美容対談 小正大樹さん x Hiroさん

Hiroさん(左)、小正さん(右)

Hiroさん(左)、小正さん(右)

Hiroさんが昨春の日本帰国時に訪ねた、大阪で活躍中の美容室オーナー、小正大樹さん。昨年4月、旅行会社大手のHISが大阪・心斎橋の商業施設「心斎橋OPA」に国内最大級となる訪日外国人専用観光案内所を開設した際、HISからオファーを受け自社の美容室GOSSOビューティーブースをそのHIS敷地内にオープンした。外国人観光客に特化した商品やおもてなしを提供し、日本の美容業界に新たな風を吹き込んでいる。そんな小正さんを今回もHiroさんと共にTORJA対談インタビュー!

■ HISと共同でお店をオープンすることになったきっかけは?

小正:『外国人観光客にお土産とおもてなしを』ということをコンセプトにしたHISの企画に、知人を介しお誘い頂きました。オープンする際はメイド・イン・ジャパンの化粧品や美容用品だと何でも売れると思い、自分になじみのある商品を並べましたが、全く売れませんでした。今はお客様の8割が中華圏の方なので、毎週のようにネットをチェックして、アジア圏で売れ筋の商品を調べて並べています。それプラス、自分がいいなと思っている商品を並べています。俗に言う「爆買い」で、お一人で30万円程の買い物をされるお客様も1週間に何人かいらっしゃいます。もし、髪を切りたい外国人観光客の方がいらっしゃれば、僕の経営サロンとかは関係なく、英語や中国語ができるスタッフがいる美容室を紹介しています。お客様の立場になれば、彼らの望む立地や、語学力のあるスタッフがいるお店を紹介することが顧客満足にもつながっていくと思っています。

Hiro:ご自身の経営するサロンの利益だけでなく、お客様を第一に考え、他サロンへも躊躇なく紹介するところが素晴らしく、共感が持てますね。外国人観光客にとってもより良い思い出の街となり、きっと少しづつでも地域、業界の発展へと繋がりますよね。

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■ リーダーとして走り続ける秘訣はズバリ何でしょうか?

小正:Hiroさんは実際に作ったものを形にし、行動プラス発信し続けていますよね。発信していくところ、そこが大切だと思います。

Hiro:ありがとうございます。最初は、日本にいる家族や友人へ「僕は元気に暮らしているよ」と伝えたいという気持ちから始まったと思います。結果的には、世界中にいる友人やお客様にまでSNSを通して今の自分の姿を伝える事ができるから本当に嬉しいですね。また良い事だけでなく、自分なりに全力で走るからこそ、時にはコケる。そんな自分が体験した困難や失敗もさらけ出す事で、業種・世代等を問わず世界中の友人、知人の一人でも多くの方のお役に立てればとも思っています。国内外、業種問わずのセミナー等に関しても、その経験から僕自身も人としてパワーアップできていますので、非常に有り難いですね。
小正:サロンワーク以外の活動で、人がやっていないことはやはり価値があるなと感じます。

Hiro:同感です。今現在は、自分自身の成長の為にも1年の8〜9割はサロンで美容師として働き、残りの1〜2割は、セミナー、視察…etcをするのが理想だと考えています。

■ 一人前の美容師になれる人とは?

小正:見ていない時に頑張れる人。スタイリストとして一人では難しくても、一緒になれば色々とやっていけると思います。真面目で一生懸命な人。そういう人に対しては、一人前になるまで僕もチャンスを与えられる自信はあります。 上手い下手ではなく、みんなが嫌がるような業務も率先できる人は人として凄いなと思います。それにモチベーションを保てる人は応援できますよね。今まで20人30人と雇ってきましたが、変わると言って変わることができた人は、あまりいませんね。自分もそうでした。初めて働いたサロンでは全くモチベーションが保てず、2カ月で辞めました。しかし2件目のオーナーと出会い、嫌でしょうがなかった練習も、夜中の2時までするのでさえ苦ではなくなりました。相性とかもあると思いますので、上の人間が育てるというより、その方が提供してくれるものが本人と合いさえすれば頑張れると思います。自分の経験も含めて「頑張れる」、「頑張れない」は、本人の力量だけではどうにもならないと思っています。

■ 今後の目標やテーマについて教えてください。

小正:ここ4、5年は特化型の美容室を考えています。仕事を用意してさえあげれば、輝ける人たちはたくさんいると思います。なので今、僕がテーマにしていることは、そういった人たちに仕事を用意し続けることです。

また、昨年10月にスパカフェGOSSOというお店をオープンしました。カフェに行くような気分でスパを受けられるようにということをコンセプトにしたお店です。資生堂さんとコラボしています。5年で100軒を目標にして、店長から3軒~5軒、そして店長が育てたスタッフから3軒~5軒という仕組みが理想的です。5年後の42歳までに100軒、そして更にその8年後には僕自身は50歳です。50歳で完成する何かを始めたいなとも思っています。経験すると幅が広がるといいますか、新しい体験ができるところまでいったら、また新しく目指すものが浮かぶと思っています。

■ 最近のご自身の仕事への考え方は?

小正:美容業界以外のことができるようになってきたのは、ここ最近です。この年になって、言っていることは同じでもやれることはとても変わってきました。この年だからこそできるといいますか、20代の頃に同じようなことを考えていても、その時は形にできなかったものが形になりやすくなってきたのかなと感じています。

Hiro:美容師も他業種の方のように、将来を見据えた上で現実的なライフ、キャリア、ファイナンシャルプラン等も真剣に考えるべきだと思います。目の前にいるオーナーが、小正さんのような姿を見せるのは素晴らしいと思います。小正さんは視野も広いですし、様々な業界の方とコミュニケーションをとっていらっしゃいます。初めてお会いした時に、小正さんのもとで働いているスタッフの方はきっと幸せだろうなという印象を感じました。

小正:同業者でも他業種でも、若い方が見て面白い生き方をしているというか、同じ仕事でもこんなに働き方が違うのだとか、高校生や学生が見たら面白くなさそうな仕事を面白そうにこなしている等々、その世界で成功している人を若い人たちに紹介していきたいと思っているので、Hiroさんが連載しているこのような機会はとても良いですよね。

Hiro:ありがとうございます!小正さんもその面白い生き方をしているお一人かと(笑)


Hiroさん
名古屋出身。日本国内のサロン数店舗を経て渡加。若い頃から憧れた、NYの有名サロンやVidal Sassoonからの誘いを断り、世界中に展開するサロンTONI&GUY(トロント店)へ 就職。1年目から著名人の担当や撮影等も経験し、一躍トップスタイリストへ。その後、日本帰国や中米滞在を経て、再び、トロントのTONI&GUYへ復帰。クリエイティブディレクターとして活躍し、北米TOP10も受賞。2011年にsalon bespokeをオープン。今現在も、サロンワークを中心に著名人のヘア担当やセミナー講師としても活躍中。
salon bespoke
Tel: 647-346-8468
130 Cumberland St. 2nd floor
salonbespoke.ca


小正大樹さん
鹿児島出身。高校を卒業後、大阪日本理容美容専門学校へ入学。2009年には堀江に焼肉屋をオープンするなど美容師以外の職歴を持つ。2010年には「女性のわがままを叶えるお店」をコンセプトに大阪新町にGOSSO美容室をオープン。今では大阪を拠点に3店舗を構える。昨年、心斎OPAにHISと共同でGOSSOビューティーをオープン。また、同年10月には初の試みとなるヘッドスパのサロン、スパカフェを資生堂と共同でオープン。美容師の枠だけにとどまらず、経営者としてスタッフの育成にも力を注いでいる。