11月下旬、ついにトロントのMUJIアトリウム店が世界最大規模*を誇るカナダ旗艦店としてリニューアルオープン!|企業研究

*日本・アジアを除く

MUJIカナダ・ バイスプレジデント 岡芹 尚吾氏 インタビュー

 2014年、寒空の中でオープン初日に大行列を生み出しカナダ国内外で大きな話題となった1号店ができてから4年。当時の勢いと人気はとどまることを知らず、現在ではトロントおよび近郊に5店舗、バンクーバーを含むブリティッシュ・コロンビア州に3店舗と現在合計8店舗を出店し、現地の幅広い年齢層の人々から支持を集めている。

 着実に主要な都市と地域に出店を重ね、品揃えやサービスの充実を図ってきた同社だが、2018年に入り初店舗だったアトリウム店の増床リニューアルを決定、ついに今月下旬にアジア以外で世界最大規模を誇るカナダ旗艦店としてオープンする。

 MUJIカナダ・ウォッチャーとしてカナダ初進出から追い続けてきたTORJAでは今回、日本の主要店舗で働き、パリ、ロンドンといったヨーロッパに駐在し、ここ2年間はカナダで加速する出店を支えてきた岡芹氏にインタビューを敢行。世界でも特異なMUJIブームがカナダで生み出されてきた要因と注目のアトリウム店の特徴や魅力に迫る。

MUJIのコンセプト「感じ良いくらし」の提供を実現

 アトリウム店の特徴としては、売り場面積がおよそ1.8万スクエアフィート(500坪)あり、カナダ最大の品揃えと充実になります。その上で、カスタマーサービスの特化と強化、そして商品の販売だけでなく、地域の課題解決や協業といった取り組みを実行していく旗艦店になっていきます。

注目の新サービス

余白を残したデザインが特徴のMUJIの商品を自分でカスタムする「創るたのしみ」

❶お気に入りの写真を商品にプリント


 これまで提供してきた刺繍やラベリングシール、スタンプはもちろんですが、オリジナルという点で新たに写真をTシャツやエコバックといった布製品にプリントする機械を導入し、自分のお気に入りの写真を購入商品に転写できるサービスを始めます。

 MUJIの商品は「省き簡素化することで魅力を創る」ことを骨格としています。それは空の器のように使う方に用途を委ねた、余白を残したデザインでもあります。そのため、単に商品を買っていただくだけでなく、お客様が自分でカスタムできる楽しみを体感してもらうことを提供できればと思っています。これまでは刺繍やスタンプサービスがありましたが、この写真の転写サービスもMUJIの思想を表現できる一つのオプションになると期待しています。

贈り物などにもきっと多くの方に喜んでもらえるのではないかと思っています。

❷全世界のMUJIで初!レーザーマシーンを使って自分だけのオリジナルグッズを実現


 名刺入れなどのアルミ製品やプラスチック製品にレーザーで自分の名前や文字を入れることができます。また、ノートのカバーなどをカットして文字を入れるなど、一人一人の好みに合わせたオリジナルグッズ作りを楽しんでいただけます。

 レーザープリントの技術を活用することで、お客様のカスタマイズの幅も広がり、創る楽しみに触れていただければ嬉しく思います。

❸アドバイザーによるカウンセリングの提供

 ヨークデールモール店やバンクーバーのロブソンストリート店では、インテリアアドバイザーやスタイリングアドバイザーを配置しており、アトリウム店でも専用のカウンターを設け、アドバイザーがお客様のご要望を的確にカウンセリングし、より細かいサービスを提供できるように努めさせていただきます。

無印良品の人気コンセプトがトロント初登場

「これ『で』いい」を追求した心地よさを感じるシンプルさ

売り場がとても広くなるため、それぞれの商品群のバリエーションが豊富になります。

 品揃えや魅せ方、商品の機能が他の店舗よりももっと分かりやすく表現されている店舗となります。

 さらに日本でもおなじみの人気コンセプト「 Labo」「 WALKER」「Aroma bar」がアトリウム店にラインナップされます。そのほかにも「BOOKS」や「CAFE」など日本でも定番となりつつあるコーナーを用意しています。

MUJI Labo


 無印良品の新しい衣服づくりに挑戦するラボ(実験室)がコンセプトとなっており、新しい視点で素材を吟味したものや、衿やボタンに凝ったものなど、定番ラインとはちょっと違った衣服を発信する。お客様から反応が良かったものは、常備のラインに展開をしていくというようなマーケットリサーチも兼ねている。

