楓の森の歩き方 第31歩

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車でトロントより北上し、ジョージアンベイ沿いに北西へ進路をとり3日半ほど。そんなに車で走り続けても、まだそこはオンタリオ州…
マニトバ州との境目に位置する北オンタリオ最大級の森、ウッドランドカリブー州立公園。3日半、車で走り続けて、ようやく最寄りの町、レッドレイクに到着します。

レッドレイクで、地図や食料を準備し、装備と共にカヌーやカヤックをターボビーバーという少し愛着の感じられそうな機名の水上飛行機へ積み込めば準備完了。ターボビーバーの力強い鼓動を感じながら、水面を飛び立ち、緑と湖の連なる深い森の原野へとトリップです。
わたしたちはレッドレイクに戻るビーバー水上飛行機にまだ戻れないことを言いつけ、約2週間後に北風に乗りながら戻る予定を立てています。

装備や食料で満載のカヌーとカヤックをスーっと未知の湖面へと漕ぎ出し、初対面の大地に心の中で挨拶しながら、深く深呼吸。体の中は原野の木々たちから発せられたやわらかい水分を含んだ空気で満たされます。

『このような自由をカヌートリップ以外で手に入れることができるだろうか?』 と、わたしたちは毎回思いを巡らせます。

湖や川などの水路はカヌーで、湖と湖の間の陸路はカヌーや荷物を担ぐ担ぐポーテージで、森の中を進みます。道中、わたしたち以外の人にはまったく出くわしません。ここではキャンプ地として指定されている場所はなく、野営に適した場所を確保し、木々の合間、苔や朽木たちにそっと寄り添うように野営します。食料は、野生動物たちへ刺激を与えないように、ベアハング、木に吊るします。

このようなカヌートリップでは風の向きや天候によって漕ぐ距離、時間などを判断します。お腹がへる頃、疲れてきた頃、もしくは森林トナカイ(Woodland Caribou)がわたしたちのカヌーのそばを泳ぎ渡るのを見つけた時など、ゆっくりと気ままに休憩し、移動していきます。

朝、日がまだ昇らない薄闇の中、鳥のさえずりと共に目覚め、そっとカヌーを漕ぎ出します。朝靄に霞んだ森の稜線の奥から、森の闇を灯すように少しずつ朝焼けがはじまり、暖かな太陽の日差しが森を照らします。トロントを出て5日、遥々この森へ来たことが約束されていたことと確信したひと時でした。

朝食は朝釣れた魚、ウォールアイをソテーして、前夜から低温発酵させていた生地でパンを焼いていただきます。とても穏やかで自然な森のリズムでのスタート。
原野にて。

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みなさんがこのカヌーからはじまる物語を受け取る頃には、次の物語へみなさんと共に出発していることを望んでいます。

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hollyblefgenHolly Blefgen(ホリー・ブレフゲン)
オンタリオ・アウトドアアドベンチャーズの代表。ナチュラリスト。春から秋にかけてカヌーととトレッキング、冬はテレマークスキーでネイチャーフィールド へ。30年余りに及ぶガイド経験を持ち、オンタリオ州及び日本における文化・歴史・自然にフォーカスしたツアーを通して、クライアントとその情熱を共有す ることを愉しみにしている。


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