カナディアンブランドを創り出した先駆者たち

カナディアンブランドを創り出した先駆者たち~創業者の夢がカタチになるまでの軌跡~
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2つの夢を叶えた男

Tom Culligan


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SECOND CUPはカナダで360店舗以上を展開する、最大のコーヒーショップチェーン店。SECOND CUPはカナダ全域でそのブランド名が根付いている。そんな「The Canadian Brand」のSECOND CUPは1975年にオンタリオ州・ミシサガでTom Culligan氏とFrank O’Dea氏によって創設された。

1945年にニューブランズウィック州・Belleduneで生まれたTom Culligan氏は若かりし頃、Frank O’Dea氏と手を組み、SECOND CUPを創設したわけだが、彼の夢はカナダ全域で有名になるコーヒーショップをつくることだけではなかった。現在これだけ有名になったコーヒーショップチェーンを確立したCulligan氏の本当の夢は、「作家になること」だった。

Culligan氏は若くして渡米し、オハイオ州・Dayton大学でtheologyとphilosophyを専攻するほどの大の文学男子であった。大学卒業後は作家になる夢を叶えるため、執筆しながら資金貯めに励み、ついに2002年9月、念願の自己出版作品「Teacups & Sticky Buns」を世に羽ばたかせた。しかしながら作家としては、名の売れるほどの成功は出来なかった。

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@Second Cup

そして30歳になる頃、SECOND CUPを立ち上げたわけだが、Culligan氏は決して作家の夢をあきらめたわけではなかった。Second Cupの運営指揮を執りながらも文章を書くことは大好きで、昔からの夢をあきらめきれなかったのだ。

努力の甲斐あってSECOND CUPも順調に成長し、カナダ全域に150店舗以上展開した後、1988年にCulligan氏はMichael Bregman氏へと会社を託す決心をする。現在、SECOND CUPから離れたCulligan氏は、ムスコカのコテージで絵画描き、そして今も尚、執筆に全ての時間を捧げているという。彼は作家としては残念ながら名の売れた作品を残す作家になれたわけではないが、一生涯を通して夢を追いつつ、他分野のビジネスまで成功させた。

今はまだ世間には、「SECOND CUP」のTom Culliganとして名前が売れているが、近い将来、作家のTom Culliganとして彼の名前が世間に知られる日も来るかもしれない。


molson-canadian-logo元祖カナディアンビールを造った男

John Molson


john-molsonカナダにいるなら知らない人などいない、Moloson Canadian。現在の確固たるブランドを建てた勇士は、多情多感で好奇心おう盛な一人の若い男だった。

1763年John Molson氏はイギリス・Village of MoultonでMary Molson氏の長男として生まれた。田舎町ですくすくと育ったMolson氏は18歳になる1782年、カナダへ移民することとなった。しかしカナダに向かう道中、彼の乗った船が荒波に呑まれ、危うく遭難してまうところだったが、幸い救助され一命をとりとめた。そんな苦労もありながらたどり着いたカナダだったが、1786年に一度イギリスに戻る決心をする。その決心が転機となる事は彼自身も予想だにしなかっただろう。実はイギリスに帰国したその時期にMolson氏はJohn Richardson氏の書いた「醸造」に関する本に出会い、それをひどく愛読していたという。この本をきっかけに「醸造」に興味を持ったMolson氏はイギリスで寝る間を惜しんで資金を稼ぎ、再びカナダへ戻る。

この時期多くのイギリス貴族が北米移民をしており、ビールの需要も高かったため、Molson氏はそこに目を付け、寝る間も惜しみながら夜通し働いた。念願叶って創業したMolson’s beerはすぐに成功。現在のMolson Canadianの名をモントリオールを皮切りに売り出した。この時期の彼のダイアリーにはこう、記されている。 “Cannot serve half my customers and they are increasing every day.”需要と供給のサイクルがパンク状態に陥ってしまうほどの売れ行きにMolson氏自体が驚いていたことだろう。こうして好調に売上を伸ばしたMolson’s beerはモントリオールで高層階級の人々に愛された。1788〜1800年でMolson氏のビジネスは急速に上昇し、カナダで大企業と呼ばれるまでに成長した。