こだわりが詰まった「MUJI Labo」の衣服に挑戦してみたい

MUJI WALKER

 ウォーキングやジョギングなどスポーツウェアにも普段着にも使える無印良品のスポーツライン。


左:リフレクターもついている 右:「MUJI
WALKER」は適度なストレッチ性や吸湿速乾性があり旅行にも大活躍

Aroma bar

上海店のAroma bar


 世界中で人気のアロマ・ディフューザー用のエッセンシャルオイル48種類をミックスしてカスタマイズできる。ニューヨーク五番街のフラッグシップ店にもコーナーがある。

トロントのコーヒーロースターと協業がスタート

地域の課題解決や協業などのMUJIらしい取り組みを目指す

▽バンクーバー・ロブソンストリート店。地元コーヒーロスターと協業したカフェコーナー

お買い物いただくお客様に、コーヒーを楽しんでもらい、リラックスして商品を選んでいただくために、地元トロントのコーヒーロースターと協業してカフェカウンターを設置する予定です。

 バンクーバーのロブソンストリート店でも地元のロースターとタイアップしてお客様にコーヒーを2ドルで提供し、好評を得ています。

地域とつながり貢献し合える環境を整える

日本で開催されている「つながる市」は毎回多くの人で賑わう

 今後は、地域のアーティストの方や学生の方にお店のスペースを提供するなど、地域に根ざし、貢献できる場となれば良いと考えています。このような取り組みを実現していくために、新たにコミュニティ・マネージャーを担う人材を配置し、具現化し継続して行っていく予定です。

 具体的な例として、日本では各地方都市でMUJIのコンセプトに親和性があるお店に集まっていただき、「つながる市」という催事を行なっています。例えば、アトリウム店があるダンダス・スクエアで私たちが同じようなコンセプトでマーケットを催し、そこでMUJIの商品も紹介していくなど、実際に行うとすれば色々と課題もあるかもしれませんが、地方と都市だったり地元のアーティストと多くの人を結ぶことができれば良いですよね。

 MUJIのカナダ展開は2014年から始まり、できるだけ多くの都市に出店して多くの方に知っていただき触れてもらう機会を増やすことを行なってきました。これからはこのアトリウム店を皮切りに、MUJIが掲げてきた「感じ良いくらし」をもう少し具現化できるようなお店にすることを目指していきたいと考えています。

カナダとMUJIは親和性が高い

 これまで、日本やパリ、ロンドンなど様々な国で働いてみて、その国の特徴や国民性を感じてきましたが、カナダはそれらの国に比べて、建国150年と歴史がまだ浅いですよね。だけど、国としては豊かに成立していて、様々な人種の人が一つの国でまとまって暮らしています。そういったことが当たり前に出来ているのはカナダという国が余白を残している国だからなのかなと感じています。ここは一人一人が自分らしく暮らすことができていますし、余白が国として残っているという部分がMUJIのコンセプトに似ていて親和性を感じます。

〝これがいい〟というよりも、〝これでいい〟という我々の思想とまさにぴったりです。

気になるオープン情報

 現在11月下旬のグランドオープンを予定しております。具体的に日にちが確定しましたらホームページやSNSで発表しますので、チェックいただければ幸いです。

 オープン日には、恒例となっている新店舗限定デザインのマイバックとともにノートやペンを先着順で配布予定です。ほかには新サービスの無料体験や目玉商品の特典などを検討しており、こちらも決定次第、情報をアップしていきます。

アトリウム店でMUJIらしさを体感してほしい

 MUJIが身近にあって、日本と同じような品揃えの中から商品を選んでいただけるというのは、お客様にとっても私自身にとっても嬉しいことだと感じていますので、大きくなって充実したアトリウム店で、楽しくお買い物をしていただければと思います。

 あとは、MUJIが掲げてきたコンセプトや、今やりたいことを海外でも感じていただけるような要素がアトリウム店にはあるので、それを是非体感してもらいたいです。

 MUJIカナダのカスタマーサービスは、年二回本社が実施しているグローバル覆面調査で世界第4位に選ばれました。これは「入店時の挨拶」「お客様と店内ですれ違った時の挨拶」「スタッフが作業している時にお客様が通りかかった時の挨拶」「接客をした時のお客様への応対」「レジカウンターの中にいる時のお客様への気配り」を対象に評価されています。カナダ人の接客の良いところを活かしつつ、日本のおもてなしや挨拶を大切にする接客サービスを行なっておりますので、日本人の方にも是非お越しいただければ嬉しいです。