Seminal Production Lead 江端 静香さん インタビュー

カナダ・トロントで活躍する意識高い20代キャリア女子のストーリー

幼少期から海外生活が長かった江端さんは、課外活動を通して、人との繋がり方や社会問題を検証し、新たな価値を見いだす社会起業家に興味を持つ。大学を卒業した現在は、多くの起業家をクライアントに持つ米系メディア・ベンチャー企業で働く。いつかは自身も起業の道を歩みたいと語る彼女のストーリーを追う。

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■幼少期から海外生活が長かったそうですね。大学進路を海外に選んだ理由は?

私は、幼少期から父親の仕事のため、タイで6年、南アフリカで3年間生活をしました。日本に帰国した中学2年生の時には、愛知県の帰国子女や多国籍の生徒しか受け付けない南山国際高等中学校に編入しました。そこは、自由な校風と個性が受け入れられる環境であり、茶道部の部長を務めるなどとても有意義な時間でした。

大学進学をカナダに選んだのは、高校時代にリベラルアーツという教育のあり方に出会ったことが大きいです。一つの学問に絞るのではなく、幅広い分野を学び、それぞれの知識がどのように関係しているのか実感することを大切にする教育方針が私の考えに合っていると思いました。リベラルアーツの学校を日本国内で検討しましたが、そのうちに海外で学んだ方が、より多様なバックグランドの人と一緒に学べると思い、海外で学ぶことを決めました。

カナダは治安が良いという点と、 高校一年時の担任の先生がカナダ人で、仲が良かったこともあり、カナダに興味があったのも決め手の一つでした。私の学校とマウントアリソンには指定校推薦があり、マウントアリソン大学のことを知りました。同大学は、カナダの田舎の小さな学校で、学生と教授との距離が近いというこの学校に惹かれ、志望を決めました。

■大学生時代は勉学のほかにも課外活動にも力を入れたそうですね。

スーパーマーケットが2軒、レストランが4軒というとても小さい大学街で過ごしました。何らかのイベントが毎週あり、図書館で勉強し、いつも顔見知りに道で会う環境が心地良かったです。専攻は人類文化学で、副専攻は哲学と社会学を学びました。就活に役立つのかとよく疑問に持たれますが、私は人と接することが好きなので、環境や歴史、建物や道具そして文化と人がどのようにつながっているのかを学ぶ人類学は自分が得たい学びそのものでした。

課外活動は、Mosaicという異文化理解を深める活動をしている部活で秘書をしました。どうやったら、人種差別をなくせるのかパネルディスカッションをしたり、世界の料理を作って食にまつわるお互いの文化を知るというイベントを催したりしました。様々な人と同じ場所で寝て、食べて、勉強して、お互いの違いを話し合うという経験は新しい発見があり、とても刺激的でした。4年生の時に町の環境をより良くし、学生と町の人とのつながりを強めるというテーマで他の大学を含め4校が話し合うイベントに教授と発表する機会があったのも印象的な思い出です。

■大学の夏休みの間も積極的に課外活動していたそうですね。

約4ヶ月もの長い夏休みを利用して、面白いことをしようと思い、一年生の夏は、大学から近い農家で2週間ほどファームステイをし、自分が食べているものに向き合う時間を作りました。また、NGO環境保護団体のグリーンピースでインターンをしました。また、二年生の夏は、大学の留学制度を使い、インドに2ヶ月間留学しました。毎朝早くから、ヨガをし、現地の教授から、インドの文化や、発展に伴う社会問題などを学びました。

去年の夏は株式会社ビジネスバンクという会社で2ヶ月ほどインターンをしました。日本の起業家の方にアポ取りからインタビューをし、記事を書く仕事にチャレンジしました。その際、様々な社会問題に従来とは違った方法で取り組んでいる起業家の方々にお会いし、「人の生き方」にとても興味が湧きました。ここでの経験がきっかけで、起業にも興味が湧きました。

■現在は、米系メディア系ベンチャー企業で働いているそうですね。

大学の先輩で私のメンターでもある友人が同社で働いていました。日頃から人との繋がり方や社会問題について新たな価値を導き、ビジネスをする社会起業家に興味があったので、彼から仕事のことを聞き、この会社に興味が湧きました。社長とも話し、社会についてどのようなビジョンを持っているのかなどで意気投合し、働くことを決めました。

私の会社では、起業家であるクライアントの記事を書き、オンラインの出版社で記事を投稿します。例としては、Huffington Post, Forbesなどがあります。起業家の考え方やビジネスモデル、失敗談などの話を伝える仕事をしているのはとても楽しいです。私は、主に運営上の仕事をしており、会計や、秘書、時にはHRの仕事もしたりします。またコンテンツ・リサーチや、記事で使うタイトルのテスト、ソーシャルメディアでの宣伝等もします。

■今後のキャリアアップや目標を教えてください。

CSI(Centre of Social Innovation)というCo-working placeのコミュニティメンバーになり、様々な分野で活躍している人と日々出会い、学んでいます。今後は、自分の関心がある環境問題、少子高齢化問題、移民問題、人との繋がり方など、を中心にして、キャリアを積み、社会に少しでも貢献できる人になりたいと思っています。


インタビュー後記

考えているだけでは何も始まらない。

自分が何をやりたいかを考え、その環境に飛び込む江端さんの行動力こそ、見習わなければならない。興味がある社会に積極的に関わっていくことで、自らの知識と行動が伴い、確かな実績になっていることが彼女の強みにつながっているのだろう。