現代に生きるニンジャ プロパフォーマー斉藤エイスケさんインタビュー

日本・世界で活動するアーティスト・斉藤エイスケさんインタビュー

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言葉が通じなくてもコミュニケーションをとることは怖くない。」そう語ってくださったエイスケさん。世界中でパフォーマンスを行うエイスケさんに、パフォーマーになろうと思ったきっかけ、海外公演について語って頂きました。

プロのパフォーマーになろうと思ったきっかけを教えてください。

直接のきっかけはプロのパフォーマンスを見たことでした。それ以前から、遊びとしてハイパーヨーヨーやディアボロを続けていたのですが、プロのパフォーマンスを見て〝これが仕事として成り立つ〟事が分かり、自分もこれを仕事にしたいと思いました。その後、中学校を卒業してサーカス学校で本格的に技術を学ぶことになりました。

サーカス学校に入ると決めた時のご自身の心境や周りの反応はいかがでしたか。

中学を卒業してサーカス学校に入学したので、その時は将来への希望や夢しかなったです。親からはどうなっても自分で責任を持ちなさいと言われましたが、特に反対はされませんでした。僕自身、もし高校を卒業してからサーカス学校に行くとなっていたら、その後の就職のことや大学への進学などを考え、不安に感じてしまっていたかもしれません。でも中学生ぐらいの年頃だと好きだからやり続けたいから、純粋に頑張ることができ今に至ります。

扇子など和風な小物が登場

扇子など和風な小物が登場


出来上がったバラは観客へのプレゼント

出来上がったバラは観客へのプレゼント

観客を巻き込んでのパフォーマンス

観客を巻き込んでのパフォーマンス

〝ニンジャ〟スタイルで公演を行うようになったきっかけを教えてください。

サーカス学校ではアクロバットをメインに練習するのですが、僕は身体も軽く、いろいろな技もできるようになり、そうやって軽々と動く様子をみた友人から〝ニンジャみたいだね〟と言われていました。僕自身もそのように早く動くスタイルが好きでしたし、自分にしか表現できないパフォーマンススタイルを考えるとこの〝ニンジャ〟スタイルが一番合っていると思いました。ただ、初めは自分から〝ニンジャ〟スタイルとは言わずに続けていましたが、やはりお客さんや友人、第3者から見ると〝ニンジャ〟というのがわかりやすく、僕にも凄く合っているということだったので、公言して〝ニンジャ〟スタイルとしてパフォーマンスを行うようになりました。

海外公演で一番嬉しかった事・辛かった事を教えてください。

一番嬉しいことは、お客さんと一体になれる瞬間です。英語や他の言語を話せるわけではないのでショーでは基本的に喋らず、表現だけを行っているのですが、人種や言語、文化などを超えて自分の求めているモノがお客さんに伝わって一緒にショーを創っている時があります。そういうショーができた後は多くのお客さんに声をかけてもらえ〝やっててよかった、幸せだ〟と感じますね。

逆に辛いことは全然お客さんが見てくれない、集中力がない、すぐに帰ってしまうというような現場でショーを行うことです。トロントは比較的温かい人が多い感じですが、ヨーロッパでは時たまそういう現場に入ることがあります。1回だけならまだいいのですが、その状況が何度も続くととても辛いですね。自分もパフォーマンスをしていて楽しくないですし、ここでショーをやる意味があるのかな、と感じてしまう時もあります。この仕事はお客さんに左右される部分が大きく、辛い現場の後に一人でも〝良かったよ〟と声をかけてもらえるとこれからも頑張ろうと思えます。

日本と海外での公演を比べて、お客さんの反応に違いはありますか。

日本人は優しいですが、とてもシャイですね。海外のお客さんの場合は拍手を求めるとすぐに応えてれくれますが、日本人の場合は周りの様子を伺って、隣の人がやってくれるから自分はやらなくてもいいかな、と控えめな印象を受けます。いい雰囲気に持って行くまでがとても大変ですが、それができればとてもいい反応をしてくれるのが日本です。また、海外でも特にヨーロッパでは首都圏か田舎かでお客さんの反応に違いがあるように感じます。田舎ではいつも温かい人が多いのですが、首都圏になると冷たい人が増える傾向にありますね。

パフォーマンス後は多くの人がエイスケさんに駆け寄る

パフォーマンス後は多くの人がエイスケさんに駆け寄る

音楽に合わせてバルーンアートを行うエイスケさん

音楽に合わせてバルーンアートを行うエイスケさん

英語の勉強はどのようにしていますか。

生活を通して学びました。覚えたことを実際の会話で使ってみたり、他の人が話していることを聞いて参考にしたりしました。少しでも話せて、ボディランゲージができれば、皆さん理解してくれるので積極的に話すようにしています。喋れないことを怖がらず、積極的にコミュニケーションを取ることで、自ずと言葉が理解できるようになりますし、それが一番勉強になると思います。

シルクドゥソレイユのアーティストに登録されるに至った経緯と今後シルクドゥソレイユのショーに参加されるですか。

ベルリンでショーを行っていた際に、シルクドゥソレイユのスカウト部の方が見てくださって声をかけてもらい、アーティストバンクに登録をしました。ただ、ショーに出演することはとても大変で資料映像を送ったり、本部に売り込みしたりする人もいるようですが、僕の場合は今自分が持っているものを全て投げ出して、シルクドゥソレイユに関わりたいとは思っていないので、資料ができれば送ったりしていますが、〝声がかかればいいな〟ぐらいに考えています。

最後にワーホリで頑張っている読者にメッセージをお願いします。

自分がやりたいと思ったことを迷わず一度やってみてください。やらずに後悔することはナンセンスだと思います。結果よりもチャレンジすることが大切で、成功しても失敗してもそこから多くのことを学ぶことができます。その経験は必ず今後の自分の糧になるので、失敗を恐れずになんでも挑戦してください。



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斉藤エイスケ

eisukesaito.com
日本・世界各国で公演を行っているプロパフォーマー。2015年にはシルクドゥソレイユの登録アーティストとなる。言葉や人種・宗教の壁を超えたショーで老若男女問わず、世界中から多大な評価を得ている。