MIRAY’S STORY #33 「ヨーロッパの旅(その3)」

Chapter 33 「ヨーロッパの旅(その3)」

こんにちは、シンガー・ソングライターのミレイです!2013年にインディーズでデビューしEPをリリース、現在トロントを拠点にしています。日系社会においては2006年のJCCC紅白歌合戦に出演以来、新企会、Matsuri Festivalなど多方面で活動しています。連載コラムでは私の音楽だけではなく、日本からカナダへの道のりやニューヨークでの修行道中など盛りだくさんお話したいと思います。


こんにちは!いやぁ今年はあっという間すぎる夏でしたね。雨ばかりで気づけば秋になっていました。私はヨーロッパに行った2週間が唯一「夏」を感じたように思えます。さて、今回は以前のウィーンとスイスのアルプスに続いてスイスのモントルーで行われたモントルー・ジャズフェスティバルについてです!

モントルーに向かう朝、私たちはとある田舎町の奥の山上の宿に泊まっていました。観光客が少なく、地元の人たちが行くような場所でその老舗のロッジの目の前ではエメラルドの池が眺められ、とても神秘的な場所で心が洗われるよう。早朝に聞こえてくるのは牛の鳴き声と首についてる大きな鈴の音。なんとも素朴で平和を感じさせます。窓を覗くと牛たちが池の新鮮な水を飲みに来ていました。まさに癒しですね。麓に向かい、モントルー行きの電車で出発。若干寄り道しながらも、やっと辿り着いたフランス語圏。人柄も一気に変わってとっても賑やか!街はフェスティバル一色に染まっていました。

ここで一つ問題に直面。駅に事前に荷物を預けたのですが駅員がどこにも見当たりません。「え?ここ全てセルフサービス?!」と思えるくらいスタッフがいなくて、受付も閉まっていてパニック。自分の下手くそなフランス語で聞いてみても誰も助けてくれず、ドイツ語圏と比べての対応がまるで逆(個人的な感想です)。最後の手段で泊まり先のAirBnBに連絡をすると土曜日の駅は18時に閉まるとの事。マジかー!今まで山登りのリュックだったので着替えや靴など全て次の朝までお預けに(泣)。早くフェスティバルを堪能したかったので慌てて泊まり先にチェックイン。部屋のバルコニーから見渡すレマン湖の景色が半端なく綺麗で一瞬自分がどこにいるか忘れてしまうほど。


フェスティバルは主に湖沿いで行われていて、とにかく見えるのは人人人!!最近これほどの人混みに入る事がなかったので一瞬焦りました。日本の「日曜の竹下通り」って所でしょうか。まず身動きが困難でとりあえず美味しい匂いに誘われながら軒並み揃った屋台を一つ一つあたりました。そして気づけばラーメンを立ち食いしていました(流行っているそうです。笑)。なんとかコンサート会場に向かう際、パークハイアットの入り口で会う約束をしていた「フォープレイ」のハービー・メイソンに鉢合わせ。あの人混みの中で見つけられるとは神業。早速声をかけてみたら向こうもびっくり。「ていうかあと30分でショー始まるのでは?!」と尋ねると「そう。今向かうところ。」と余裕の表情。この人混みに彼も入るのか…そしてハービーに「一緒においでよ」と会場に招待され、席を獲得(ラッキー!)。コンサートは大盛り上がり。入れてよかった!ハービーに感謝です。

他にモントルージャズ主催のコンテストに勝ったアマチュアのシンガーやミュージシャンの枠もあり幅広い層に貢献している様子がわかります。

会場にはスタジアムから小さなクラブなどが幾つかあり、その所々にはモントルージャズの限定グッズ販売やレアなレコードがずらりと並んでいました。私は今年(第51回目)のポスターのデザインがものすごく気に入ったので購入。限定品の中にはモントルージャズフェス限定のライカのカメラなんていう物もあり、自分の口からは「え?すごくない?!」の連呼でした。とにかくオシャレなんですよ。「モントルー・ジャズフェスティバル」というブランド自体が。トロントもこういうのあればいいのに…比べ物にならないのにどうしても比べてしまうミレイです(笑)。

地図やスケジュールを与えられてもとにかく身動きするのが困難で気づけば夜中の2時。でも街は一言でいうと「クラブ状態」。想像してみてください。人混みは耐える事なくあちらこちらがダンスフロア。あらゆるジャンルの音楽が右から左から飛び交い人々はタバコを片手に踊り狂って泥酔状態。芝生で気絶する人も。まるでレーブ。カオスです。もう何が何だか…今朝の癒しはどこに!?でも宿のオーナーさんによると今年は去年と比べて少ないらしい。治安とかの理由でしょうか。これ以上の人って…。

クインシー・ジョーンズ(84)は毎年欠かさずこのフェスティバルに訪れるようで、その夜もバックステージで朝までいたそうです。幾つになっても元気ですね…というか体力半端ない!今回の初モントルー。参りました。父もここで演奏した事は聞いていたけれど実際行ってみて想像を超えたというかなんというか。クレイジーだけどコツを掴めば色々な意味で毎年行く価値あるなと思いました。


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神奈川県鎌倉出身、親戚にグラミー賞受賞者を持つ音楽家族の元、幼少からドラムとタップダンスを始める。カナダ移住後ジャズやロックバンドでドラムを演奏、吹奏楽部でクラリネットを演奏。 15歳で初めてソロボーカルの舞台を経験。ヨーク/シェリダン大学デザイン科専攻卒。在学中にジャズ、ゴスペルコーラス、R&Bバンドに所属。現在デザイナー&シンガー・ソングライターとして活動中。世界的ドラマーのレニー・ホワイトにも曲を絶賛される。ボニー・ピンクやホリー・コールなどのジュノ賞ノミネートプロデューサー:マーク・ロジャーズと共に新曲作成中。
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