第一回 カナダに恋して、 トロントで母になりました。|カナダの出産・育児体験インタビュー『ママ友トーク』

 初めてカナダを訪れたのは高校生の時。「絶対にカナダ人と結婚して、カナダにお嫁に来る!」と決めた少女はトロントで二児の母となった。

 国際結婚、トロントでの妊娠・出産を経験し、かねてから目標だったカレッジ進学に向けて新たなチャレンジを始めたママ友Sさんに話を伺った。


Layla(以下 L): ご主人とはどのように出会ったのですか?

S:  職場の歓迎会です。カナダから新人さんが来るよと聞いて楽しみにしていたのですが、私が到着したときにはすっかり酔っ払っていて、ソファでグーグー寝ている彼を紹介されたのが初対面でした(笑)。

L:  初対面が寝顔!面白い出会いですね。カナダにはいつ移住されましたか?

S:  2011年に渡加後、入籍や結婚式を経て落ち着いた頃に現地企業で働き始めました。日本では仕事で英語を使うホテルや英会話学校に勤務した経験があり、カナダは留学や旅行で何度も訪れていましたが、やはり当初は苦労することもありました。その後、2015年3月に長男、2017年12月に次男を出産して、今は子育てに追われる毎日です。

L:  ニュージーランドなどにも留学経験があり英語も堪能なSさんですが、やはり海外で初めての妊娠出産となると不安も大きかったのでは?

S:  そうですね。まずこちらではウルトラサウンドの回数も日本より少なく、基本は出産までに3回(※)、私は婦人科疾患があったので多めでしたが、それでも5回ほどでした。ドクターを信頼していたので、カナダ流に身を委ねよう!と決めました。(※検査内容や回数は医師の判断により変わる場合があります)

 専門用語は難しく初見の単語が多かったので、辞書で調べてノートにまとめたり、詳しい説明がある時は夫に同行してもらったりしました。カナダは無痛分娩が主流で、特に問題なければ産後24時間で退院です。長男の時は、陣痛から進みが早くて麻酔が間に合わず自然分娩になりました。新生児黄疸のためもう一泊しましたが、悲しくなるほど残念な病院食で、むしろ早く帰宅したかったです(笑)。

次男誕生

L:  海外出産あるあるですね。そしてご主人は次男くん誕生にあわせて9ヶ月の育児休暇を取得されたとか!日本では考えられない長さですね。

S:  職業やそれぞれの状況にもよるとは思いますが、カナダでは男性の育休取得は決して珍しくありません。我が家は長い方かと思いますが、親戚や友人にはパパが1年の育休を取得した人もチラホラいますよ。

L:  参考までに、2016年の男性の育休取得率ですが厚生労働省とStatistics Canadaの資料を比較すると、カナダが27.1%なのに対して日本は3.16%と桁が違いますね…。加えてカナダでは男性も比較的仕事が終わるのが早く、16時や17時には仕事を終えてデイケアに子供を迎えに行くパパさんも多いので、育休を終えても家事や子育てに時間を使える働き方が前提としてあるのかなと個人的には感じました。

S:  彼の職場も福利厚生が充実していて帰宅も早いですし、育休中もお給料の九割近くが支給されるので本当にありがたい環境でした。おかげで昨年6月~11月まで半年近く日本に里帰りすることができました。

 長期の滞在だったので、国内旅行はもちろん、結婚でタイに移住した友達を訪ねたり、カンボジアまで足を伸ばしたりと、私達夫婦も子ども達も色々な経験をすることができました。ただ、日本の猛暑だけはきつかったです!(笑)。

銀座にて

タイの線路上に出現するマーケット

カンボジア遺跡巡り

L:  日本では3歳の長男くんが幼稚園に通われたそうですが、カナダと日本の子育ての違いなど、どんな事が印象に残っていますか?

S:  日本の子ども達は自分の身の回りの事もご挨拶も上手に出来て、お行儀も良くて本当に感心しました。長男は集団生活も初めてで、日本語もネイティブでもないので仕方ないとは思いましたが、当初はちょっと落ち込みましたね。

 カナダのお母さん達は、良くも悪くもおおらかで適当(笑)。毎日のお弁当作りも料理が好きな私でさえなかなか大変でした。日本のお母さん達は何でも丁寧できちんとしていてすごいですね。

 体調不良で運動会に参加出来なかったのは残念でしたが、旅行したり、花火大会やお祭りなど日本ならではの行事に参加できて、息子達も楽しかったようです。

L:  本当に貴重な経験でしたね。家事に子育てに、趣味のズンバも再開されて大忙しのSさんですが、今はカレッジへの進学を目指して勉強中とのことですが、今後について教えてください。

S:  次男も1歳を過ぎて手がかかるようになり、長男のキンダー探しや習い事の手続きや仕事へのアプライなど課題も山積みです。

 正直考えがまとまらない程バタバタな毎日ですが、まずは昨年の長期帰国で叶わなかったカレッジ進学を目標に据えました。イライラすることもありますが、夫も家事育児に積極的で、家族で過ごす時間も多いので、何とか気持ちの余裕も持てているかなと感じます。

 つい最近も子ども達が立て続けに発熱したりと、これからどうなることやら…という感じですが、ひとつひとつ頑張っていきたいと思っています。

L:  自分らしい選択を応援してくれる家族とカナダの環境に感謝ですね。ありがとうございました!

Layla

 2018年春よりトロントへ。初めての海外生活はもの珍しく面白いことばかり。カナダ新参者目線で子育てやダウンタウンの生活について綴ります。犬猫と紅茶大好きアラフォーママ、趣味は料理とピラティス。