就活ルール廃止は留学組にとって喜べること?!|就活に打ち勝つ!ワーホリ・留学生のための「帰国キャリア」【第16回】
先月3日、経団連の中西宏明会長が記者会見で、2021年春以降入社の学生の採用活動に関し、面接の解禁時期などを定めた就職活動ルール(採用選考に関する指針)を廃止する意向を表明しました。
私自身、日本の就活制度に違和感を感じることも多かったので「やっとか…」という印象ですが、海外の就活事情に近くなると考えると、学生さんにとって手放しで喜べないのも事実です。今回は就活ルール廃止による、就活生への影響についてお話します。
■帰国時期に関係なく就活をスタートできる
これは留学・ワーホリ組にとって最大のメリットではないでしょうか?通年採用が標準化されると、就活に合わせて帰国…ではなく、留学本来の目的ベースでスケジュールを組めるというメリットがあります。
■就活の長期化&内定格差の拡大
以前から、採用力のあるベンチャー企業や外資系企業が解禁前に内定を出し切ってしまい、就活解禁後に受けようと思っていたら選考が終わっていたということもよくありました。ルール廃止後はそのような企業に対抗し、超早期の選考合戦・インターン合戦が激化し、就活の前倒しが行なわれることになるでしょう。
また、年間通しての内定総取りする「就活エリート」と、いつから何を初めて良いかわからない「就活迷子」の格差がどんどん広がって行くことが予想されます。
■長期インターン・海外インターンが当たり前に?
短期インターンは、選考の代わりに行われているパターンが多く、他社での1日~1週間程度のインターンシップは評価に値しないということが人事界隈では当たり前でした(もちろん志望先の企業にインターンとして参加し結果を残すことは大きなメリットがあります)。
世界的に見ればすでに当たり前ですが、【即戦力性を身に着けるため、学生時代から長期休暇や休学制度を利用し、国内外のインターンにガッツリ参加する】という動きがメジャーになっていくでしょう。
21卒のルール廃止に向けて、それ以前から市場は上記の動きにシフトしていきます。今のうちからできることはコツコツと準備していきましょうね!
帰国キャリアドットコム
篠山 美季(Miki Sasayama) Facebook: @kikokuconsulting
新卒で入社した会社ではコワーキングスペースの運営責任者として、スタートアップのビジネスマッチングや次世代の働き方のセミナーなどのイベントを数多く実施。その後、ITベンチャーの人事として入社し、採用と組織改革を行い、現在はその経験を活かし帰国者の就活の支援を行っている。