第2回 カナダに恋して、 トロントで母になりました。|カナダの出産・育児体験インタビュー『ママ友トーク』

 国際結婚し、赤ちゃんを授かったママ達の前には、これまでになく多様な選択肢が広がります。

 日本で里帰り出産をするか、カナダで産むか、あるいはパートナーの母国へ移住するか。そして子供が産まれてからも、待ったなしの子育てに追われる中、よりよい環境を探したり、教育について頭を悩ませたり、ママ自身のキャリアを模索したり。パートナーや両親と意見が衝突することも、ストレスを感じることも多く、何が正解か分からない難しさもあるでしょう。

 この冬出産したばかりのママ友Yさんに、初めての出産までの道のりと、これからの展望について伺いました。


Layla(以下L): まずはご出産おめでとうございます!今は毎日どんな生活ですか?

Y: ありがとうございます。2月末に男の子を出産し、もうすぐ4ヶ月です。一言で言うなら可愛さが爆発しています(笑)。最近は夕方から夜に掛けてのぐずりがひどくて、夫と交代であやしても中々寝てくれずギャン泣きで疲労困憊な時もありますが、ちょっとずつムチムチしてきて元気に育ってくれているので嬉しく思います。

L: ご夫婦で相談して、カナダでの出産を選択されたそうですね。

Y: 妊娠が分かってからまず彼と話し合ったのが、トロント・日本どちらで出産するかについてです。私達は普段からほとんど喧嘩をしないのですが、これに関しては珍しく夫婦喧嘩になりました。

 里帰り出産最大のメリットは、実家でゆっくり過ごせること。なかなかトロントに来られない両親も長く孫と一緒に過ごせますし、病院にもかかりやすく、便利なベビーグッズも沢山。夫も育休を兼ねて長く日本に滞在できます。

 デメリットは、産前産後どうしても夫と離れる時間が増えてしまうことですね。それに、納得いく病院で実家も近く、さらに無痛分娩でとなると、費用が高額になりますし、生活費もかさみます。

 日本は何かあったときすぐ病院にもかかりやすいですし、私は帰りたい気持ちもありました。便利な生活を謳歌できるし、出産もホテルのような病室で、カナダではあり得ない豪華な入院食が出てくるなんて魅力的で(笑)。

 つわりもある中で話し合いも平行線で、好きにしていいという割にカナダで産んで欲しそうな夫にイライラしたりもしましたが、最終的には彼と子供が長く一緒に過ごせる事を優先して、母に産後1ヶ月ほど来てもらいトロントで出産することに決めました。

L: 出産を控えたご夫婦がまず悩むところですよね。実際トロントでのご出産はいかがでしたか?

Y: 夜中に陣痛が来て、朝には産まれていたので、初産にしてはかなりの安産でした。陣痛は死ぬほど痛くて苦しかったのですが、夫がずっとそばにいて励ましてくれて安心して出産に臨めたのでやはりトロントでの出産にして良かった!と思いました。ただ、私の産後の体調回復が思わしくなく、カナダでの出産ではめずらしいことですが、入院が数日間に長引いたんです。これは予想外でしたね。

L: それは大変でしたね。産後、ご主人の様子はいかがでしたか?

Y: 出産直後から彼が1ヶ月の育休を取ったので、色々と助かりました。私は双子も完母でいけると助産師さんに太鼓判を押されるくらい母乳の出が良くて、水分摂取まで控えるよう指示される程でしたが、最初息子は飲む力が弱くてむせたり嫌がったりで、なかなか授乳がうまくいかなかったんです。彼も哺乳瓶を使って私と交代で面倒をみてくれました。哺乳瓶すら拒否、でもお腹は空いてギャン泣き、それが朝まで…なんて時もあって、最初は二人してげっそり(笑)。

 Breastfeeding clinicにも何度か通いましたが、夫も付き添って息子の状況を共有してくれました。

L: おむつ換えや授乳を手伝うだけでなく、楽しいことも大変なことも一緒に経験できるのは、身近にいてこそですよね。さすがカナディアンパパ!

Y: 入院中の食事にげんなりしていた私に、おにぎりを作ってきてくれたり、本当に私にはもったいないほど素敵な旦那様です(笑)!出会いはワーホリ中だったのですが、初デートで「ラーメン食べに行きましょう」と言われたんです。

L: ラーメンですか?!お茶とかランチじゃなくて?

Y: と、思いますよね(笑)。私も、「えっ?!」と思いましたが、ラーメンなら話が弾まなくても直ぐ帰れば気にならないしまあいいか~と。

L: でも、いきなり飲みに誘われるより安心ですよね。それに面白い!(笑)。

Y: とてもフィーリングが合うし、難しい事に直面しても彼がいれば大丈夫!と心から思えます。

L: 今は赤ちゃんのお世話が日々の課題かと思いますが、成長して行くにつれまた話し合って決めなくてはいけないことが沢山出てきますね。

Y: そうですね。実は私達は、今後の生活の拠点をトロント・日本どちらに置くか、結婚する前から明確には決めていなかったんです。

 私は便利で快適な日本も好きですし、仕事も好きでしたし、出来れば取りたいと考えていた資格もありました。彼は彼で日本語にも興味があり、日本に移住するとなると語学学校に通いたいのですが、そうすると一定期間私がメインで働いて生計を立てる事になります。

 トロントでずっと暮らすとすると、彼は私にも学校に通ったり、やりがいのある仕事を見つけたりして、できるだけ外の世界ともふれ合って生きて欲しいと考えていて、でもそれにはまだ息子も小さすぎますし…先のことはぼんやりとしか考えていなかったのですが、結婚して早くに息子を授かったので、また状況もガラリと変わりました。まだまだ手もかかるし、すぐには色々決められないし、動けないですね。

 バイリンガル教育にしても、日本語・英語、どちらに軸足を置いた教育をするのか、そのためにはどんな環境が最適なのか、彼とも話し合っているところです。ただ、今すぐできることは少ないのですが、時間があるのはラッキーと考えて、あっという間のベビーの可愛さを存分に味わって楽しみたいと思っています!

L: 息子さんが産まれて、大変なこと、楽しいこと、素晴らしいことがこれから沢山あると思いますが、優しいご主人と一緒なら安心ですね。ありがとうございました!

Layla

 2018年春よりトロントへ。初めての海外生活はもの珍しく面白いことばかり。カナダ新参者目線で子育てやダウンタウンの生活について綴ります。犬猫と紅茶大好きアラフォーママ、趣味は料理とピラティス。