『VOLTA』の舞台裏やオフの過ごし方 / トロントのカリスマ美容師 Hiroさん×シルクドゥソレイユVOLTA出演 ダブルダッチトップパフォーマー対談【中編】

シルク・ドゥ・ソレイユ(以下シルク)2017年最新作『VOLTA』。11月26日にトロント公演が幕を閉じ、次なる舞台は、アメリカへ移ることとなる。トロント公演中、朝のニュース番組『Breakfast Television Toronto』に出演を果たした、ダブルダッチパフォーマーの5人の皆さんはなんとダブルダッチ界を牽引する日本のトップパフォーマー達。前回に続き、美容師Hiroさんは、『VOLTA』の舞台裏や気になるオフの過ごし方に迫る。

Ryo-chinさんご来店時にパシャり


Hiro:『VOLTA』の演目は、どんな風にして構成を考えているのですか?

YABIっち!:シルクの場合は、自分たちで考えたものにプラスして、演出家と振付師の方達の考えを取り入れながらショーを作っていく感じです。おおよそ半分くらいは自分たちで作りますけどね。この技を入れてみたらどうかとか、この振りの後はこういう展開にしていった方がいいとか。演出家は例えば跳んでいる時に「もっとこんな気持ちで跳べないか?」とか、振付師は「跳び終わった後の指先をもっとこうした方がいい」など細かい所を指示されますね。

Hiro:今まで全て自分たちでショーを作り上げてきたことと比べると、ご自身たちの中でも新しい世界ですよね。違った形で〝魅せる〟じゃないですけど、シルクの演出家や振付師の方々からのアドバイスというのは、きっとためになる良い経験ですよね。

(左から)JUNさん、YABIっち!さん、Tomocoさん、MASAさん、Ryo-chinさん


YABIっち!:はい、本当にそう思います。僕たちがやっている「エリート」という役は、頭の後ろにお面が付いているんですけど、そのお面をつけたワークショップが本当に面白くて。後ろにお面をつけて、その状態で人を見るレッスンだったり、仮に警備として誰かを守らなければいけない状況だったとして、「エリートらしくその人を守りなさい」とか「エリート」としての心を育てていくんです。

Tomoco:それも普通に正面で演技するわけではなくて、後ろにお面(顔)があるので、背面で演技しなくちゃいけないんですよ。

Hiro:へ〜、面白いですね。そういうことを知った上で、もう一回『VOLTA』が見たくなってきました(笑)。絶対にまた違った見方になると思います。ショーがないお休みの日は皆さん何をして過ごされているのですか?

MASA:ショット(飲みに行く)ですかね…。

Tomoco:ショットはMASAだけですよ!
全員:(笑)。

暗闇で光る特殊なロープを使った演出


Hiro:ちなみにトロント市内でどこかに行かれましたか?

MASA:芸術の勉強のためにと美術館に行ったのですが、とても楽しかったです。トロントは、これまでツアーをしてきたモントリオールやオタワと比べて、街の雰囲気が全然違っていて面白いです。ビルも高いし、建造物も多い。行くところもやることもたくさんあって都会だなと感じます。

JUN:トロントの街はとにかくデカイというイメージですね。個性的な面も沢山あって、日本ではあまり見れない路面電車とかも走っていたりして。トロントらしさみたいなのがあるところも結構好きですね。

Hiro:日本と海外のショーでは、お客さんの反応はやっぱり違いますか?

Ryo-chin:海外は子供が自らスタンディングオベーションしてくれるんです。この間も最後のフィナーレの時に、周りの大人がまだ立ち始めていない中で、子供が立ち上がって拍手を送ってくれている姿が見えたんですよ。この光景は日本ではあまりないですよね。

MASA:日本だとみんなやっぱりシャイなのかな。海外のお客さんは表現力が豊かなんです。

Tomoco:子供に限らず、海外の方は良いものは良い、悪いものは悪い、とはっきり表現してくれます。アーティスト同士でも「今の演技すっごく良かったよ〜!」や「あなたすごくいい才能を持ってるね」とか、とにかく素直にいいと思ったところを褒めてくれるんです。日本ではこんなに直接相手に伝えるのはあまりないと思います。

Hiro:日本と海外の違いで、「叱って育てる」・「褒めて育てる」というのがあると思うんですよね。日本はどちらかというと前者の習慣が強いから、一つ一つのみんなの前での表現を制御されてしまうのかも知れないですね。以前、トロントブルージェイズでもご活躍なさった川崎宗則選手に、この連載の対談の中で「メジャーと日本の違い」を聞いたら、「メジャーでは失敗を恐れない、良いところをいかに伸ばすかが大事」とおっしゃってたのを覚えています(関連:トロント対談 シカゴ・カブス 川崎宗則選手 × salon bespokeオーナー Hiroさん)。逆に「もっとこうしたほうがいいんじゃないか?」と、他のアーティストからアドバイスされたりすることはありますか?

YABIっち!:いや、ないですね。アーティストだけだと18か国、スタッフ含めると20か国以上の人が集まっているのですが、みんな基本的に自分は自分、人は人という考え方なんですよ。求め過ぎはストレスになるので、僕自身も「日本だとこうなのにな…」とかは、あまり考えないようにしていますね。

(聞き手・文章構成 TORJA編集部)


CAPLIORE(MASAさん、YABIっち!さん所属)

2004年、2006年にFISACロープスキッピング世界選手権大会での優勝をはじめとし、日本人初のダブルダッチギネス世界記録を取得。2011年にシルク・ドゥ・ソレイユのオーディションに合格して以来、世界各国のショーに出演。ダブルダッチ界を牽引するトップチーム。

alttype(JUNさん、Ryo-chinさん所属)

西日本で唯一のプロダブルダッチパフォーマンスチーム。ギネス世界記録を保持しており、数々の大会で優勝歴を持つ。世界的に有名なオーディション番組のアジア版『Asia’s Got Talent』ではセミファイナリストまで残るなど、ダブルダッチ界の精鋭が集まる。

虎姫一座(株式会社アミューズ所属)出身- Tomocoさん

新体操歴12年、オリンピック強化選手として活躍。ダブルダッチ歴6年、世界大会優勝経験あり。その後、虎姫一座のメンバーとして、歌、踊り、アクロバットありの舞台を、6年間休まず立ち続けた。学んできた事すべてを生かしてVOLTAに挑戦中。


Hiroさん

名古屋出身。日本国内のサロン数店舗を経て渡加。若い頃から憧れた、NYの有名サロンやVidal Sassoonからの誘いを断り、世界中に展開するサロンTONI&GUY(トロント店)へ就職。1年目から著名人の担当や撮影等も経験し、一躍トップスタイリストへ。その後、日本帰国や中米滞在を経て、再び、トロントのTONI&GUYへ復帰。クリエイティブディレクターとして活躍し、北米TOP10も受賞。2011年にsalon bespokeをオープン。今現在も、サロンワークを中心に著名人のヘア担当やセミナー講師としても活躍中。

salon bespoke Tel: 647-346-8468
130 Cumberland St. 2nd floor / salonbespoke.ca
PV: “Hiro salon bespoke”と動画検索