フランク・モリツグ氏 戦後カナダにおける日系人の地位向上及び日本文化の促進に寄与した功績がたたえられ、旭日双光章を受章|平成30年秋の外国人叙勲伝達式

フランク・モリツグ氏(左)、伊藤総領事(右)


 1月11日、伊藤恭子・トロント総領事は、外国人叙勲である旭日双光章を認められたフランク・モリツグ氏への叙勲伝達式を行った。今回の受章は、ジャーナリストそして柔道家であるモリツグ氏の長年に渡る活動と貢献に対して日本とカナダの友好関係の促進への寄与が称えられたものだ。当日は家族や親族のほかに長年の友人である著名建築家のレイモンド・モリヤマ氏ら多くのゲストが出席した。

 モリツグ氏はジャーナリストとして日加社会で活動し、また柔道界においても日加両国の親善を深めるため尽力してきた。ジャーナリストとしては、トロント・スターの記者やCBCのラジオ番組ホストなどのほか、ニッケイ・ボイスの出版・編集にも携わり、同誌には現在も寄稿を続けている。
 また、人種差別や人権についての講演活動や執筆活動も続けている。

 さらに、カナダの柔道普及活動に深く貢献したこともよく知られており、カナダ柔道連盟の設立を担い、同連盟の終身名誉会員でもある。1970年にはオンタリオ州パビリオンの副館長として大阪万博博覧会に参加した。

 伝達式では、伊藤総領事より「モリツグ氏のキャリアは長年に渡るもので、人権の擁護者として、カナダの若者への人種差別の危険性を教育し、また柔道家として、カナダの人々に柔道の多大な魅力を伝えました。日本の血を起源に持つカナディアンのモデルとして、日本の価値とその文化をカナダの人々に伝え、日系カナダ・コミュニティがモザイク社会形成の重要な一部なのだとあらためて教えてくれました。モリツグ氏の功績を称え、ここに旭日双光章を授けることができること、大変嬉しく思います」と祝辞が述べられた。続いてモリツグ氏へ旭日双光章が手渡されると、会場は拍手に包まれた。


 賞の授与の後、モリツグ氏は、「この受章に関して本当に驚いていますが、この様な場を設けていただいたことにお礼を申し上げます。受章の理由には、柔道をカナダのスポーツ界で発展させてきたことや、ニッケイ・ボイスを日系カナダ・コミュニティの重要な新聞へ成長させる手助けが出来たことなどがあるかもしれません。しかし私は、ただ柔道とジャーナリズムが好きで活動をし、結果として日加社会に貢献することができました。

奥さまに感謝の言葉を述べるモリツグ氏


 私は常々、伊藤総領事に感銘を受けている多くの人の一人です。伊藤総領事は日系カナダ人の活動に強い関心を持ち、常に自分から関わりを持ってくれております。この様な総領事がこの地にいてくれることは、カナダ人にとっても喜ばしいことだと思います」と受章の喜びに加え、ホストの伊藤領事への感謝が述べられた。

 続いてゲーリー・カワグチ・日系文化会館理事長より祝福の言葉とともに「伊藤総領事と日本政府に対してモリツグ氏のカナダでの功績を認めてくれたことを感謝します」と語られた。また、モリツグ氏の古くからの友人で、カナダで建築家として著名なレイモンド・モリヤマ氏も会場にかけつけ、モリツグ氏を日系カナダ・コミュニティの縁の下の力持ちだと紹介し、同時に日系カナダ・コミュニティとカナダの誇りだととたたえた。

ゲーリー・カワグチ・
日系文化会館理事長

レイモンド・モリヤマ氏

 モリツグ氏の功績と受章を祝福した今回の伝達式。昨年から続く日加修好90周年を迎えた日本とカナダの友好関係も、モリツグ氏らの活動と貢献によって実ってきたものである。カナダにおけるモリツグ氏の功績が認められたことを嬉しく思うと同時に、今後も日系カナダ・コミュニティの活動、更には日本とカナダの未来に注目していきたい。

フランク・モリツグ氏(左)と友人のレイモンド・モリヤマ氏(右)