私、国際結婚します!! でもちょっとその前に知っておきたいお話 #15 国際結婚に必要なマリッジ・ライセンスってなに?

国際結婚に必要なマリッジ・ライセンスってなに?

「結婚するのにライセンスがいるんですか?」、国際結婚が決まった女性から質問を受けました。カナダで結婚するには、マリッジ・ライセンスが必要であると聞けば、戸惑うのは、無理もありません。

マリッジ・ライセンスとは、「結婚する資格を持っているという証明」です。では、結婚するにはどんな条件があるのでしょう。

例えば、一定の年齢に達していなければ結婚は許されません。カナダでは、十六歳に達していることが、結婚資格の一つです。だたし十八歳までは、親の許しが必要です。日本の場合も、未成年者の結婚には親の同意が必要です。

親の同意があっても、男性は十八歳以上、女性は十六歳以上でないと結婚できないという日本の法律については、現在、男女不均等を正す民法改正に向けて議論が交わされているのだと報道されています。

ともあれ、年齢は、カナダでも日本でも結婚資格の一つです。それでは、年齢が証明できれば、めでたく婚姻成立となるのでしょうか。日本人とカナダ人の国際結婚の場合はどうなるのでしょうか。今回はそんな質問にお答えします。

重婚と独身証明

重婚とは、既に配偶者のある者が他の者と結婚をすることを指します。カナダでも日本でも、重婚は犯罪です。従って結婚する際には、その結婚が重婚ではない、つまり自分は独身であるということを示す独身証明書が必要になります。

日本の戸籍制度では、戸籍で婚姻の有無を確認できるため、婚姻を届け出る際、独身であることを証明する必要はありません。しかしカナダでは、国際結婚に限らず、すべての結婚に独身証明書が必要となります。これがマリッジ・ライセンスです。

マリッジ・ライセンスは、通常、パスポートや免許証などの正式な身分証明書二通を添えて申請できますが、離婚歴がある場合は、正式な離婚を証明するものも必要になります。

国際結婚と独身証明書

さて、日本人もカナダの法律の下で国際結婚する際には、独身証明書が必要になります。「えっ、そんなものどこで手に入れるの?」と思われた方も少なくないでしょう。    

なんと、日本にも独身証明書はあるのです。正式名称を「婚姻要件具備証明書」というこの証明書は、本籍所在地の市区町村役場、あるいは最寄りの法務局で入手できます。オンタリオ州に住んでいる方は、オタワの日本大使館の領事部やトロントの総領事館での申請も可能です。

一方、日本人が日本で日本法に基づいて国際結婚をする場合には、お相手の独身証明書が必要です。配偶者となる方の出身国の在日公館(大使館や総領事館)で発行してもらったものを日本語に訳して婚姻届の際に提出することになりますが、国によっては、すでに日本語で記載されている場合もあるようです。
尚、翻訳が必要な場合、翻訳者は本人でも構いませんが、きちんと氏名を記載しておかなければなりません。

国際結婚と婚姻証明?

カナダでは、マリッジ・オフィシエントという有資格者に挙式を依頼することで婚姻の手続ができます。結婚披露宴を開催することと法的効力を持った挙式を執り行うことは別です。盛大な披露宴を行ったにもかかわらず、婚姻が成立していなかったという例もあります。

ウィットネス(立会人)と一緒に署名した婚姻証書をマリッジ・オフィシエントが州政府に提出すれば、数週間で受理されます。早めにマリッジ・サティフィケートを入手しておきましょう。オンタリオ州で挙式した場合は、サービス・オンタリオで申請出来ます。

国際離婚の法手続

さて、届を出せば即戸籍に反映される日本の制度が普通であると信じてきた私たち日本人にとって、最も理解するのに時間がかかるのが、カナダでの離婚手続でしょう。

これまで何人もの方が「カナダの離婚届の出し方」についてお尋ねくださいました。すると私は、まずカナダには日本の離婚届に相当する届出は存在しないことから始め、気が遠くなるほど複雑なカナダの離婚について説明を始めることになります。

しかし、この一連の説明は、たとえ理解できても、納得に至るには相当の試練を乗り越えることになります。興味のある方は、野口ひろみ著「離婚駆け込み寺」をご一読ください。

これから国際結婚をする方々にとって、最も遠いところにあるのが「離婚」の二文字でしょう。その二文字を遠いところに置いたままにするためにも、離婚についての知識を得ることはプラスであると考えます。

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kokusaikekkon160601野口洋美 心理学名誉学士(HBA)、コミュニケーション学修士(MA)
オンタリオ州公認パラリーガル、国際離婚経験者のピアサポートグループAPJW(NPO)理事
別居や離婚を経験することになった日本女性の相互支援(ピアサポート)団体(web:apjw.info)の代表として、自立に向けての様々なテーマで勉強会を毎月開催。国際離婚関連の執筆多数。離婚駆け込み寺(日加タイムス)、ひとり親のつぶやき(mamma、日系ボイス)など連載。2014年、国際離婚とハーグ条約をテーマにヨーク大学にて修士論文を発表。法律通訳としても活躍中。