今年カナダで4店舗を出店予定!躍進続くMUJIカナダの秋田徹社長 インタビュー

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待望の進出となったバンクーバーでは、2月のポップアップ・ショップの成功を皮切りに、年内2店舗をオープンする。

トロントでも、2017年内に更に1~2店舗のオープンを計画中。さらに、2018年以降にはケベック州やアルバータ州への出店も検討を開始し、カナダ全土におけるMUJIブランドの浸透を目指す。

Part 1 ついにバンクーバー進出!

世界的に著名な建築家である隈研吾さんがデザインした展示会「Japan Unlayered」に参加し、ポップアップ・ショップがオープン。さらに、ロブソン・ストリートとメトロタウンに今年の秋冬に2店舗をオープン予定!

1月27日から2月28日まで、バンクーバーのフェアモント・パシフィック・リム・ホテルにて「Japan Unlayered」と題された展示会が開催された。これは、建築家である隈研吾さんが中心となりイベント・デザインを設計し、MUJIの他、BEAMS JAPAN、ミシュラン2つ星レストラン・分とく山、櫻井焙茶研究所の日本ブランド、計4社が出展。日本の現代における建築・デザイン・文化を紹介し、実際に触れること、食すこと、見ること、聞くこと、香りを嗅ぐことなど五感で日本文化を体感することが楽しめるようデザインされた。 テクノロジーの進化にもかかわらず、昔と変わらない日本らしさを残していることを示す現代のデザインとともに、日本の伝統を伝えることが主旨とされた同展示会には連日多くの人で賑わいを見せた。

建築家・隈研吾さんはMUJIの家シリーズ「窓の家」の設計に携わっており、以前からMUJIとの関係が深く、 隈さんからの誘いを受けて、同氏がデザインしたポップアップ・ショップをオープンすることになったという。MUJIの海外での躍進を支えるアジア系の移民や留学生が多いバンクーバーでは、長い間、同地への進出が期待されており、大きな話題になるとともに、大盛況で幕を閉じた。

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今回の期間限定ショップは1日8時間の営業時間と6坪ほどのスペースという制約があったため、反響を考慮してショップ店内への入店は予約制にした。秋田社長は今回の対応を、「本当は予約制にはしたくなかったのですが、小さなスペースゆえにレジも2台しか置けないこともあり、トロントで初めてオープンした時も、1000人以上のお客様が店の外で行列を作っていただいたことなどのこれまでの反響の大きさも考慮し、予約制にしました。弊社は「良心感」という言葉を常に大切にしており、行列を作って並んでいただくことだけが良いPRになるとは考えておらず、お客様に快適な空間を提供し、体験していただくことこそ大切なことと思い、今回の判断をしました」と語ってくれた。

ポップアップ・ショップのオープン初日は、予想を超える大反響だったという。ほんの小さなスペースで商品はわずか71種類だけであるが、トロントにある3店舗を上回る売り上げを記録し、一人一人のお客さんがたくさんの商品を購入している姿がみられる。秋田社長ならびにMUJIスタッフはバンクーバーの人々がMUJIの進出を心待ちにしていてくださったことを本当に実感したそうだ。

Part 2 成長・拡大路線を走り続けるMUJIカナダ。
秋田社長が語る「今年来年の新店ラッシュとやっていきたいこと」。

●いよいよバンクーバーの出店が本決まりになりましたね!

実は約8年ほど前にもバンクーバーにMUJIがオープンする話があがり、かなり具体的なところまで話が進んでいたのですが、当時、フランチャイズでの出店計画であり、直営で出店すべきとの判断から、見送られた経緯がありました。

今回ついにポップアップ・ショップを先駆けとして、今年2017年の秋冬にロブソン・ストリートとメトロタウンに2店舗オープンすることを発表できました。売場面積はカナダ最大となる予定で、衣服関係・化粧品・文房具・調理器具・調味料・家具など豊富な品揃えとカナダ初の商品やサービスの導入も検討しています。

