池端ナーサリースクール園長 池端友佳理さん

トロントで24年間数多くの保育児と触れ合い、カナダと日本両国の保育教育に精通している園長先生に新米ママが誌上相談!

池端ナーサリースクール園長 池端友佳理さん

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Q. 生まれたばかりの子供がいますが、今後子供のためにも自分自身のためにも役立つ仲間(ママ友)作りのサークル(グループ)やプログラムなどはトロントにありますか?

A. 出産後間もないお母さんの体はホルモンのバランスも崩れやすく精神的にも辛く、社会からの疎外感、授乳や子育てへの自信喪失などを感じ、産後ウツなどにも陥りやすい状態です。それはあなただけではありません。誰でもがそうなるのです。ですから、外に出て気分転換を図り、他のママ達と話す機会を作る様にしましょう。オンタリオ州ではEarly Years Centre にて様々なプログラムが設けられており、親子で学び、子育てを楽しめるアドバイスをもらえる場がありますので、ぜひ訪ねて行ってみて下さい。また、日本語で子育て情報を交換出来るML 「ファミリートークス・フォーラム」や各地域での日本人プレイグループもありますので、是非参加してみて下さい。

Q. 離乳食を含め、子供が好き嫌いをしない、またアレルギーになりにくい子になる様な食生活のコツはありますか?

A. 赤ちゃんは最初のうちはおっぱいだけで十分な栄養が補われます。しかし、味覚としておっぱい以外の味を紹介してその興味を広げてあげる事も大切です。新生児期から入浴後にお白湯を与えたり、生後2〜3ヶ月後に麦茶(カフェインフリー)の薄めたもの、4〜5ヶ月後にはおもゆ(10倍粥上澄み)やりんごジュースなどの薄めたものなどを与えてあげてください。生後5〜6ヶ月も経つと離乳食も開始出来ます。離乳の目標は、1歳前後の時にできるだけ多くの種類の食品を、アレルギー症状をおこすことなく食べられるようにすることです。そして、これらは好き嫌いの無い子を育てるためにも役立つ3か条です。

1. できるだけ毎回食事内容を変える
2. 食べるものには、必ず熱を加える
3. たんぱく質は、一つずつ、順番に様子を見ながらあげる
Q. カナダと日本で文化や行事での違いが多々ありますが、カナダには日本と違った子供に関する行事にはどのようなものがありますか?

A. ここでは子供のための行事を考えるとしてお答えします。クリスマスはカナダでも日本でも大賑わいの行事の一つですが、日本ではまだあまり普及していないハロウィンやイースターなども子供達にとっては大きな北米文化・行事の一つです。ハロウィンは仮装して保護者同伴で近所を周りながらトリートをもらいます。イースターでは隠した卵(もしくは卵に見立てたもの)をハントをしてゲーム感覚で楽しみます。バレンタインデーは、日本では女性から男性へのチョコを贈る日の様に見立てられていますが、カナダの学校などでは子供同士、男女関係なくバレンタイン・カードを交換し合います。日本にはない子供の大イベントの一つにトゥースフェリー(歯の妖精)もあります。子供の抜けた歯をその子の枕の下に隠しておくと歯の妖精がやって来てその歯を持ち去り、代わりにお金を置いて行ってくれるというものです。現代の相場は$1〜2といったところでしょうか?(笑)

Q. カナダと日本で育児に関して少し違うと感じることが多いですが、例えば断乳の時期はいつ頃、また子供は添い寝か別室かなど、どう考えれば良いですか?

A. 日本では、現在は子供の意思を尊重しながらおっぱいから離れて行く時期を待つ卒乳や、計画的にやめる断乳がありますが、それは個々の家庭(おっぱいを提供するお母さん)により違ってきます。カナダではお母さんが職場復帰前に子供を慣らすためにより早い時期に断乳する人が多い反面、子供とのスキンシップをはかるため、出来るだけ子供が欲しいだけ欲しい時に欲しい期間の間ずっとあげ続けたいと願うお母さんも増えて来ています。子供がおっぱいにかかり切りで遊びや食事に支障が出るようであれば、断乳した方が良いでしょう。また、カナダは小さな新生児時期から別室を設ける家庭が非常に多いですが、これもまた家庭によりけりで、その賛否もそれぞれです。家庭によって、おっぱいの状況によっては添い寝の方が楽な事もまたその逆もあります。

Q. カナダで子供が日常生活で得る英語と親の母国語(日本語)習得に対してすべきこと、気をつけることはありますか?

A. 子供が置かれているその時のその状況を大切にしてあげるという事です。子供が日本語学校から帰って来た場合、子供の頭の中は日本語モードで日本語学校であった事は日本語で伝えたい気分満々です。そんな時はそばに英語の人がいようとも、まずは思う存分日本語で話させてあげて下さい。またその反対の場合、例えばその子供が現地校から帰って来て一日の事を話したい、またはホッケーやサッカーの試合の後、英語で話したい気分満々の時はお母さんも付き合ってあげてください。その際、子供が英語で話していても日本語であいづちや返事を入れてあげましょう。話し終わったら、日本語で色々と質問しても構いません。まずはその時のその子のムードを壊さない、と言うのが基本です。話すのが嫌になる、と言う状況だけは避けたいものです。

Q. 今まで日本語だけの環境にいた子供が英語への学校に通う際、集団生活に馴染めるかどうか心配です。どのくらい早く、英語の環境に入れるべきでしょうか?

A. 子供が言語に対してどれ程順応性があるかにもよります。第一言語でとして日本語を学び、それを普通に会話出来る程なのであれば、第二言語としての英語を心配する必要はありません。逆に英語の習得は非常に早いので、日本語が危うくなる可能性もあります。母国語が日本語であっても、英語であっても会話力が十分でなければ早めに英語の環境に入れてあげる事は、一つの言語に集中すると言う意味でも英語習得には有効かと考えられます。


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池端友佳理 ー 京都出身。大阪の大学看護科を経て同大学病院の産婦人科で看護師として経験後、1990年に渡加。伴侶は日系カナダ人三世。一人息子(大学生)の母。1993年に自宅で池端ナーサリー託児所を開設。1999年日系文化会館内に池端ナーサリースクールを設立、園長を勤める。

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