MIRAY’S STORY #03

mirays-story-03-03はじめまして、シンガー・ソングライターのMIRAYです!2013年にインディーズでデビューしEPをリリース、現在トロントを拠点にしています。日系社会においては2006年のJCCC紅白歌合戦に出演以来、新企会、Matsuri Festivalなど多方面で活動しています。以前何回かTorjaにアーティスト紹介で載せて頂いたのですが、今回は人生初の連載コラムでミレイの音楽だけではなく、日本からカナダへの道のりやニューヨークでの修行道中など盛りだくさんお話したいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

Chapter 3 NYでのインターン

先月に続いてNYでのインターン修行道中をお話しします。
さて、さっそく始まったインターンシップ。まず通ったのはソニーでした。かなり厳重な警備が印象の立派なソニープラザビル。クリエイティブ部署では様々なレーベルのCDジャケット、ウェブ、広告などアーティスト別に担当が決まっていて私はそのアートディレクターさんのアシスタントデザイナーとして働きました。特に私の事を妹のように可愛がってくれたのが唯一の日本人アートディレクターの中鉢ふさこさん、通称ふーこさん*。今でもミレイの憧れの人です。彼女はビヨンセ、シアラ、マイケル・ジャクソンなどの超大物アーティストの担当をしています。めっちゃカッコイイ人です!

彼女と初めて行ったロケは、とあるヒップホップアーティストのジャケット撮影でした。殆ど見学と思いきや、撮影に必要な小道具が届いてないというハプニングから、急ぎでそのアイテム一つ一つを探して持ってくるという大役を頼まれ、まだこの街に慣れない自分でしたがとりあえず「No Problem!」と言って地図を片手に宝探しのように街をさまよいました。真夏の中、一日中汗だくになって走り回った結果無事全ての小道具を集め撮影終了。一気に街のナビゲーションに詳しくなりました(笑)。でもこんなのここではあるあるなんでしょうね。他のインターン先でもデザイナーのアパート1件ずつ地下鉄でまわって秋服を回収するのを頼まれ、蒸し暑い天気の中大量の衣類を体に背負いながら与えられた制限時間内に戻って来るのはさすがにキツかったっす。熱中症になりそうで「なんでデザインやらしてくれないんだー!」と若干逆ギレしそうになりました。でもこれがニューヨークのインターン。

アートディレクターふーこさんが手がけたアーティスト

アートディレクターふーこさんが手がけたアーティスト

ロケ中のミレイとふーこさん

ロケ中のミレイとふーこさん

そんな中一番興奮したのがあのマイケル・ジャクソンの新しいアルバムの制作プロジェクトに加われたことです。マイケル死去後のアルバムはふーこさんら皆かなり慎重に手掛けていました。しかも当時このプロジェクトはトップシークレットで友達や家族にも言えない状況。自分は割と地味な作業でしたがコレクターが喜ぶ付録のデザインなどを手伝いました。それ以外にもサンタナやシャキーラ、ジャスミン・サリヴァンなど他の部署のアートディレクターともお仕事が出来、大学生の自分にとって本当に貴重な経験が出来ました。

そして大学卒業後ここでミレイにとって大きな転機が起きたのです。就活の最中、ニューヨークは競争率が高いのであえてアポなしでポートフォリオ片手にあらゆるデザインスタジオに殴り込み、運良ければその場で面接をしてくれました。ある時ふーこさんに就活の相談に訪れた際、自作の曲を聴いてもらったら彼女は、「これすごく良いじゃない!あなた才能あるわよ。就活止めて音楽やりなさいよ!デザインなんていつからやっても良いんだから!もっと自分に正直になりなさいよ!」とサラっと言われた言葉に凄く納得してしまったのです。「仕事」と「passion」は別物という固定観念がどこかにあったのかもしれません。そして他の卒業生の様に早く会社に就職しなきゃと比べて焦っていたのかも。そうではなく自分の望むキャリヤを自分らしいライフスタイルに合わせて仕事を選べばいいんだ!とそこで気づいたのです。

以来、フルタイムの仕事のオファーを断り、フリーランスでデザインをしながらシンガーソングライターとして活動し始めたのです。恐らくあのインターンシップがなければ、この様な展開にはなっていなかったかもしれませんね。

話変わって今月はカナダに移民して14周年となります!本当にあっと言う間です。次回は日本人ならきっと分かる、引っ越した頃のカナダのカルチャーショックなどお話をして行きたいと思います。

*因みにふーこさん、一昨年「Heaps Magazine」というニューヨークで活動する日本人を中心としたネットマガジンアプリを始めました。めっちゃオススメです。
www.heapsmag.com


mirays-story-01-03Miray
神奈川県鎌倉出身、親戚にグラミー賞受賞者を持つ音楽家族の元、幼少からドラムとタップダンスを始める。カナダ移住後ジャズやロックバンドでドラムを演奏、吹奏楽部でクラリネットを演奏。 15歳で初めてソロボーカルの舞台を経験。ヨーク/シェリダン大学デザイン科専攻卒。在学中にジャズ、ゴスペルコーラス、R&Bバンドに所属。現在デザイナー&シンガー・ソングライターとして活動中。世界的ドラマーのレニー・ホワイトにも曲を絶賛される。ボニー・ピンクやホリー・コールなどのジュノ賞ノミネートプロデューサー:マーク・ロジャーズと共に新曲作成中。
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