マイゴルフ~ゴルフのススメ~第32回
Q&A バンカー。ボールが沈んだり、目玉になったりした場合
ゴルフについて読者からのご質問にお答えするQ&Aで掲載しています。皆様からのお問い合わせをお待ちしております。お問合せ先は、info@torja.ca まで。回答は右打ちスイングでお答えします。左打ちは全て逆になります。ゴルフ暦: _、ハンデー: _(又は平均スコア:_)、
年代: 20歳以下、20~40歳、40~60歳、60歳以上、また性別: 男性、女性をご記入下さい。
Q.バンカー内でアンプレイヤブルの処置をとると、「旗に近づかないで2クラブレングス以内にドロップする」とありますが、バンカー内でボールをドロップすると、ボールが砂の中に沈んだり、目玉になったりしてしまいます。何か良い方法はないでしょうか?
ゴルフ暦:1年、ハンデ-:不明(スコア100前後)、30代、男性
A.そうですね、この様な状況もよく生じるケースですね。バンカー内の砂が軽くて柔らかい場合は、ドロップをしたくないですね。と言って、それを免れる手立てはありません。アンプレイヤブル(一打罰)を宣言した以上、ドロップしなければなりません。ただ、何処にドロップするかはプレイヤー本人が決めることができます。
それで、ドロップする場所の選定ですが、
1.旗に近づかない2クラブレングス以内で、左右前後を見渡して幾分固めの砂地を見つける。
ただし、クラブや足で踏みつけて調べることはできません。あくまで見当で決めることに なります。
2.ボールは肩の高さから前方にドロップする。(肩より高い位置からドロップする必要はありません)
3.打ち出したい方向で、幾分上り坂であれば、ドロップすると少しは下方向に転がり、目玉にならない。
4.2クラブレングス以内全体が急な坂になっている場合、丁度2クラブレングスの境界線にティを2ヶ所立てて境界線の印をして、その線上ギリギリにドロップすると、下方向に転がり、境界線からはみ出します。その場合、もう一度やり直しをします。2度目のボールも境界線を越えた場合は、2度目に落下した場所にボールをプレースすることができます。3度目はドロップではなく、そっとプレースできるのでボールが沈みません。
何だかインチキをしているように見えますが、ルールを味方にしたやり方で、当然の権利なのです。この様な状況やプレヤーのしぐさをゴルフのテレビ中継でご覧になった方もおられると思います。バンカー内と言うよりも、グリーン周りでラテラルハザード(赤杭)のペナルティ処置で深いラフにドロップする場合に見かけますね。ドロップするよりもプレースした方がボールが浮いていて打ち易いからです。
5.それでも適当な場所が見つからない場合は、アンプレイヤブルの別の選択肢である、「旗とボール位置を結ぶ後方線上ならバンカー内であれば距離に制限なくドロップすることができる。」と言うのがあります。バンカーの外まで出ることはできませんが、2クラブレングス以上離れれば打ち易い場所、ドロップしてもボールが沈まない場所があるかもしれません。
6.さて、自分のボールが背丈以上もある蛸壺の様なバンカーの中にある場合、とても脱出不可能と思う場合は、もう一つ救済方法があります。アンプレヤブルのもう一つの選択肢、それは、「元の場所に戻り打ち直す。」ができるのです。
つまり、バンカーに打ち込んだショットを行った場所まで戻って打ち直しをすることができます。その場合もアンプレイヤブルとして1打罰です。元の場所から打つ場合、最初に打った1打とアンプレイヤブルの1打を加算して3打目のショットになります。
自分のボールがバンカーに捉まってガッカリしている上に、そのボールが打てない状況だとますますカッカとしてしまいそうですが、無理をしないでアンプレヤブルを宣言し冷静に自分に有利なドロップする場所を選ぶこともゴルフを楽しむ上で大切なことです。
カナダ・ゴルフ・ティーチングプロ 藤井 勇
ゴルフ暦:38年 オンタリオ公式ハンディキャップ:7
2006年9月25日にオンタリオ州クロスウインズ・ゴルフクラブで行われた2006年度カナディアン・ゴルフティチャーズカップに初挑戦し、スー パーシニア部で初優勝。2007年10月にラスベガスで開催されたゴルフティチャーズ・ワールドカップにカナダ代表として初出場、スーパーシニア部門で4 位入賞。2009年度カナディアン・ゴルフティチャーズカップに再挑戦し、スーパーシニア部門で2度目の優勝を飾った。