JETROトロント「アルバータ州経済セミナー」開催

JETROトロント「アルバータ州経済セミナー」開催
10月27日

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会場は日系企業関係者で満席

カナダでビジネス展開している日系企業がオンタリオ州以外でもビジネスの幅を広げていけるようにカナダ各州の経済・ビジネス動向の最新情報をお届けするこの経済セミナーも今回で4度目の開催。ケベック、マニトバ、サスカチュワン州に続き、今回はアルバータ州をとりあげた。

アルバータ州はカナディアンロッキーをはじめとする広大な自然を有し、天然資源も豊富な多くの投資機会を秘めた地域で、中心産業であるエネルギー、林業、農業に焦点を当て紹介された。

アルバータ石油化学マーケティング委員会のRichard Masson氏は国際的なエネルギー開発及び供給者としてのアルバータ州の展開について述べた。現在カナダの1日における原油生産量は世界で5番目であり、今後2030年までにおよそ2倍近く生産を伸ばしていく方針だ。アルバータ州では来年には15%、2年後には20%温室効果ガス排出量を削減する目標を掲げており、更なる技術開発を進め、関連企業に規制を設けるなど積極的に課題に取り組んでいく構えであるとした。

次にGolder Associates社のMichael Smiths氏がエネルギー開発における規制枠組みの中での重要点を述べ、市民の十分な理解、環境への影響評価の重要性を言及。今後もしっかりとした規制枠組みのもと重要な資源を責任ある持続可能な方法で開発していくことを強調した。

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アルバータ州の木材で出来た定規

続いてアルバータ州農林省・林産業開発局のMark Kube氏が農林省の概要、アルバータ州の持続可能な林業について紹介。同地の森林の特徴として、森林火災の多さ、木の生育の遅さを挙げ、また、持続可能な木材供給を可能にするため、年間許容伐採量を制定してその年の木の生育量を上回らないようにし、毎年約7千万もの苗木も植えていることを紹介。今後も健全な森林生態系の維持、林産業の経済の持続、そしてその森林に依存する地元社会の持続、これら3つの要素すべてをバランスよく実現することを目指し取り組んでいくと述べた。

アルバータ州林産協会のPaul Whittaker氏は日本とアルバータ州間における木製加工品貿易、木材建築の開発機会について語った。カナダと日本の木材取引の歴史は長く、日本にとってカナダは輸入木材の最大の供給国であり、カナダにとって日本は重要な貿易相手国と述べ、今後も日本はかけがえのないパートナーであり、林産品の安定供給を続けていくだけでなく、日本から建築技術を学び、姉妹提携を結んでいる北海道のように、友好な関係を維持していきたいと述べた。

農林省投資誘致局のAngela Lum氏は、アルバータ州の農務・農産食品の概要、事業展開の利点について説明。同地は、農業食品加工産業における設備投資や拡張を検討している企業や投資家には、投資機会に関する情報、提携相手・合弁事業・あるいは出資者の検索のサポートなどの支援を行っていると説明した。

サカイスパイスの粉わさび

サカイスパイスの粉わさび

最後に、サカイスパイスカナダのDave Macfarlane氏がアルバータ州で事業展開している同社の成功談を紹介した。当初米国からマスタードシードを輸入していたが、食品の基本は原料からと考え、デメタ・アグロ社と協力し、カナダでの生産拠点を確立。現地法人サカイスパイスカナダを1993年に設立し、マスタード、その他香辛料の原料栽培から製品加工・商品開発・販売を行っている。

質疑応答では10月の選挙で自由党が政権奪還したことによるビジネスへの影響についてなどの意見が交わされた。アルバータ州の理解を深め、新たなビジネスチャンス発見につながるとても有意義なセミナーとなった。