バンクーバーでの大成功をさらなる契機に、トロント郊外への出店が加速! 3月10日 スカボロー・タウンセンターにMUJIがオープン!

洗練されたショッピングモールへとリノベーションされたスカボロー・タウンセンターでトロント最大の店舗面積誇るカナダ7号店目。
バンクーバーでの大成功をさらなる契機に、トロント郊外への出店が加速!

MUJIカナダ社長秋田さん


長年、噂されてきたMUJIスカボロー店。2018年3月についにオープンということで、内装工事も終了間近の準備店舗に編集部が突入。現場で陣頭指揮をとるMUJIカナダ社長秋田さんに直撃取材をしてきました。

流行を捉えたモダンなモールへと変わりつつあるスカボロー・タウンセンター

-スカボローへの出店の話はだいぶ前から噂になっていましたよね。

 スカボロー・タウンセンターの話は、元々は私がトロントに来た頃、1号店が開店した頃からずっとありまして、一つの有力な出店候補地であったことは間違いないです。ずっとモールのマネジメント側とミーティングを続けながら、出店にベストなロケーションとタイミングを計ってきた状況です。モールに来ていただけると分かってもらえるのですが、2017年から2018年にスカボロー・タウンセンター自体が大きくリノベーションを行いました。

例えばこのお店の前はリテールの店ができていますが、元々は昨年の夏までフードコートでした。そのフードコートが昨年12月に下に移動して、有名リテールが入り始めました。その他も場所も含めてこのモール自体が昨年の冬からこの春にかけて近代的そして流行を捉えたモールに大きく変わり始めています。

MUJIスカボロー店の内装工事現場を拝見。


什器だけでも無印感が満載でワクワク!オープンが待ち遠しい!

-久々にこのモールに来て、ぐるっと一周したのですが、雰囲気が変わって垢抜けましたね。

 ここは随分変わったと思います。私が2014年、15年に来た頃はまだ出店には早いかなというのが正直な思いだったのですが、デベロッパー側のリニューアルプランを聞きながら、我々のタイミングも図りながら、検討はして来ました。あとリニューアルにあたっては、私どもからも意見を出させてもらいながら、モール全体がとても良いタイミングで変わって来たので、それに合わせて私たちも出店を決断したという状況です。

昔のこのモールのイメージですと、最近いらっしゃらない方も増えたかもしれませんが、是非足を運んでいただくと全く違う印象ですし、とても良いモールになってきていると思います。

トロント最大面積を誇る、これまでの経験とノウハウが詰め込まれた新店舗

-工事状況を見させていただいて(2月中頃)、オープンから逆算してだいぶ順調な感じに見受けられますが…。

当時の工事完了目標よりも、一週間早く工事が進んでいます。これまでの経験が活かされてとても良いコンディションで準備が進んでいる状況です。今回はトロント5店舗目で、広さは6860スクエアフィートあって、トロントではこれまでで一番大きいサイズです。5店舗目になるにあたって、トロント地区の工事業者さん達との協力体制は高まっています。

店舗作りにおいては、少しずつクオリティとコストのバランスが良くなってきており、このような努力を続けていくことは、商品の調達費や店舗コストと同様に、よりリーズナブルなプライスでお客様に商品を提供することに繋がってくるので、これまでの経験がとても良い方向に向かっていると思います。

-お話を伺うと工事関係の業者も非常に重要なパートナーなのですね。

その通りです。常にその地その地の最適なパートナーを探しています。2014年のカナダ初出店のアトリウム店以降、スクエアワン店、ヨークデールモール店とお客様からの人気も売り上げも非常に高い状況が続いており、その状況を踏まえてこれからも出店を加速していきたいと思っています。様々な業者の方からも我々と一緒にやりたいという声もかなりいただいています。

我々も今の状況に甘んじず、私たちがまだ知らない、より最適なパートナーがいるかもしれないので、できる限りいただいた声を活かしながら引き続きカナダで邁進していこうと考えている状況です。

-郊外店としてはミシサガ、リッチモンドヒルにすでに店舗がありますが、今回出展するスカボローはどういうエリアだとお考えですか?

スカボローは特にアジア系の方たちと、中東系、東アジアや西アジアの方たちが中心に住まわれている地区だと考えています。例えばトロント大学のスカボローキャンパスがあったり、私たちのダウンタウンのお店にいらっしゃっているお客様が実際に住まわれているエリアの一つだと思っています。

スカボローにオープンして欲しいという要望は、実際こちらに住まわれている方からもずっと継続的にいただいていましたので、より暮らしの近くで便利に使っていただける場所に、私たちのお店を出すことができて良かったです。

リユースのブリックや古材を再利用することで築き上げてきたMUJIの店舗コンセプト

当時の青山1号店の様子。現在は改装され「Found 青山」として同じ場所に健在。

-このレジの部分のブリックなどはとても新鮮ですが、お店のデザインはフォーマットがあるのですか?

