日本とカナダの絆が創り出す 未来のリーダーたち カケハシプロジェクト 歓迎会開催

16日歓迎会での集合写真

幅広い分野での交流を行った学生・スポーツ関係者たち

 カケハシプロジェクト参加者の歓迎会が3月16日、トロント総領事邸で開かれた。カケハシプロジェクトとは、北米と日本の学生の間の交流を育む目的で外務省が実施している短期留学プログラム。今年は国際関係、スポーツ、アニメなど様々な分野の学生が日本へ招待された。

 最初に挨拶を述べたのは伊藤恭子総領事。今回は様々な分野から学生が参加したため、この場で他のプログラムの参加者と体験談を共有して欲しいと述べた。その上で、様々な分野の若者が力を合わせ、やがて社会に貢献するということが重要であり、カケハシプロジェクトの目的である強調した。

 続いて挨拶を述べたのはスポーツプログラムの参加者を代表してクリス・バーリー氏が感謝の意を表した。2020年の東京五輪に向け日々練習をしている選手にとってこの一週間はかけがえのない経験になった、と述べた。カケハシプロジェクトを通して日本の文化を体験することにより2年後に控えた五輪に向けさらに熱意が高まったと結んだ。

 トロント大学の国際関係の学生を代表してシヴォーン・ブラッドリーさんは授業や研究をする上で必要な日本の知識はあったものの、ほとんどの学生は日本をあまりよく知らなかったと語った。このプログラムでは特に東京大学の学生と日加両国が抱える問題について議論したのが印象的だったと述べた。さらに彼らはホームステイも経験。旅行では味わえない日常生活も体験できたのが魅力的だったそうだ。

 乾杯の挨拶を述べたのは日本政府によって毎年カケハシプロジェクトの実行を任されているアジア太平洋財団(APFC)トロント事務局のクリスティーン・ナカムラ氏。過去四年間、カナダから800人の学生が参加しているこのプログラム。これからの国際社会に貢献するためにはアジアについての知識が欠かせないとした上で、カケハシプロジェクトを通してさらに多くの若者が文化交流に臨んでくれることを願うと結んだ。

日加交流を通じて世界で活躍する女性を育てる

 3月27日には同じく総領事公邸にてカケハシプロジェクトの歓迎会が行われた。当日はBishop Strachan School(BSS)の生徒及び先生、学校関係者、聖心女子学院高等科の生徒及び先生だけでなくBSSの保護者も公邸に招かれ、終始和やかな会となった。

 伊藤総領事による挨拶ではカケハシプロジェクトの中でも女性の活躍促進を掲げているこの交流に特に興味を持っている、と述べ、両校の生徒達に、今あなた達は人生の中でとても楽しい時を過ごしているということを伝えたいと強く語った。最後には、このカケハシプロジェクトがあなた方の明るい未来の一助となることを期待するとし、挨拶を締めた。

27日歓迎会での集合写真

 そして、BSSを代表してステファニー・チャンさんはスピーチで、日本滞在中には互いを尊重すること、前向きでいることが日本人の基本的な精神であると学んだと語った。また、日本の生徒たちと新たな関係を築けてとても幸せだと語った。そして、またすぐに会えることを期待すると述べると共に人生を変えるような経験をさせていただけたと感謝の意を述べた。

 一方、田井里采さんはカケハシプロジェクトの一部としてカナダに来れたことをとても喜ばしく思うと述べ、滞在中にはカナダの様々な面を学ぶことが出来たと語った。そして、日本とカナダの友好関係は今年で90周年であり、そのような時にカナダに来れたこと、皆さんにお会いできたことを嬉しく思うと述べた。次のアニバーサリーまでこの友情関係が続くことを期待し、そのために努力したいと前向きな姿勢で語った。

日加は互いに学びあうべきところが多くある

トロント大学生の声 ハナ・ロンセンさん(右)、サラ・ダンボロジオさん(左)

ハナ・ロンセンさん

Master of Global Affairs課程

 最初から最後までとにかく貴重な経験をさせていただきました。ホームステイや東京大学での授業のような、通常の観光客ではまずできないような体験ができ、日本という国を自分の肌で感じることができたかと思います。今回、研究テーマの対象ということで日本を選びましたが、この機会がなかったら、一見何の問題もなさそうな日本を対象にすることは無かったと思います。ですが実際に足を運んでみると、日本には伸びしろや、逆にカナダが学ぶべきところが多く見受けられ、成長しきったように思われる先進国もまだまだ伸びていく可能性が感じられました。

サラ・ダンボロジオさん

Master of Global Affairs課程

 実際に授業で学んでいることを自分の目で確かめる貴重な経験ができました。教科書を読んでいるだけではわからない、日本人の生の声を聞くことで文化や日本人としての価値観というものへの理解が深まりました。また、教科書にかかれていることは欧米の考え方や価値観を基に作られている場合が多いですが、違う地域の視点から物事を考える大切さも痛感しました。この経験をこれからの研究に積極的に活かしていきたいです。

 平成29年度のカケハシプロジェクトが終わり、今年度も多くの学生たちが日本とカナダのカケハシとなるべく旅に出た。今後もこのような活動を通じ、両国の相互理解が更に進むことに期待したい。