白ふくろうのネタ探し #11 カナダはやっぱり多言語国家!?

カナダはやっぱり多言語国家!?

カナダは、移民を積極的に受け入れている国であることは周知の事実。トロントは、人種のモザイクとも言われ、多くの国から来た人たちがそれぞれのアイデンティティーを保ちながら、そしてお互いを尊重しながら共生しています。世界平和のモデルではないかと白ふくろうは思っています。

カナダでは国勢調査を5年毎に行っており、直近では2016年に行われました。その結果が様々な側面から集計され発表されています。その中で今回は言語についてご紹介します。

カナダの公式言語が英語とフランス語であることはご存じでしょう。永住権や市民権を取得する要件にある言語能力ではこのどちらかの言語の能力が問われます。ですから、市民権や永住権を持つ人は英語かフランス語がそれなりにできるはずですよね。

今回の調査によると、英語もしくはフランス語を母語Mother Tongueとする人は全人口の78.9%。2001年82.4%、2011年80.2%であり、下がっているそうです。

もっともこれは母語という前提で、話せるというレベルでは93.4%。そして、英語もフランス語も話せるという英仏バイリンガルの人は17.9%。これはこれまで最高だった2001年の17.7%を超す最高値だそうです。英仏バイリンガルの人は増えているということですね。外国語習得が苦手な白ふくろうとしては誠にうらやましい。

ただ、フランス語を母語とする人は減っているのだそうです。今回の調査では21.4%となっており前回の22.0%から下がっています。英仏バイリンガルが増えて、フランス語母語の人が減っているということは、英語を主言語とする人がフランス語を習得しているということでしょうか。

英語、フランス語以外を母語とする人の割合は、2011年21.3%から2016年22.9%に増加しています。
移民言語Immigrant Languagesは、英仏による植民地化の後に移民した人の言語で英語、フランス語以外のものと定義されており、先住民言語は含まれません。

カナダの人口増を支えているのが移民となっている現状、その言語もどんどん変化しているようです。2016年調査では、英仏以外の言語を母語とする人は770万人以上、全人口の22.3%となっており、730万人以上がその言語を家庭で話しているそうです。

主な移民言語とそれを母語とする人の数は、マンダリン64万人、カントン59万人、パンジャビ57万人、スパニッシュ55万人、タガログ52万人、アラビック51万人となっています。トロントで生活している感覚からすると、もっと中国系の言語が多いような感じがしますが、全国レベルでみるとこんなものなのですね。一方、中国系言語以外が思いのほか、多いことに気が付きます。

こうした言語の中で2011年から2016年にかけて急激に増えたのが、タガログ+35%、アラビック+30%となっており、その他、ペルシアン+27%、ヒンディー+26%となっているそうです。そうした国々からの移民が増えているという証拠でしょうね。

一方で欧州系言語を家庭で話す人の割合は減っているようです。イタリア語-11%、ポーランド語-5.5%、ドイツ語-3.3%、ギリシャ語-2.3%となっています。人口が増加している中での比率ですので、必ずしも人が減っているとはなりませんが、それでもやはり減少傾向なのでしょうね。

地域的には、移民言語はやはり移民が集まる大都市圏に集中しているようでオンタリオ州35万人、BC州、アルバータ州など西部諸州41万人となっています。ただ、人数は少ないにしてもアトランティック諸州や北部の準州などでも30%近い増加率を示しており、カナダ全土で増えていると見ていいのかもしれません。都市別に見ると移民言語を母語とする人の35%がトロント、14%がバンクーバー、13%がモントリオールとなっており、全体の60%以上がこの3都市に集中しています。しかし、地区・都市によって、主な移民言語が異なるのも面白い特徴です。モントリオールやオタワ地区ではアラビック、カルガリー・エドモントンでは、タガログ、パンジャビ、カントン。そしてトロント、バンクーバーでは、カントン、マンダリン、パンジャビが主な移民言語となっています。移民する都市の移民構成が見えるようです。

最後に、先住民族言語について。

2016年調査で先住民族言語を家庭で話す人は約23万人。先住民言語を母語とする人は21万人となっており、この微妙な差が気になります。どうやら0歳から14歳の子供たちが先住民言語を第二言語として勉強し習得して家庭で使えるようになっているようです。推測するに、先住民言語しか話せないおじいちゃん、おばあちゃんとの家庭内会話のために継承言語として維持している成果ではないでしょうか。とても大切なことだと思います。ただ、先住民言語も多数あり、中には話せる人が少なくなり消えゆく言語もあるようです。

白ふくろうはカナダに住み着いて26年目。未だに英語が不十分、そこに来て日本語も怪しくなっているという二重苦!なんとかせにゃ。



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白ふくろう

1992年音響映像メーカー駐在員として渡加。8年の駐在の後、日系物流会社に転職、休眠会社を実業会社へ再生再建。2007年より日系企業団体事務局勤務、海外子女教育・日本語教育にも関心が高い。2009年より、ほぼ毎日トロントやカナダのニュースをブログ(カナダはいいぞ~。トロントはもっといいぞ~)で配信している。

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