お店のデザインという面では、お店の環境面で私たちが使う木材であるとか土や石であるというものは自然のものを自然のまま使うということをコンセプトとしていて、それは商品作りと全く同じコンセプトなのです。それをすることでお店の環境と商品がマッチすることがあります。

お店の形は、全く同じ形ということはほぼないので、その形に合わせて我々が決めていきますが、私たちの商品の大きな要素は衣料品があって、生活用品があって、食品があるという「衣・生・食」という暮らし全体を俯瞰している品揃えが、MUJIのとてもユニークなところです。この魅力が他のブランドにはなかなか出せないところで、我々の店舗に入った時に暮らしの全体感を感じられることがMUJIの強さだと思っています。

-内装のマテリアルも少し違いますよね。

違いますね。例えばヨークデールモールですと、背面は木の古材を使っています。今回ブリックというのは初めて使います。これはリユースのブリックを使っています。使っている木材も、トロントで廃屋になった建物から持ってきた古材を使っていて、ブリックも解体されたものから使用しています。

リユースの素材を活用するということは、世界中どこでも同じようなコンセプトでやっていまして、私たちのストアデザインは、1983年に青山に1号店ができたその時から変わっていないのです。その時も廃屋の学校から持ってきた古材の棚であったり石のブリックであったり、壁の塗装を取っただけだったりといった元々の素材感を出した売り場作りだったのです。

このような説明は、皆さんが受ける事ってまずないと思うんですが、なんとなくそんな雰囲気かなっていうのは感じ取ってもらえると嬉しいですね。

-確かにそう言われると、ぬくもりが感覚で伝わってくる感じがどの店舗に行ってもあります。

世界中どこに行っても、私たちの店舗は同じような印象を受けるのは、売り場の環境づくりと商品作りが、自然とこのようなコンセプトによって貫かれているからだと思うんですよね。商品と売場環境の間に違和感がない、非常にすんなりとマッチしているという環境が、なんとなく皆さん感じるMUJIの店に行くとリラックスできる、あまりストレスフルじゃない環境ってそういうところから醸し出されていると思います。

「衣・生・食」という暮らし全体を包み込む商品構成だからこその店舗の魅力

店舗の外から見た時に、MUJIを知らない方にもその特徴がわかるようなレイアウトを意識していますので、店舗の外から見た時には衣料品が見えて生活用品が見えて食品が見えるという流れが大事だと思っています。なかでもカナダの特色としては文房具やアロマディフューザーを中心としたコスメ用品が非常に人気があります。

特に筆記具関係の売れ方は、例えばアイテムによってはカナダの6店舗でアメリカの14店舗を超えるぐらいの売り上げがあります。国や地域の特性によって、人気のある商品はより買いやすい場所に展開することを意識しています。

アイテムによってはカナダ6店舗でアメリカ14店舗を超える売り上げを誇る筆記具パワー

-カナダで筆記具が人気がすごい要因はどのようなところにあるのですか?

2つあると思いますけれども、1つはカナダというマーケットにはMUJIのことをすでにご存知で、筆記具を使ったことがあるお客様がいらっしゃることがとても大きいと思います。我々は今29カ国に展開していて、マルチカルチャーな国でもあるカナダでは、今いるお客様の大半が、どこかの国や地域でMUJIを目にしている、もしくは使ったことがある方だと考えており、私たちが順調にビジネスができている大きな要因だと思います。

筆記用具に関しては、もう1つの理由としてクオリティの高さが挙げられます。ペン関係は大半がメイドイン・ジャパンで作られており、私たちにとって当然のクオリティ、例えば書き心地の良さであるとかインクが最後まで使えるといった当たり前のようなことが、世界的に見るとなかなかそこまでのことが普通ではなかったりします。さらにそれを1.5ドルといった大変リーズナブルなプライスで提供させていただいているので、そこがお客様に理解していただいていると思います。

ペン関係は大半がメイドイン・ジャパンで、当たり前の品質が高評価

-特に人気な商品はどのようなものでしょうか?

ゲルインキボールペンですね。0.3、0.5、0.7とありますが、0.5が一番人気です。インクのクオリティとか書き心地というのは、一度書いていただければわかると思います。特にAGOやOCADなど美術関係の方にもとても人気があるペンです。

0・38の細いペンもあるのですが、細いペンにも関わらずインクがかすれないということに結構驚くそうで、私たちにとっては普通かもしれないんですが、その点に関して安心して使えるハイクオリティなペンをこれだけリーズナブルに提供しているのは、なかなかこれまでなかったのでしょうね。

-低重心シャープペンもいいですよね。

低重心も人気ですよ。あんなことなかなか着目しないと思うのですが、本当に書きやすいですよね。ものづくりについては、まずオブザベーションと言っていますけど、実際にお客様の使っている状況を、私たちのマーチャンダイザーが自分たちで見て、その中でお客様自身も気づいていない潜在的なストレスを見つけ出し、それを商品作りにつなげています。

