TORJA読者旅行記#48

#48 ハリファックス

今月のレポーター YUKIさん
ハリファックス、オンタリオから遥か西にあるノバスコシア州最大の都市。ネイティブカナディアンに囲まれて、静かな町でのんびりと英語を勉強したいなと考え、エージェントとかけあった末にこの都市で半年間過ごすことを決めた。
 ハリファックスに行ったのは、9月末。ちょうど、カナダがオフシーズンになった頃だった。もちろん飛行機で、日本からトロントで乗り継ぎ、約15時間かけてハリファックスに到着。私は数年ぶりの飛行機に最初は興奮したが、着いた頃には長旅のせいでもうくたくたに疲れ切っていた。空港から出ると、まだ9月だというのに冷たい風が肌に当たり、鞄の中から上着を取り出した。しかし、空港から下宿までの道のり、タクシーの窓からたくさんの湖と木々が目に入りさっきまでの疲れ切っていた体もすっかりリフレッシュされた。そして気が付けば、これからこの町で過ごすのかと目を輝かせ、夢中に窓の外にかじりついていた自分がいた。
 町は思っていたとおりの美しい自然と暖かい人々で溢れていた。下宿から東に少し歩いたら湖、逆方向に歩いても湖、どこに行っても木々と小屋の映る綺麗な湖がある町だった。また、バスに乗ったら毎朝「Good Morning!」と運転手に声をかけられ、レジに商品をもっていけばスモールトークが当たり前のように始まる。来てから1か月足らずで、そんな美しく温かいハリファックスに、すっかりと私の心は魅了されていた。
 ウォーターフロントと呼ばれる町の海沿いには、多くの可愛い出店が立ち並んでいた。しかし、私が滞在したのはオフシーズンだったので、PEIの限定アイスクリームやアーティスト達のパフォーマンスをそこで見ることはなかった。オフシーズンの冬とはいっても、ハリファックス近郊には冬でもまだまだ楽しめるスポットがたくさんあった。落ち葉や雪の積もった冬の美しい公園やアイスホッケー、無料開放のスケート場、雪滑りとこの半年間で経験したことだけでも上げていくときりがない。
 良くも悪くも多くの歴史が残るハリファックスの有名な観光スポットといえば、シタデル・ヒルというダウンタウンの丘の上に立つ城である。とても趣があり、いつも可愛い帽子をかぶった衛兵さんが門の前で挨拶をしていた。中では、マチェット(古式の銃)のデモンストレーションやお城の中にある部屋を観覧することができた。終戦記念日にはハリファックスの港へ各地から多くの軍艦が集まり、広場での兵隊やボーイスカウトの行進の傍ら、このシタデル・ヒルへ向けて空砲がならされていた。その光景、空気の振動は今でも肌が記憶しているほどだ。実は、タイタニックが近隣で沈んだことでも有名で、タイタニックミュージアムやその石碑もあり多くの歴史を感じさせられた。
 ハリファックスを観光する際は、その近隣の観光スポットも忘れてはならない。ある快晴の日に、ハリファックスから車で40分ほど行ったところにあるペギーズ・コーブという素敵な灯台へ行った。聞くところによると、ここには多くの不思議な伝承があるそうな。ともかく、灰色の岩盤の上に赤い帽子を被った白い灯台はとても綺麗だった。私が訪れた日は風がとても気持ちよく、この美しい景色を目の前に、大きな岩の上でずっとたたずんで居たくなるほどだった。灯台の近くにある小屋ではお土産を販売しており、その2階にはポストオフィスがあった。そこでポストカードを送ると、ペギーズ・コーブ限定のスタンプがポストカードに押してもらえた。訪れた際は、是非家族や大切な人に送ってみることをお勧めする。
 ハリファックスを飛び立つ日は、とても名残惜しかった。多くの温かい友人と美しい景色に囲まれてこの町を飛び立った。オフシーズンであっても、夏とは別に冬には冬の楽しみ方がその町にはあった。私はこの美しく静かな町で、観光客の少ない半年間を過ごしたことを誇りに思う。今は、トロントという正反対の性質を持った街に住んでいるが、疲れた時はリフレッシュにハリファックスにまた飛ぼうと思っている。夏もいいけど、また冬に行きたいな。

1 赤い帽子の灯台、ペギーズ・コーブ 2 通学に使う船から望むハリファックス 3 静かな冬のウォーターフロント

1 赤い帽子の灯台、ペギーズ・コーブ 2 通学に使う船から望むハリファックス 3 静かな冬のウォーターフロント


4 落ち葉に覆われ始めた秋の公園 5 下宿近くの美しい湖 6 ハリファックスダウンタウン

4 落ち葉に覆われ始めた秋の公園 5 下宿近くの美しい湖 6 ハリファックスダウンタウン

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