当時カナダに移民したイギリス貴族はイギリスよりビールを輸入し愛飲していたが、 Molson’s beerの登場後は‘universally liked’ (a quote from Molson’s diary)としてまた特別に愛されていた。Molson氏はあらゆる職種や階層の人々が集まる教会に足を運び、 Molson’s beerの名を自ら広めるとともに、次へのキャリアステップへ力を尽くした。

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@Molson coors

その後、Molson氏はビールビジネスのみならず、蒸気船やホテル運営などのマルチビジネスに着任。Molson氏の引退後は息子たちが彼の夢を引き継いでいる。
現在はJohn Molson氏のMolson CanadianはCoors Lightでお馴染みのAdolf Coors氏の醸造会社と相創業し、Molson Coorsとして北米に名を知らしめている。


@2013 APP Group Inc.

@2013 APP Group Inc.

様々なきっかけをモノにして、夢を叶えたデザイナーコンビ

Eran Elfassy/Elisa Dahan


eran-elfassy-elisa-dahanモントリオール発祥の、カナディアンアウターウェアブランド、Mackage。カナダの寒い冬を越すには最適な上質、かつデザインに優れたなコートを創り出すデザイナー、Eran Elfassy氏とElisa Dahan氏の手によってMackageは1999年に生まれた。

Eran Elfassy氏とElisa Dahan氏が「Mackage」という、アウターウェアブランドに込めた思いとは、“Outerwear is an integral element of fashion.”であった。冬の天候が変わりやすく、雪の日が多いカナダではアウター自体がファッションそのものになる。暖をとるためだけを考慮したダウンジャケットだとどうしても、スタイリッシュなデザインからは遠ざかることを懸念して、機能性もデザイン性も重視したアウターを作りたいという二人の思いが一致してブランドを立ち上げる事となった。
Mackageを立ち上げてから約15年になる現在では、北米を中心にMackage印のアウターは多くの人に愛され、セレクトショップにも並ぶほどの有名ブランドの仲間入りをした。Mackageはレザーやウール素材でもセクシーなシルエットに見えるよう、デザインされており、それ自体がブランドコンセプトとなっている。メンズとウィメンズのアウターコレクションで成功を収めたEran Elfassy氏とElisa Dahan氏は、2012年に子供用アウターコレクションも展開、またElisa Dahan氏によるハンドバッグコレクションを展開するなど、まだまだ成長し続けている。

現在では北米に限らず20各国でMackageに出会うことが出来る。モントリールという、決して大きくない街から二人のデザイナーの夢が世界に羽ばたいたのだ。そもそも彼らが一緒にブランドを立ち上げるという夢をもつこととなったきっかけはひょんなことからであった。

もともとデザインの方向性が合い、学生時代から一緒にプロジェクトに取り組むことが多かった、Eskins氏とDahan氏。ある日二人はいろんな素材、デザインのセーターを大量に手に入れた。興味とお遊び半分でそれを改良し、友達に売るようになった。その出来事が服を作る作業と販売の楽しさ、また二人の仕事のパートナーとしての相性の良さを再確認する出来事となり、自分たちのブランドを本格的に手がけることへと夢が大きく膨らんだという。「Mackage」のコレクションでレザーアイテムが多かったり、ハンドバッグコレクションを手がけるなど、レザー商品を多く手がけることとなったきっかけは、Eran氏のお兄さんが革を取り扱う会社をはじめ、良質な革素材を手に入れることが出来たことがきっかけだった。こうした様々なタイミングで周囲の人から多くのきっかけをもらい、二人の夢は現実となった。

現在もいかに冬もファッションを楽しめるかを模索しながら、より良いコレクションを手がける努力を惜しまず懸命に取り組んでいる。

Mackage