白ふくろうのネタ探し #3 労働基準法が変わる!? (2) 労働時間、休暇、インターン

第3回 オンタリオの労働基準法が変わる!? その2 『労働時間、休暇、インターン』

今月は立春!もう春ですよ!

と言っても、まったく実感がわかないですよね。立春は四季がある日本の二十四節気のひとつですからね。トロントで春を感じるにはあと2ヶ月はかかりますね。白ふくろうは、冬の間エサを探すのが難しくてハラペコです。でも、なぜか体重は増えているんです。不思議ですわ。巣穴に篭って、オーディオいじり、レコード鑑賞、読書にかまけているからでしょうね。。

今回も労働基準法の続きでしたね。冬籠りしていてうっかり忘れるところでした。

今回の最初は労働時間です。

現在のオンタリオ州のEmployment Standard Act, 2000(ESA)は最高労働時間を原則一日8時間、週48時間と規定しています。契約で一日7時間、週5日と定められている場合、週35時間が所定労働時間となります。35時間を超える部分について、日本的には残業となり通常割増がつきますが、ESAの規定では44時間までは割増(通常時給の1.5倍)がつきません。週の労働時間が48時間と制限されているので、残業割増がつくのは4時間だけとなります。

現在これが見直しの対象になっており、労働時間に見合ったものにするために、割増賃金対象時間を44時間以上から40時間以上に引き下げることが検討されています。
そうそう、労働時間と最低賃金について、数ヶ月前こんな新聞記事を見ました。?

カナダに移民してきたばかりで英語がまだできない女性が幸運にも職を得ました。しかし、提示された時給は最低賃金を大きく下回るもの(8ドルくらい)。もちろん、正式な契約書はなし。労働時間は、一日10時間ほど。それでも本人は英語もできないし、仕事がないよりまし、と働き始めたそうです。

初めての給与をもらうと、提示された時給×働いた時間相当の金額。本人は、一応満足。しかし、同封されている賃金明細がちょっと変?時給は法定最低賃金となっており、労働時間が短縮されて記載してあったそうです。どうやら、支給金額を法定最低賃金で割って、労働時間を調整したようです。まさに、ESAの違法隠し。

皆さんも、こんな経験していませんか。もらった賃金明細をよ~く見てみてください。

次は休暇

カナダにいると、日本の祝日の多さを感じますよね。現在日本の祝日は16日あり、先進国最多だそうです。ただ、今年は4つの祝日が土曜日に重なり、振替休日にもならずちょっと損した気分の年だそうですよ。

オンタリオ州のESAでは、祝日も含め、様々な休暇を規定しています。

◎祝日Public Holidays―オンタリオ州には年間9日の祝日があります。加えてESA上では祝日としていない8月第一月曜日シビックホリデーも祝日としている場合が多く、通常年間10日と考えられています。さらに、オンタリオ州では祝日となっていない11月11日リメンバランス・デーも祝日にしようという動きがあるようですね。

◎有給休暇Paid Vacation―ESAは、12ヶ月の勤続ごとに、10日の有給休暇を与えています。企業によっては、勤続年数によって、10日以上の有給を与えている場合が多いですが、ESAの規定ではありません。逆に言えば、長く勤続している人に対して、10日以上の有給休暇を与えなくても違法ではないということです。今回の改定論議で、この10日を15日に増やそうという案が出ています。ただ、全員に対してか、5年から8年以上の長期勤続者だけにするのかがオプションに上がっています。

この有給休暇、実は、5日連続で取るのが原則なんですよ。基本的に1週間連続で休みなさいというもので、多くは夏1週間、冬1週間の休暇を取るか、どちらかでまとめて2週間取るか、となっているようです。

◎病欠休暇Sick Days―ESAでは、病欠休暇を与えることを規定していませんが、多くの企業ではこの休暇制度を導入しています。今回の改定では、この休暇をESA法定休暇にするかどうか、そして法定化する場合にはどのような条件とするかが検討されています。

その他、個人的緊急休暇、産休・育児休暇、家族介護休暇、家族看護休暇、重篤病気子供看護休暇、犯罪による子供の死亡、行方不明のための休暇、臓器提供休暇、軍役休暇なども検討されているそうです。

最後は、インターンについて

ESAでは、インターンをあくまでも訓練と定義しています。その条件として、1)職業訓練学校と同等の訓練であること、2)個人にとって利益となる訓練であること、3)訓練を提供している法人の従業員として見られないこと、4)訓練を提供している法人の従業員になる権利を与えるものではないこと、5)訓練中は、報酬がないこと

こうした条件に対して雇用主側からも不都合が上がっており、これらの条件を撤廃、もしくは申請手続きと認可性にするオプションが検討されるようです。

こうした条件は働く側にとっては良いですが、まずは雇ってもらわなければこうした恩恵は受けられません。次回は、失業率と就職活動について考えてみましょうか。



whiteowl

白ふくろう

1992年音響映像メーカー駐在員として渡加。8年の駐在の後、日系物流会社に転職、休眠会社を実業会社へ再生再建。2007年より日系企業団体事務局勤務、海外子女教育・日本語教育にも関心が高い。2009年より、ほぼ毎日トロントやカナダのニュースをブログ(カナダはいいぞ~。トロントはもっといいぞ~)で配信している。