ルアー屋さんのオンタリオ釣り日記 第31回

釣具屋さんにズラ~~~っと、陳列されているルアー達。
釣りをしない方からしてみたら、『何でこんなに沢山種類があるの?』って、不思議になっちゃいますよね。(笑)
長年に渡る人と魚の知恵比べの結晶とでも言ったらいいのでしょうか。そのあくなき探究心が、このような星の数ほどのルアーを誕生させてきたんだと思います。
そういう僕もルアー作りという道に入って26年。アマチュア時代も含めると33年間に渡って、ルアーを作り続けています。
どうやったらもっと魚が釣れるルアーを作れるのか?無機質の素材にどうやったら命を宿す事ができるのか?本当に奥深い世界であります。
今月の釣り日記ではそんなルアー誕生の起源について迫ってみましょう。

 
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ルアー誕生の起源は諸説ありますが、一番有名な話は、湖上でランチを食べようとした人物が誤ってスプーンを湖に落とし、キラキラと沈んで行くスプーンに鱒が食らいついたのをヒントにしてルアーの原型が誕生したと言われています。
そんな偶然を経て誕生したのがスプーンと言われるルアー。
その名の通り、食事用スプーンの柄を切り取り、糸を結ぶ穴と針を付けたシンプルなルアーです。
ぱっと見は『ホントにこんな金属片で釣れるの?』って感じで不思議になりますが、これを水中で泳がせてみると、あら不思議。
タダの金属片がまるで命を宿したかのようにヒラヒラキラキラと泳いでくる姿はまさに小魚のようです。
非常に原始的なルアーですが、今でも良く釣れるルアーで、特にトラウトやサーモンやパイク狙いなどで良く用いられています。

そして、スプーンと同じく長い歴史を持つのがスピナーというルアー。
このルアーもスプーンと同じく金属製のルアーですが、金属片にアールを付けただけのスプーンとは異なり、スピナーはその名の通り金属ブレードがグルグルと高速スピンして魚を誘うルアーです。
金属板がグルグル回っている摩訶不思議な動きのこのルアーが、魚達に一体何に見えているかはさっぱり分かりませんが(笑)、これまた良く釣れるんですよね~。
このルアーも、トラウトやサーモンやパイク狙いなどで良く用いられています。

一説によるとスプーンは1800年代半ばに生まれたとする説が有力ですが(スピナーは不明)、1800年代半ばと言えばまだ本格的にプラスチックが登場する前で、当時の人達は手に入る金属素材でどうやったら魚をだまくらかせるか考えたんでしょうか。
そんな歴史や当時の人達に想いを馳せるととても面白くもありますね。
そして、そんな150年以上昔に考案されたルアー達が今でも現役で魚を誘い続けているというのは本当に凄い事だと思います。

ただの金属片が命を宿した瞬間、狂ったように食いついてくる魚達。
まさにルアーフィッシングの醍醐味ですね!!


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lurecaevers-fishing-diary-nishine西根博司(にしね ひろし)
鳥取出身。ルアーフィッシング歴33年。プロルアービルダー歴26年。カナダ歴18年。寝ても覚めてもルアー作りと魚釣りのことばかり考えている典型的な釣りバカ人間。



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