白ふくろうのネタ探し #2 労働基準法が変わる!? (1)最低賃金

第2回 労働基準法が変わる!? (1)最低賃金

新年明けましておめでとうございます。白ふくろうが住むトロントでは、日本のお正月気分はなかなか味わうことができませんね。“ハッピー・ニュー・イヤー”すなわち“アー、クリスマスホリデーも終わりだ。明日から仕事(学校)だあー”ですからね。

それはそれとして、今年の抱負は決まりましたか?白ふくろうは、人生の後半に突入しているので、抱負といってもなかなか実現できるものがありませんが、それでも今年はカナダ建国150周年にちなんで、カナダの国鳥になるつもりだったのです。でも、そのタイトルをGrey Jayのやつに持っていかれてしまいました(涙)。同じく落選したルーン、カナダグースとともに、やけ酒で過ごしたクリスマスホリデーでした。

おっと、いきなり脱線しました。
そうそう、今年の抱負の話、、、

若い皆さんは学業、仕事、恋愛、結婚、趣味(これ結構大事なんですよ)と無限の可能性があるので、今年の抱負を決めるのも大変でしょう。でも、しっかり決めたほうがいいですよ。たとえ、3日坊主で終わっても(大概、そうなりますけどね)。

仕事についていろいろと考えている人も多いのではないでしょうか。そこで、すこし役立つお話を。ただし、白ふくろうは法律家でも法学者でもないので、もし問題や相談があれば専門家にご相談くださいね。

労働基準法という法律があることは知っていますよね。最低賃金や就労時間、休日など労働に関する様々な内容を規定している法律です。

カナダでは、基本的に労働基準法に相当する法律は各州が制定しています。オンタリオ州では、Employment Standards Act, 2000(以降、ESA)といいます。皆さんの雇用契約書にもこの法律名が必ず書かれていると思いますので一度チェックしてみてください。

その記載でよく見られる重大なミスが、最後につく“2000”の欠落。これが欠落していると、正規の法律名ではないとみなされ、その項目が無効となるようです(最近のセミナーで、そうした判例が出たと聞きました)。

え?そもそも雇用契約書なんてもらっていない?

そういうケースも多いと思いますね。でも、雇用契約書がなければすべての雇用条件はESAに準拠すると教えてもらいましたよ。

この法律、頻繁に細かな改正がされるのですが、そうしたパッチワークでは追いつかない状況になっているようです。女性の社会進出、高齢者介護や子供保育、貧富格差拡大による最低賃金大幅引き上げ要求、就労年齢層の歪みなどなど、労働環境が大きく急激に変化しており、ESAの大幅改正が求められています。オンタリオ州では、そうした現状と労働者の声を反映し、大幅な改正を検討しており、昨年7月に312ページの中間報告を発表しました。様々な問題について、課題と改善オプションを示し、最終改正法案に絞り込んでいくようです。

そこで、その労働基準法に関連して、皆さんの関心が高いものを幾つかご紹介したいと思います。

最低賃金って知ってますよね。

日本では、最低賃金は都道府県別に定められているようですね。オンタリオ州では、州単位で最低賃金が示されており、現在(2017年1月現在)、一般職では時給11.40ドルとなっています。その他、18歳未満の学生に適用されるものや、酒類サーバーに適用されるものなどがあります。特に酒類サーバーの最低賃金は一般職賃金より低く設定されていますが、これは北米慣習にあるチップ収入がある前提になっているためです。最低賃金は、オンタリオ州の場合、物価上昇に応じて改定されることになっており、毎年4月1日に発表、10月1日より適用になります。物価が上がれば、最低賃金も上がる制度になっています。

でも元々の賃金レベルがねえ、、、
(ですよね)

世界的にどんどん貧富の格差が広がっています。アメリカでは最低賃金を15ドルに引き上げろという要求運動が広がっており、その波はカナダにも波及しています。

統計上使われる貧困の定義の一つとして、1世帯あたり両親と16歳以下の子供二人の場合、税引き後の世帯可処分所得が年35600ドル(約300万円相当)以下という設定があります。この金額を税前で考えると年45000ドルくらいでしょうか。夫婦共稼ぎで年間就労時間を父1750時間、母1250時間とすると、時給15ドルくらいないと、この年間世帯収入になりません。貧困を抜け出すレベルとして、最低賃金15ドルというのは、それなりに根拠があるようですよ。

あれ!このあたりでもう今月分のスペースがなくなってしまいました。労働時間、休暇やインターンのことも書きたかったのですが、、、じゃ、次回ということで(おいおい!)

そうそう、今年の抱負!(え、またそこ?)

白ふくろうの今年の抱負は、このコラムの原稿をうまく仕上げることにしましょうかね。



whiteowl

白ふくろう

1992年音響映像メーカー駐在員として渡加。8年の駐在の後、日系物流会社に転職、休眠会社を実業会社へ再生再建。2007年より日系企業団体事務局勤務、海外子女教育・日本語教育にも関心が高い。2009年より、ほぼ毎日トロントやカナダのニュースをブログ(カナダはいいぞ~。トロントはもっといいぞ~)で配信している。