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●新しく検討している商品やサービスについて教えてください。

新しい点は2つあります。1つは品揃えの面ですね。やはりカナダ最大の店舗となるので、トロントの3店舗でもまだ販売されていない商品も多く取り扱われます。 「MUJI Labo」という新しい視点での発想を元にベーシックを開発する実験室から生まれた商品群の導入や、家具関係や食品関係の種類はかなり多くなる予定です。もう1つはサービスに関してですが、カナダではまだ提供できていない日本での新しいサービスも取り入れることができればと検討しています。

●同じカナダといえども、トロントとバンクーバーでは顧客層などマーケットの違いはありますか?

人気商品はトロントやバンクーバーといったエリアの違いで大きく変わることはないと思っています。バンクーバーはやはりアジア系の方がたくさんいらっしゃり、香港や台湾から移民された方たちはすでにMUJIと身近に接しておられたので、MUJIに対する知識が深く、商品のことをよく知っていただいていると実感しているところです。

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●ロケーションを選択するポイントや、MUJIを展開していくうえで意識しているブランドや企業はありますか。

どこの国でも同じですが、やはり地元のブランド・企業は意識をしています。カナダでは“lululemon”や“Aritzia”が代表格で、参考にしています。カナダ人のカナダブランドに対する愛情はすごいですよね。地元ブランド・企業の方たちがどのように情報を発信して、どういった接客・サービスをされているのかを色々と研究しています。その国の方たちの暮らしということを考えたときに、地元の人たちが昔から使っている日用品だとか、古くから続いている商店街とか、カナダ人に愛され続けている特定の製品・商品・店舗などにもとても興味がありますね。カナディアンの暮らしに根付いているものには、どんな価値観があるのか知りたいです。

●ここカナダで改めて思うのですが、MUJIというブランドや商品は〝オンリーワン〟な存在だと思うのですが、いかがでしょうか。

私たちは衣料品、生活用品、食料だけでなく、さらにbookストアやcaféなどがあったり、家を販売したり幅広い展開をしています。世の中すべてのものの適正とは何なのかというフィルターにかけて、無印の商品でライフスタイルを提供していくというブランドを目指しています。1つのブランドでこれだけの商品群を持ち、ライフスタイルを提案し実現できるというのは世界中ほかにないですから、そういう意味では間違いなくオンリーワンですね。

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●バンクーバーへの進出が話題になったばかりですが、トロントおよび他州でも新たに出店の話があると聞いています。是非予定されている出店候補地を教えてください。

2017年内には、トロントエリア内にさらに1~2店舗のオープンを計画しています。

またバンクーバーの出店が成功したら、2018年以降にケベックやアルバータへの出店を検討したいと思います。ケベック州やアルバータ州ではアジア人の方が住んでいる割合はかなり少なくなりますので、これは新たなチャレンジだと思っています。新たな挑戦のためにやはりトロントやバンクーバーからしっかりMUJIの情報を発信して、カナダ全土に伝えていくということが非常に大事なことだと考えています。

●カナダ全土にMUJIが広がっていく中で、秋田社長がやりたいことを一つ挙げるとしたらどのようなことでしょうか。

今、MUJIでは「Found MUJI」という分野があるのですが、古くから使われ続け、メジャーではないけれど長い間愛されている製品や、どこかMUJIらしい要素を備えているものを見つけ、MUJIを通して紹介していくという活動をしています。この活動をカナダでもできたらいいなと思っています。カナダでモノづくりをされている方たちや愛され続けている製品などを通して、MUJIらしさと融合しながら紹介できたらいいですよね。

それとMUJIを通して、〝もっとカナディアンの役に立ちたい〟ということですね。品揃えに関しても、お値段にしても、またお買い上げいただける場所に関しても、もっとお客様にとって身近なブランドになり、さらに日常の中で当たり前の存在になって、より快適な暮らしができるよう、お役に立てればいいなと思っています。そのために私たちができることを一つずつやっていきたいと思っています。

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