白ふくろうのネタ探し #7 (変更)レクリエーショナル・マリファナ合法化は本当に必要!?

(変更)レクリエーショナル・マリファナ合法化は本当に必要!?

前回の最後に「次回は地下鉄のお話でもしましょうか」とお約束しましたが、なかなか進まない地下鉄のお話よりも、この話題の方が興味があるのではと白ふくろうが勝手に考え、ネタを変更しました。地下鉄のお話も歴史を知るとなかなか面白いのですが、このネタはトロントの地下鉄計画にもうすこし進展が見えてからご紹介します。

さて、現政権の党首トルドー首相は、2015年総選挙公約の一つとして、レクリエーショナル・マリファナの合法化を上げていました。3月に発表になった連邦政府予算でその公約実現を発表しました。詳細はこれから様々な意見を聞いた上で決めていくというレベルの発表でしたが、合法化施行予定は2018年7月1日となっています。

カナダでは、既に医療用マリファナが2001年より合法化されており、癌など痛みを伴う症状の緩和のために医師の処方箋があれば合法的に認定マリファナ製造販売元から購入し、服用することが出来ます。

しかし、今回のレクリエーショナル・マリファナ合法化は、その目的がまったく違います。

現在、処方箋の無い人はマリファナの栽培、所持、販売、購入、すべて違法となり、もちろん認可されていない業者が栽培し、販売することもできません。しかし、マリファナ犯罪にまつわるニュースが多いと思いませんか。

実は、カナダはマリファナ大国なんです。

カナダは、アメリカと裏世界の取引でも相互依存が強く、アメリカからカナダへ銃とコカイン、ヘロインが入ってきます。一方、カナダからアメリカへ大麻と違法薬物が流れていると言われています。

トロントから北80kmほどにあるBarrie市の南、ハイウェイ400の横にカナダ大手ビールメーカーの一つMolsonのビール工場がありました。工場閉鎖後、その土地、施設は売却され、周囲の住民もその後、その施設内で何が行われているのか知る人はいませんでした。

2004年1月10日、その施設に警察が立ち入りそこで発見したものはなんと栽培されている2000本以上の大麻。そこでつくられたマリファナから、年間8ミリオン以上の収益を上げていたそうです。

今回の発表で以下の概要が提示されました。
〇所持使用年齢 19歳以上(ただし、州が独自に決定できる)
〇所持量 一日2.5グラム(生、乾燥ともに)
〇栽培量 一人4苗まで
〇刑罰 規制年齢以下への販売は厳罰、運転中の使用禁止、合法化最大の理由は、未成年への波及を最小限にすること。

現在、違法マリファナが裏のルートで流通しており未成年にも広がっているとのこと。これを合法化することで、生産、販売ルートを見える形にし違反するところだけを規制、監視することで、未成年への波及を防ぐと考えたようです。

マリファナをなぜ吸いたがるのか。

白ふくろうはたばこも吸いませんし、もちろんマリファナなど経験したことがないのでわかりませんが、様々な記事、資料を読んでも結局のところよくわかっていないというのが現時点での結論のようです。

ただ、一般的に言われているのは①集中力が高まる、②意欲が高揚する、③思考・知覚が敏感になる、④中毒性が高くない、⑤効果が短時間で消える、などと言われているようですが、一方で、大量に摂取すると幻覚を見ることもあるとする資料もあります。

また、最大の危険は、脳が成長している未成年の場合、常用すると性格、思考力・判断力、推論能力などに影響が出ると言われており、依存症になる確率も高くなるとのこと。妊婦さんの場合には、お腹の赤ちゃんの脳の発達に影響が出るとのこと。

合法化に対する問題点は何でしょうか。

ざっと見ただけでも、①刑法―未成年への販売、法定量以上の栽培、所持などに対して、どんな刑罰と罪状を適用するか、②たばこ法―広告販売、喫煙規制などについて、たばこ法に準ずるか否か、③健康安全法―職場での使用、服用ドライバーなどの業務禁止、職場環境への影響、④人権法―マリファナの所持、使用、所持などについての調査権とプライバシー、⑤従業員ベネフィット・保険―マリファナによる健康被害とその治療を保険カバーするか否か、⑥出入国管理法―トラックドライバーなどが国境を越えてマリファナを所持、使用した場合の対応、などなど。

これから1年後に迫る合法化に向けて、様々な議論が行われ詳細が決定されていくのでしょうが、白ふくろうとしては非常に心配しています。レクリエーショナル・マリファナ合法化は米国で進んでおり、先頭にたって合法化したコロラド州では、マリファナキャンディーを子供が食べてしまい、救急搬送されるケースが増えた、ペットが食べて死亡したなどの問題が出ているようです。未成年への波及を最小限にするのが目的であれば、そこを強化すればよいだけのように思うのですが、みなさんどう考えますか。



whiteowl

白ふくろう

1992年音響映像メーカー駐在員として渡加。8年の駐在の後、日系物流会社に転職、休眠会社を実業会社へ再生再建。2007年より日系企業団体事務局勤務、海外子女教育・日本語教育にも関心が高い。2009年より、ほぼ毎日トロントやカナダのニュースをブログ(カナダはいいぞ~。トロントはもっといいぞ~)で配信している。