PASONA × TORJA 出産・育児からのキャリア形成について

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出産・育児からのキャリア形成についてパソナカナダ日本人カウンセラーに聞く!

左から和田文枝さん、Joy Haywood社長、佐藤栄花さん

左から和田文枝さん、Joy Haywood社長、佐藤栄花さん

産休や育休を経た女性の職場復帰等は、日本と比べてカナダの状況はいかがでしょうか?

カナダは、職場で女性が活躍している割合が多く、働きやすい環境が整っている国ですので、産休/育休後に職場復帰する割合は高いと思います。ご家族や親戚が子供の面倒を見てくれる環境下にない限り、ほとんどの方はデイケアセンターに子供を預けて職場復帰しますが、残業をしても超過料金が発生しないように午後6時にはピックアップされている方が多いようです。これは、会社や同僚からのサポートがあることや慢性的な残業がビジネス慣習としてない国だから出来るのだと思います。とは言え、職場復帰の1つの壁としてデイケアセンターのコストが挙げられます。センターのロケーションや赤ちゃんの年齢によってコストが変わりますが、そのコストを補うだけの収入の仕事に就いていないと、職場復帰は現実的ではありません。実際に、第一子の産休/育休後に職場復帰をしても、第二子出産後は、職場復帰を選択しない方の割合がグッと上がり、これは2人分のデイケアコストが足枷になっているからとも考えられます。

カナダにおける産休/育休制度の特徴などを教えてください。

カナダの産休/育休制度は各州毎に定められており、例えばオンタリオ州の場合、産休は17週間、育児休暇が35週間、合計52週間(1年)と労働基準法で決められています。産休/育休は無給の休暇ですが、その間は失業保険が支給されます。この失業保険を受給するためには、雇用形態(正社員、パート、アルバイト、派遣等)にかかわらず、産休の場合は出産予定日の13週間前までに、育休の場合は、育児休暇に入る13週間前に雇用されている必要があります。育児休暇は、養子を迎えた場合にも適用されます。社員が産休/育休から職場復帰した際、雇用主は産休/育休に入る前に就いていたポジションを保証する義務があり、それができない場合は同等(同給与レベル)のポジションを提供しなければなりません。また雇用主には、社員が産休/育休中も、年金や各種福利厚生保険等を掛け続ける義務があります。

出産や育児を経て仕事に復帰したい方々から、実際どのような相談を受け、またどのようなアドバイスをされているのでしょうか?

産休/育休の後半になると、元の職場に戻るべきか、それともこれをきっかけに転職をすべきかという相談を受けます。特に通勤時間が長い方は、家の近くの会社に転職した方が子供のピックアップも楽ですし、子供と一緒に居られる時間も増えるので、転職を考えるようです。元の職場に復帰する際にも、ご家族は勿論、雇用主や、上司、同僚からの理解と協力が大変重要になります。お子さんが小さい内は、やむを得ず急に休む事も増えますし、色々なことが気になり仕事に集中できないなど、弊害が起こり得るからです。産休/育休に入る前に勤めていた会社であれば、ある程度状況を理解してくれる可能性が高く、柔軟性がある会社でしたら、就労条件(勤務時間・曜日、勤務地、給与額など)の見直しや調整をして貰えるかもしれません。まずは復帰前に人事部に相談してみるのも1つの方法です。運よく家の近くで転職先が見つかっても、融通を聞いてくれるかどうかは分かりませんので、そこにはリスクが伴う覚悟が必要です。また、職場復帰自体を躊躇される方もなかにはいます。大きな会社であれば、急なお休みが必要なときも同部署内のメンバーが仕事を補ってくれるかもしれませんが、小さな会社ですと自分が休むことによって他のメンバーへの負担が大きいため、それが気になって復帰を躊躇する方も少なくありません。しかし、キャリア構築、また社会復帰に対する精神的な心構えという点においても、長期的に「働く」という環境から離れるより、職場復帰することを勧めています。

出産・育児を機に一度退職して、仕事から暫く離れている場合、就職活動などでの注意点などはありますでしょうか?

出産・育児後、社会復帰したい方は、出来るだけ早く就職活動を開始する事をお勧めします。社会の経済環境も、ビジネススタイルも、テクノロジーも日々変わります。社会復帰のために、まずはパソコンスキルの向上や履歴書のアップデートなど、家に居る間にできることから始めましょう。仕事の検索をしている内にどのような仕事があるのか、自分は何がしたいのか調べることで、どのような条件の仕事だったら始められそうなのかなど、現在の労働市場における自分の市場価値が見えてきます。お子さんが小さい内は、デイケアへのお迎えに間に合う様、デイケアのロケーションに近い会社で、残業の無い、パートタイムでの仕事から始めてみるなど、無理のない範囲でキャリアを構築し、ご自身のライフスタイルに合った仕事に就けるのが理想的です。

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