書くときの重心というのは、書き心地や書き疲れないということに非常に重要で、それを製品化したということです。

大人だけでなく、子ども達にも人気の低重心シャープペン

-長女のクラスの子どもたちの多くがこの低重心シャープペンを使っているのには、驚きましたよ。

それは嬉しいですね。でもこれはまさに私どもがやりたかったことで、MUJIは1980年に生まれたブランドで、その当時というのは青山に1号店ができました。その頃はその周辺に非常に感度が高いデザイナーや建築家の方、また学生の方たちが多く、彼らを中心に人気が出ていきました。そこから店舗を広げていく中で、人気があった商品は、筆記具など100円、200円で買えるもので、しかも使うことでクオリティを分かってもらうものでした。

それを学生さんや若い人たちを中心に、気楽に日常的に使ってもらえることを通して、その人たちが成長されてライフステージが変わっていった暮らしのなかで服を買われたり、食器を買われたり、ひいては独立して家具を買われたりと、自然と水のように皆さんの暮らしの中に浸透していければいいと考えて来たわけです。

-購入した商品やバッグに好きにスタンプできるサービスもとても人気ですね。

そうですね。私たちの衣料品・生活雑貨・食品という商品軸のファンクションに加えて、どれをとってもうちの商品は印がないので、印がない商品をカスタマイズしてオンリーワンの商品にするということが、サービスの1つのテーマです。

したがって文房具で言えば、例えばノートなど何もついていないところにスタンプ押していただくことで新しい商品になる、服を買っていただければそこに刺繍を入れると新しいものになる、ソーイングマシーンでオリジナル・ギフトバッグを作るなど、オンリーワンのプレゼントが作れるというサービスがお客様を問わず、無印を愛用いただける1つの理由だと思います。

スタンプコーナー

-スカボロー店の商品群の充実はどのように計ったのですか?

学生さんたちも多くいる地域なので、人気のある文房具関係やヘルス&ビューティーは品揃えを拡充しているというのがあります。またこの辺りは家族層も多いエリアですので、子供服のラインナップも決定しています。このモールは、時間帯によっても客層が異なり、平日と週末でも全然違います。しかし全般的には学生、そして若いニューファミリーが多いエリアだと思っています。

-ビューティー関連も人気が出そうなエリアですよね。

化粧水関係や保湿関係、特にアンチエイジングや化粧水や乳液も入ったオールインワンの商品が人気があります。化粧水は日本の天然水を使っていますが、非常にクオリティが高いこともあり、リピーターになっていただいているお客様も多いです。

商品をカスタマイズしてあなただけのオンリーワンに!

ソーイングマシーンでオリジナル・ギフトバッグが作れる!

-スカボローは日系企業や在住の日本人も非常に多いですが、読者の皆様に一言お願いします。

長らくスカボローの地域への出店は切望の声をいただいてきましたが、ようやく実現することができて大変お待たせいたしました。これまでにない、トロントで一番大きいサイズの店舗となります。トロントのフルラインナップの商品をご用意してお待ちしておりますので是非ご来店ください。

今冬にはアジア以外では最大規模となる今までとは全くスケールの違う最大店舗が登場

-4月には再びBC州のリッチモンドセンターにカナダ8号店目のオープンを予定されています。2018年の展開予定を教えてください。

出店の戦略としては、スピードは今後も間違いなく加速していきます。バンクーバーでの成功もありますし、トロント地区も非常に順調に来ています。これからも引き続き出店を増やして、より皆様の使いやすい身近な場所にお店を出していきたいと思っています。

大きな戦略としては、お店のサイズはこれまでよりも圧倒的に大きくしていきたいと思っています。今までトロントにあったお店というのは、日本の標準のお店と比べると半分以下のサイズです。したがって品揃えにしてもサービスにしても日本でやっていることの半分表現できているかという状態です。無印の全体のコンセプトであるとか、サービスをお伝えするには、今のストアサイズでは足りないことが分かっていますので、今後出店してゆく店舗は、今までのサイズとは全く違うサイズ感のお店になっていく予定です。

その皮切りになるのが、この冬にリニューアルオープンを予定しているアトリウムの拡大です。これはカナダ全域またはアジア以外での最大店舗となる予定で、日本でもなかなかないレベル感の店舗になる予定です。そこではこれまで表現できなかった品揃えやサービスもご紹介ができるようになるのでぜひご期待ください。

今の臨時店舗は元々の店舗サイズの7割程度になってしまっており、品揃えも一部カットしなければいけなくなっていて、ご不便かけているので大変申し訳なく思っております。リニューアルオープン後のお店に期待していただき、全く違うステージのお店をトロントで実現し、日本でもなかなかない規模感と最新のサービスをご紹介したいと考えております。