺、またポケットの中などに食べ物を放っておかずキャンプサイトをきれいに保ち痕跡を残さないこと。
  • 魚を釣った際はキャンプエリアで魚を洗ったり捌いたりしないこと。
  • ハイキング中は笛などで大きな音を出すこと。熊よけスプレーも効果的。
  • 野生動物と遭遇した場合は、決して走り去らないこと。最も犯してしまいがちなことだが、たとえ子どもであっても餌付けはしないこと。
  • カナダの地方や自然の中ではカーナビには頼らないこと。
  • スマートフォンのGPSやコンパスを信用しないこと。
  • 慎重に運転すること。特に夜間の運転中は、野生動物が道を横切るのを見逃さないように。ハイウェイは時に自然よりも危険。
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デイビッドさんによる火起こしの実演

デイビッドさんによる火起こしの実演

TORJAの読者たちへ一言お願いします。

上記の準備や心構えを念頭において、ぜひ外に出てカナダの雄大な大自然を満喫してください。私たちのマーブルレイクロッジを訪れたり、トロント近郊の日帰り旅行なんかも良いでしょう。ハイキングやアウトドアを楽しむのに次の6つの場所をおすすめします。

◆クラウフォードレイク
15世紀当時の生活を体験できるイロクア・ビレッジ
◆ヒルトンフォールズ
フォトジェニックな2つの滝
◆スペンサージョージ
「ウェブスター」と「タウ」というナイアガラと同等の落差を誇る滝が見どころ
◆ラットルスネイクポイント
オーバーナイトキャンプが可能
◆ローグリバー国立公園
美しい森とフラワーガーデン
◆ローグリバー国立公園
カナダ最大の都市型自然公園

デイビッドさんの開講するアウトドアスクールやロッジに興味がある人は、プロフィール内のウェブサイトで詳細をチェックしてみよう。

アウトドアスクールのブース

アウトドアスクールのブース

講演会では様々なサバイバルギアを紹介

講演会では様々なサバイバルギアを紹介




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David Arama

アウトドアスクール:wscsurvivalschool.com
マーブルレイクロッジ:marblelakelodge.com

5年以上に渡りWSC Survival School Inc.を通して多くの人にアウトドアでの安全性を説いてきた。他にもセネカカレッジやハンバーカレッジ、マクマスター大学、ゲルフ大学など様々なカレッジ、大学で客員教授として教壇に登っている。他にもGreat Outdoorsman ShowやThe Weather Network Newsなど様々なテレビやラジオにも出演している。