数字で見るLGBTQ+|特集 カナダ「LGBTQ+」

 2011年時点での同性カップルの割合。その中でも、男性のカップルが54.5%で女性のカップルが45.5%だったそうだ。数字からも分かるように、男女の割合は半々に近い。また、同性カップルのうち、およそ半数に及ぶ45.6%がトロント、モントリオールまたはバンクーバーとカナダの主要三都市に暮らしているというから驚きだ。一方で、カナダ全体に暮らしている異性カップルのうちこの三都市に暮らしているのは33.4%だったそう。この数字から、その三都市がいかにジェンダーダイバーシティにおいて進んでいるかがうかがえる。
statcan.gc.ca

 2011年の時点で、カナダにおいて女性の同性カップルとともに暮らしている24歳以下の子供の人数。男性の同性カップルとともに暮らしている子供の人数は1900人だったそうだ。日本と違い、カナダでは同性カップルが養子縁組を組むことが合法となっている。そのため、同性カップルでも家族を持つことが比較的簡単だ。
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 世界で初めて、ケベック州が性的指向による差別を禁止にした年。オンタリオ州がこの禁止令を発するのは10年後のことだったのだとか。また、驚くことに、アルバータ州では1998年までゲイやレズビアンに対する性的差別が合法だったという。実際、世界にはまだ同性愛行為が違法とされている国もある。CNNによると、70の国と地域において違法とされているそうだ。その中には、ロシアやエジプトなどの国々も含まれている。中でも、サウジアラビアやイランなどでは同性愛行為が死刑となり得るという。カナダと比べると、世界でも『LGBTQ+』に対する態度に大きな差があることがわかる。
cnn.com

 カナダで同性愛行為が合法となった年。同性婚がカナダ全土で合法になったのは2005年と、世界でも5本の指に入るほどのスピードだ。中でも、オンタリオ州では2003年から同性婚が認められていたというから、それを考慮すると世界の中でも一、二を争うほどの速さとも言える。そのほかの国はオランダやベルギーなど欧州の国が目立つ。スペインでも、カナダと同じく2005年に同性婚が法的に認められた。その後にはノルウェー、スウェーデン、デンマークなど北欧の国々が目立つ中、アルゼンチンやメキシコ、ウルグアイなど中南米の国でもカナダが同性婚を合法にした後の10年以内に同性婚が認められている。一方、日本では未だに同性婚は法的に認められていない。
lifevancouver.jp

 2011年時点で、カナダで家族として認められている同性カップルの数は6万組以上と、その数は驚くほど高い。これは2006年に比べ42.4%増加しているというから、2019年になった今ではその数がさらに増えているに違いない。 カナダで同性婚が初めて法的に認められたのはオンタリオ州で、2003年6月のこと。その後続いたのは、同年の7月にブリティッシュ・コロンビア州、そして2004年の3月にケベック州の二つだ。このように、カナダでは同性婚が法的に認められたスピードが速かったため、当時はまだ同性婚が認められていなかった世界中の国からカップルがカナダに渡り、結婚式を挙げたという。
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 今では日本でも毎年開催され、年々参加者が増えているプライド・パレード。カナダでのプライド・パレードの歴史は40年も前まで遡る。カナダで最初にプライド・パレードが開催されたのはモントリオールとバンクーバーの二つの都市。ちなみに、世界で初めてプライド・パレードが開催されたのはニューヨークで、ちょうど50年前の1969年。一方で、日本でプライド・パレードが初めて開催されたのは1994年。遅れをとってはいるものの日本でも徐々に『LGBTQ+』に対する認知度が上がっていることは間違いない。
tokyorainbowpride.com

 ドイツ発のゲイのための旅行ガイド「SPARTACUS」による2019年度の「LGBTQ+フレンドリーな国」のランキングで、カナダはポルトガルとスウェーデンと並び1位タイとなった。197カ国を対象にしているこのランキングでは、『LGBTQ+』に関する法や権利、事件や国民の態度など14項目を元に評価。トップの3カ国の次に寛容な国はオーストリア、ベルギー、デンマークなど、やはりここでも欧州の国が目立つ。カナダはこのランキングにおいて常に上位を保ってきたが、今年度のランキングで特に順位を上げたのがインドだ。同性愛行為が非犯罪化になったこともあり、前年度の104位から57位と大きく順位を上げた。日本はこの順位において68位タイ。点数を見ると、カナダが10点なのに対し日本は0点と、大きく遅れをとっている。
spartacus.gayguide.travel

 2013年に行われた調査では、カナダでの調査対象者の76%が「同性婚は法的に認められるべきだ」、または「結婚まではいかずとも同性カップルは法的に認められるべきだ」と答えた。一方、日本で同じ調査を行なった結果、その割合は51%にとどまった。しかし、「5年前と比べ、同性婚に対する考えは変わったか」と聞かれたところ、日本での対象者の36%が「はい」と答えたのに対し、カナダではその割合は32%と少々低めだった。同性愛者や性的マイノリティに対する寛容性においてはカナダが進んでいるものの、日本も徐々に寛容になってきていると言える。                    west-info.eu

 Statistics Canadaによる調査によると、暴行や窃盗による被害者は同性愛者やバイセクシャルの数が異性愛者の数を大きく上回るそうだ。異性愛者の場合、被害数は1000人あたり69件なのに対しバイセクシャルの場合、この数字は267件とその差は3.87倍。同性愛者の場合も1000人あたり142件と、異性愛者と大きな差がある。また、性的暴行においても異性愛者の中での被害件数が1000人あたり17件というのに対し、同性愛者の中での被害件数が1000人あたり151件と、こちらもおよそ9倍という大きな差が出ている。これはカナダにおける調査結果なので、世界的に共通することなのかは言えない。しかし、『LGBTQ+』において先進国と言われるカナダでさえ、このように明らかな性的指向による差別が起きているのだ。 statcan.gc.ca

 Canadian Mental Health Associationによるオンタリオ州の調査の結果、トランスセクシャルである人のおよそ5人に1人が性的アイデンティティによる身体的暴力および性的暴行の被害に遭った経験があると回答。脅しや脅迫においては34%の人が被害に遭ったそうだ。同じ団体によると、『LGBTQ+』の人々のメンタルヘルスを脅かす要素として挙げられるのは、周りの人に『LGBTQ+』であることを告白する「カミングアウト」や性転換手術、さらには社会的抑圧や疎外感による精神的負担を経験する可能性が高いためだという。実際、そのような理由で薬物依存や自殺のケースも異性愛者より14倍も多いという調査結果も出ている。
ontario.cmha.ca