若手小説家 Rowan Hisayo Buchananさんインタビュー [Interview of the month]

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日本にルーツを持ち、将来を渇望される若手小説家
Rowan Hisayo
Buchananさんインタビュー

Rowan Hisayo Buchanan 
rowanhisayo.com

イギリス、日本、中国、アメリカにルーツを持ち、現在作家として活動中。コロンビア大学でBAを、ウィスコンシン大学マディソン校でMFAを取得。また、AAWW Fellowshipsに選出された。日本人女性Yukiとその息子を中心にアイデンティティと家族について描いた「HARMLESS LIKE YOU」で今夏に小説家としてデビュー。デビュー作ながら高い評価を得ている。


世界中から作家が集まり、朗読会や討論が行われるInternationa Festival of Author(以下IFAO)。このイベントに参加し、今夏デビュー作を出版した期待の作家Rowanさんに、作家活動について、様々な都市で暮らした体験からのアドバイス、今号のテーマである女性の社会進出などについて伺った。

トロントの印象と、IFAOに参加されたご感想をお聞かせください。

バンクーバーやモントリオールは訪れたことがあるのですが、トロントを訪れたのは、これがはじめてです。とても大きく、美しい街ですね。素晴らしい所で、気に入っています。イベントはとても素晴らしいです。お客様もとても親切で、とても楽しんでいます。

作家になったきっかけを教えてください。

弟へ物語を読み聞かせていたのが始まりです。私が幼少の頃、弟はとてもワンパクでいたずら好きでした。そのため、弟を静かにさせるために、物語を作り、聞かせてあげました。もちろん、その時は私が作家になるとは思ってもみませんでした。大学在学中に教授が私の可能性を見出してくれて、大学院のプログラムを勧めてくれたり、活動をサポートしてくれました。そこは年間6人しか受け入れていないのですが、プログラムに入ることができ、そこでエージェントの探し方など、小説の書き方だけでなく様々なことを学び、キャリアとして続けていくことを決意しました。

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どのように創作活動においてのインスピレーションを得るか教えてください。

とても強い感情からインスピレーションを得ます。書き始めた時は一人のキャラクターの感情について明確には理解していませんが、物語が進むにつれゆっくりとそのキャラクターについて理解していきます。住んでいる場所や街がインスピレーションを与えてくる場合もありますね。

ロンドン、ニューヨーク、東京など様々な都市に住んでいましたが、それぞれの都市の印象をお聞かせください。また、新しい国、新しい環境に慣れるためのアドバイスはありますか?

ニューヨークはとても大きい街で、とても忙しい場所だと思います。東京には3ヵ月程しか滞在しませんでしたが、とても綺麗な街という印象が強く残っています。後、日本食も恋しいですね。寿司や鰻がとてもおいしかったです。

新しい環境に慣れるためには友達を作ることが大切だと思います。友達がいるという事であらゆる事がより簡単になるのではないでしょうか。また、その都市について全てを知る必要はありません。近隣の人々、行きつけのスーパーマーケット、これらを知っているだけでも十分に生活できます。家の周りの小さなスペースから徐々に慣れることが大切だと思います。

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言語を学ぶ上でのアドバイスはありますか?

言語を学ぶためにはたくさん映画を観ることや、その国の文化について学ぶことが重要です。机の上で単語や文法だけを学ぶよりも、実践的な所から学ぶ方がより効果的だと思います。

新たにチャレンジしたい事をお聞かせください。

今取り組んでいる次の作品を書き上げることです。登場する街やキャラクターなど、最初の作品からは全く異なるものです。私にとって全てのものを新たに創造することは、簡単な事ではなく大きなチャレンジです。新たにチャレンジすることは恐ろしくもありますが、とてもワクワクしています。小説を書く事以外では、冒険することが好きなので、新しい街、新しい場所へ訪れたいですね。

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今号では、女性の社会進出について特集しております。女性の社会進出についてどうお考えですか?

女性が社会の中で活躍することは、全ての人にとって重要なことであると考えています。多くの女性が素晴らしい才能を持ち、活躍することができる可能性をもっています。ただ、女性が家庭で家事をこなすこと、または、会社の中で重要なポジションに立ちバリバリ働く事、どちらも素晴らしく、重要なことであり、それを選択するのは個人の自由だとも考えています。女性が活躍できるように、もっともっと社会が良い方向へ変わることを願っています。

日本の女性が海外で活躍するために、何かアドバイスはありますか?

それぞれの国で女性の働く環境が違うので、まずはその国が女性をどう扱うかを学び、理解してから物事を決めていく方がより良いでしょう。次に、その国の女性の友達を作ることです。女性同士はお互いに助け合うことができますし、強い絆が生まれると思います。女性同士は競争の中でも、争うのではなく、お互いが助け合うべきです。

TORJA読者へメッセージをお願いします。

人生は簡単ではありません。ですから、一生懸命に物事に取り組んでください。でも一生懸命に取り組むことは自分自身の苦手分野を克服するためだけではありません。全てにおいて優れている必要はありません。それよりも自分の強みを見つけて、それに誇りを持ってください。そうすれば、皆があなたを認めてくれますし、成功できます。私はそう信じています。



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Translator: 細谷航平

語学力向上と海外で暮らし、他の文化に触れたいという思いから大学を1年間休学しトロントへ。CanPacific Collegeのプログラムを修了。将来は世界をフィ―ルドに働く事が目標。そのために、日々様々なことを勉強中。

CanPacific College: www.canpacificcollege.com

人生で初のインタビュアーをさせていただいた事は非常にいい経験になりました。インタビューをするに当たって、丁寧な英語の使い方やインタビューを進行する上での表現など、CanPacific Collegeを通して学んだ、ディスカッションのロールプレイングが活きました。また、翻訳をするに当たっては、新聞を読んで要約するといった毎日の宿題が単語力や伝えたいことを理解する力の向上に役立ったと実感することができました。