アルゴンキンの狼|オンタリオ州・アウトドアの魅力。楓の森の歩き方 第58歩

アルゴンキンウルフ

 オンタリオ州には、ヨーロッパからの移住者が住み着く以前から、北部に灰色オオカミ(Grey Wolves)、南部に東部オオカミ(Eastern Wolves)が生息していました。オンタリオ州の東部に棲むオオカミたちは、移住者たちの農産業等の駆除によりずいぶんと数を減らしました。興味深いのは、オンタリオ州南東部とケベック州南部にいるオオカミはコヨーテとの交配で繁殖したという事です。そしてもうひとつ、カナダ東部のコヨーテは、オオカミ又は犬の遺伝子が混在することから、東部コヨーテと呼ばれています。東部コヨーテは西部コヨーテより大きく、遺伝子学上、交配による特色が報告されています。

オオカミなのにどこか愛嬌のある顔

 東部オオカミは、2008年に絶滅危機種に認定され、狩猟や捕獲が禁止され、今日ではアルゴンキンウルフと呼ばれています。

 アルゴンキンパークには現在、五百匹未満の成熟したオオカミが存在すると推定されています。オオカミは非常に社交的な動物で群れになって生活します。群の中で繁殖するペアはたったの1組でアルファペアと呼ばれます。階級が存在し、強い者が残っていく社会となっています。子供は群れの中で育てられ、狩猟技術は次世代へと受け継がれていきます。狩りは群れ全体で協力し、特に厳しい冬の季節には、主に年老いた動物や負傷や病気にかかっている動物を狙います。

 昨年の秋、パーク内のハイウェイを走行中にとても興味深いアルゴンキンウルフに出会いました。車の前方遠くに見つけた時には、全体の雰囲気からコヨーテかと思いましたが、近づいてみるとそれは紛れもないアルゴンキンウルフでした。(写真1と2)このようなコヨーテの特色も見てとれるアルゴンキンウルフも珍しく、とても貴重な出会いでした!!

 アルゴンキンパークでは、8月にパークナチュラリストによるオオカミの遠吠えイベントが行われます。みんなでオオカミの遠吠えを真似ると、オオカミの群れが遠吠えで反応するかもしれません!

オオカミの遠吠えイベント

Algonquin Park Wolf Howls

 オオカミの生息地、習性などについてもっと知りたい方がいましたら、トロントから車で約2時間半のアルゴンキン南部にあるハリバートンフォレストウルフセンターをお勧めします。ここでは、15エーカーと広大な森の中で、狼の群れの生態調査を行なっています。彼らの行動を観察し、どのように保護すればいいのかなどを学ぶ為の研究が行われています。

 Haliburton Forest Wolf Centre (www.haliburtonforest.com)

 オオカミは特別な動物であり、シートン動物記などの物語や様々な神話にも登場します。自然界の食物連鎖の中でも重要な存在で、彼らの習性や必要性を学び理解し、共に生きていくという意識が大切です。

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hollyblefgen

Holly Blefgen(ホリー・ブレフゲン)

オンタリオ・アウトドアアドベンチャーズの代表。ナチュラリスト。春から秋にかけてカヌーととトレッキング、冬はテレマークスキーでネイチャーフィールド へ。30年余りに及ぶガイド経験を持ち、オンタリオ州及び日本における文化・歴史・自然にフォーカスしたツアーを通して、クライアントとその情熱を共有す ることを愉しみにしている。

Special Thanks, Cameron T Powell 写真 / アートワーク / レイアウト:尾西知樹 翻訳:瀧川貴子